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Photo Story

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美しいと思った瞬間を瞬間をカメラでキリトリ、毎日ちょっとした小話と共に投稿しています。お暇な時にでもゆっくりご覧ください。
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2024年1月の記事一覧

Photo Story|波色-なみいろ-/Namiiro

「波色-なみいろ-」 どこか遠いところで発生した波は、 長い長い時を旅してようやく砂浜へと辿り着く。 その最後は、 海の色でなく波の色として美しい姿を見せながら 思いっきり砂浜へと飛び込んでいく。 一つとして同じ波の形はなく、 そして波の色もまた同じものはない。 まるで波たちの発表会のようだった。 Photo Story相良サンビーチシリーズ。 僕が生まれ育った場所は海からは少し遠い場所だった。 車とか電車を使えば2時間くらいで辿り着く。 しかし、そ

Photo Story|夢幻-ゆめまぼろし-/Yumemaborosi

「夢幻-ゆめまぼろし-」 白くて綺麗な貝殻と 晶々輝く砂と海。 夢か現か幻か。 時の流れを忘れていく。 Photo Story相良サンビーチシリーズ。 アツバキミガヨランたちと写真で遊んだ後に、波打ち際の方へと近づいていった。 ここの海は晴れた日は本当に綺麗。 青色だけではなくて、ちょっとエメラルドグリーン色も混じっていたりと、ちょっとだけ沖縄にいる気持ちになれる。 少しだけ騒がしい波音を聞きながら、波打ち際を歩いていく。 綺麗な貝殻がないかなとあたりを探

Photo Story|棘玉-とげだま-/Togedama

「棘玉-とげだま-」 とげとげ。 気がつけばたくさんくっついてる厄介者。 ちくちく。 時には服を通り越してちょっと痛い。 それでもひっつき虫は今日も誰かを待っている。 新たな場所へと旅立つために。 Photo Story草むらを歩いていると、ズボンとか靴にびっしりひっつき虫がついていると、あーーー、ってなったりすることはないだろうか。 僕はカメラを撮るのに、よく茂みに入ったり、草むらの中に入ったりするのだが、ほぼ高確率でひっつき虫がついている。 ひっつき虫と

Photo Story|綿夢-わたゆめ-/Watayume

「綿夢-わたゆめ-」 日陰になった草むらの中で生えてた綿毛。 隙間から光が差し込み まるでスポットライトのように 綿毛をぴかぴかと照らしていた。 ふわふわな綿毛に その周りもどこかふわふわした感じが まるで夢でもみているかのような心地だった。 Photo Story近所の散歩シリーズ。 今日は何かの植物の綿毛ちゃん。 道端で少し大きめのふさふさした綿毛を見かけて、そこにちょうど光が入り込んでいたのをみてこれはシャッターチャンスだ!と。 光が玉ボケして、ふさふさな

Photo Story|我々-われわれ-/Wareware

「我々-われわれ-」 見慣れない花の形をした水仙。 じっくり見てみると、 妙な面でこちらを見ていた。 まるで ワレワレハ…とでも言い出しそうな雰囲気に ほんの少しだけ面食らってしまった。 くれぐれも仲良くしたいものだ・・・。 Photo Story近所の散歩シリーズ。 今回の散歩シリーズも折り返し地点。 桜並木の川沿いをひたすら歩いていく。 春は桜が、夏は緑が生い茂り、秋は彼岸花、そして冬の季節は水仙の花が咲くという、四季折々の自然が楽しめる散歩コース。 ま

Photo Story|誰方-どなた-/Donata

「誰方-どなた-」 水辺をちょろちょろ動く1羽のハクセキレイ。 徐に水面に顔を向けると そこには水鏡に映るもう1羽のハクセキレイが。 え!?|誰!? とでも言わんばかりに一点を見つめている。 そんな微笑ましい姿に癒されながら。 Photo Story牧之原市にある相良サンビーチ。 白砂と青松が美しい海水浴場で、海がめちゃめちゃ綺麗なところ。 僕が静岡に引っ越してきて、最初に訪れた海がここだった。 今でもその感動は覚えているほど、本当にここの海は綺麗。 ••

Photo Story|鏡写-かがみうつし-/Kagamiutusi

「鏡写-かがみうつし-」 砂浜の水たまりにできた水鏡。 少ししゃがんで斜めから覗いてみると そこには世界が鏡写しになっていた。 瓜二つの世界。 それは全く同じ世界なのか あるいはちょっと違うパラレルなのか。 あなたはどう思うだろうか? Photo Story相良サンビーチシリーズ。 冬の海でもこの日は暖かかった。 静岡は47都道府県の中で降雪量は下から3番目の45位。 ちなみに47位は沖縄、46位は宮崎とのこと。 なので、引っ越してきてまだ2年目だけど、本

