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再び音楽のオンライン授業

今日は学校の話です。住んでいるところのコロナ患者陽性数がまた増してきた、ということで先週の金曜からいきなり「マスク奨励」となりました。15歳以上に、奨励であり、義務ではありません。週末にいきなりそんなこと言われても・・・とは、みじんも感じません。私はたくさんマスクをもっているし、あちらこちらで普通に買えます。ただ、その日の授業開始が9時半。まだ店はあまり開いていない。結局、先生が一箱もってらっしゃっいました。広いホールでの歌のグループレッスンでしたので、少人数の私たちは明らかに離れることができます。それに街に出ると、いきなりマスクの人が増加している印象。なんにつけても微動だにしないのがフィンランド人なのだろうか・・・というか・・・そんな風に、私は感じています。騒がない人々なのかしら。そんなことはないのかもしれないけれど、ラテン系ほど、見せないのかしら。まして抵抗なんてしないみたい。

この週は自分が熱を出した後コロナテストに行ってみたりして、私自身がさほど登校していませんでした。やっと行ける、歌うぞ、と思ったら、このマスク条例。(というほどでもないけれど)ついラーメンズの条例を思い出しました。

私にとってオンライン授業は、決してネガティブではなく、むしろ「非常に助かるもの」です。朝早いときは、シャワーなし。すみません。私は朝からささっと動けないので、最悪、パジャマのまま、顔を出さずに参加していることも、ないではないです。たまにです。もともとのキャンパスへの移動は歩いて30分とか、バスならもっと早く行ける距離、つまり2キロとか3キロの距離なのですが、朝から外出はやっぱり、しんどいのです。バスも、調べた時間より先にいってしまうこととか、バス停付近でたばこの煙に悩まされるとか、どうでもいいことにつまづくこともあります。というわけで、授業によってはオンラインに一票入れてしまいます。

入院している学生や子供たちだって、オンラインなら参加できますよね。

今思いました。

ところで、音楽の学校では実技があります。それも歌。これがオンラインレッスンとなります。でも、オンラインもなかなか面白くなります。初心者であったら、譜面読み、音とりなど、他に周囲を固める勉強もたくさん含まれてきますから、「やれること」はたくさんあります。歌のオンラインレッスンはすでに3月から始まっていました。歌の先生と、伴奏ピアニストの先生とに助けられ、なんとなく「私のやり方」が成立しています。

伴奏ピアニストという職業は、音楽をどのように引っ張っていったらよいのか、歌い手を指揮して準備する役目も持っています。発音指導、意味の把握も含みます。3月にオンライン条例が来た時には、さくっと40曲くらい録音を送ってくださいました。シリーズもの3つ、あとは練習曲20曲です。私はそれを聞いて楽譜を見て自習します。夏休み前の2か月は、とにかく一回の歌のレッスンで一曲を仕上げよう(暗譜はしませんが)と考えました。パソコンで伴奏を流し、カラオケとともに自分で歌ったものをZoom H4で録音し、それを歌の先生に送りきます。それをふたりで聞きながら、歌のレッスンをしていました。

クラシックでのカラオケは嫌だと思っていたのですが、今は、「役に立つ」ことがあるな、と思います。伴奏者の音楽魂が素敵だからかもしれません。

9月、新学年の歌の一度目の対面レッスンは、来年の30分プログラムに向かっての曲決めの目標を作りました。(早く決めていかないと、特に私の場合は暗譜が危ない。)フィンランドではまだドイツ語のリートを歌っていないので、久しぶりにやってみたい気持ちもありましたが、せっかくだから、新しい曲に出会いたい。じゃあ北欧シリーズにしたいな・・・とふと口にしたら、どどどどどどどど、っと作曲家と作品名が出てきました。ささっとメモを取れない手なので、写真に撮ってみましたが、あとで見ても、じゃあどの曲が推しだったのかは明確に思い出せない・・・いや、気にしない。そしてそれをもとに図書館へ楽譜を探しに行きましたが、これもまた、なかなか見つからない。・・・いや、気にしない。先生に借りよう。

次に、伴奏者にそういう話を伝えたところ、さくっと私が探し切れなかった楽譜をコピーやメールで送ってくれました。(感涙)次の日には、それらの発音テープ、じゃなかった、録音と、ピアノ伴奏録音が送られてきました。先にあげたグリーグもありますし、スエーデン語の作品も入ってきます。スエーデン語は発音を調べてみたり、数曲歌ったことがありますが、グリーグのノルウエー語は初めて。デンマーク語の作品はみつかるのか・・・あかん・・・北欧同士の言葉は似ていると言えば似ています。母音のYとかUは、こちらは日本語の「う」を思えばクリアです。しかし、Oと書いてあるのに、なぜ深い「ゥー」の発音になるのか!なぜその前後の子音によって、「オ」のままのこともあるのか!

フィンランド語は、Oと書いてあれば「オ」だし、深いゥは、「U」です。これだからフィンランド語大好きなんです。

初見の作曲家の名前が並んだので、ネットで調べると、歌手アンヌ・ソフィー・フォン・オッターによる北欧の曲集の録音がありました。昔から名前の知られた大御所で、フォンが付く名前はドイツ人という思い込みのだめ、私はずっとずっと彼女がドイツ人だと思い込んでいましたが、実は彼女はスエーデン人でした。現在はスエーデンのご自宅にいらっしゃるようで、庭で、素顔で歌われる故郷の歌の動画を見ました。さらにさらに、自然な声がとっても素敵でした。

さて、今日は発音の録音でなんとなく練習し、そのあとカラオケを聞きながらスエーデン語の作品を準備しました。楽譜に英語とドイツ語で歌えるよう歌詞が後付けされているので、そこから何となく意味をかぎ取っていきます。が、メロディのポイントになるところに来ている単語の意味は、要確認。活用している単語だとグーグルでもネット辞書でも、限度があります。

口先が慣れてくると、スエーデン語の発音も素敵だなあ、と思います。初めて聞く作曲家の音楽が素敵で素敵で、カラオケに合わせていたら、もう楽しくて楽しくてたまりません。

フィンランドにはスエーデン語の作品も含め、山のように歌曲があります。鬼のようにたくさんありそうです。お隣のスエーデン、その上の方のノルウエイにデンマークにも、知らない曲がごまんとありそうです。クラシック音楽は西欧発だと思っていますが、その後生まれた多くの国で素敵な作品があるはずです。数曲でもこの機会に習得したいと思う、欲張りな私です。


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