Photo Story|蘭々-らんらん-/Ranran

「蘭々-らんらん-」 海辺で咲いていたユッカの花。 海辺で咲いてた大きなお花。 南国気分で気持ちはルンルン。 甘い香りのお花はランラン。 Photo Story相良サンビーチシリーズ。 ここの海にはアツバキミガヨラン(別名ユッカ)という植物が群生している。 この植物の原産地は北アメリカで、明治時代に観葉植物として日本に渡来。 春と秋に釣鐘型の大きな花を咲かせるのが特徴らしい。 季節はもうすっかり冬だけど、ここの海では彼らはたくさんの花をつけていた。 あまり

Photo Story|君代-きみがよ-/Kimigayo

「君代-きみがよ-」 和名を厚葉君代蘭。 学名をYucca gloriosa。 アメリカの砂漠地帯で自生するこの植物が 牧之原市のとある砂浜沿いで群生していた。 そこの景色だけ切り取るとまさに異国情緒。 海風に吹かれながら、 しばしの間遠い地に来たかのような旅気分を楽しんでいた。 Photo Story相良サンビーチシリーズ。 牧之原のとある海で見た異国情緒。 アツバキミガヨランの名前の由来は、「厚い葉であること」と、学名にある「Gloriosa(栄光ある)」

Photo Story|房咲-ふさざき-/Fusazaki

「房咲-ふさざき-」 一本の茎からたくさんの花をつけた房咲き水仙。 これでもかと言わんばかりに ふさふさと白いお花を咲かせていた。 キラキラかわいい無邪氣なお花たち。 そんな賑やかな花たちとは裏腹に 茎はまるで猫背のように曲がっている。 どこかわちゃわちゃしている子どもと それを見守るお父さんのような感じ。 茎は曲がれど力強い支えがある中、 今日も花たちはキラキラした顔で咲いている。 最後の花が咲き終わるまできっと 優しく力強く支えているその在り方に心打たれなが

Photo Story|翼広-つばさひろげて-/Tubasahirgete

「翼広-つばさひろげて-」 二羽の番のカモ。 美しい両翼を広げ 目の前を滑空しながら飛んでいた。 その姿はまさにランデブー飛行。 そのままゆっくりと着水し、 その後も2羽で仲睦まじく泳いでいた。 Photo Story近所の散歩シリーズ。 写真もたくさん撮れたので、半ば満足気味に帰路についていた。 しかし、カメラを持っているとなかなか家まで辿り着かないのが悩ましいところ。 近所の川にはカモがたくさんいるエリアがあって、そこにはマガモ、カルガモ、オナガガモ、オオ

Photo Story|白花-しろばな-/Sirobana

「白花-しろばな-」 白いたんぽぽことシロバナタンポポ。 白と黄色のグラデーションが美しい花。 西日本ではよく見られるこの花だけど 関東以北ではその数はあまり多くないらしい。 特段珍しい花ではないかもしれないけど 見つけたらちょっと嬉しくなる白いお花。 Photo Story近所の散歩シリーズ。 散歩も終盤に差し掛かった頃合い。 折り返し地点まで到着したので、家路へと戻ろうとしていた時だった。 この日はシャッターチャンスが中々に多くて、おそらく美しいものやその

Photo Story|光流-ひかりながるる-/Hikarinagaruru

「光流-ひかりながるる-」 お日様に照らされ、 ぴかぴかキラキラ川面が光る。 そこに1羽の鴨が、 スイスイスイスイ泳いできた。 彼女はまるで光の玉を追いかけているかのよう。 そこはまさに光が流れる川。 天上の楽園のようだと夢見心地を抱きながら。 Photo Story近所の散歩シリーズ。 散歩はまだまだ続いている。 自宅近所には3つの川が流れており、 そのサイズは大、中、小に分けられる。 今回は用水路のような「小」さい川から、 桜並木が美しい「中」くらいの川

Photo Story|末広-すえひろがり-/Suehirogari

「末広-すえひろがり-」 一本の幹から、 何年も何十年も時を重ねて、 たくさんの枝が分かれて伸びていく。 その枝の先から、 さらにたくさんの小枝が伸びて まるで青空へと手を伸ばすかのよう。 末広がるその姿を見上げながら 宇宙にも手が届くんじゃないかと そんな夢や希望をも膨らませて。 Photo Story近所の散歩シリーズ。 最近為事が忙しかったり、ちょっと体調を崩したりと、写真を撮りになかなか行けてなかった。 ちょうど元旦の日に一日かけて写真撮影に出掛けていたの