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今期の方針と田植えまで【4期目】

2024年の酒造期が終わり、のんびりする間もなく稲作が始まります。カエルの鳴き声がすると『早く水入れろ』とせがまれてるような気がして焦ります。
今年もいろいろ手法を見直して、美味しいお酒になるまで根気よく頑張っていきます。

昨年の稲作の反省

1.倒伏した田んぼ

まず、昨年から増やした棚田の圃場のうち、半分以上の圃場で倒伏が発生してしまいました。取り組んでわかったのですが、かなり泥が深く、地下からの水の流入もありそうで、稲刈りの時期でも写真のように圃場が柔らかいままでした。なので排水対策+草丈が伸びすぎないような肥料管理が必要かなと思っています。

2.イネミズゾウムシ害

次に、3期迎えた圃場で、田植え後に侵入するイネミズゾウムシによる食害の影響がでてしまいました。2期目から少々目につくなと思っていましたが、3期目は一つの圃場でかなりのダメージを負って生育が遅れるほどになってしまいました。

3.育苗

最後に、育苗の生育管理が下手で、葉色も薄く、葉齢も若いまま田植えを迎えてしまいました。追肥不足と温度管理を外気任せにしてたことが原因です。

それぞれの対策

1. 明渠づくり

まず簡単にできる対策として、排水不良田に内畔をつくり、明渠を強化しました。今後の排水管理で役に立ってくれるでしょう。また、泥の深いところを掘って底に川砂を敷くことで、部分的な泥の深さ対策を施しました。おかげさまで昨年は田植えすらできなかった箇所も難なく植えることができました。

2.畔波設置



イネミズゾウムシ対策として、田植え前に畔際に畔波シートを設置して圃場を囲いました。色々調べましたが、無農薬で対策しようとすると物理的に侵入させないようにするしかないらしいです。こうすると水田と陸を利用する生物の移動を制限することになるのであまりやりたくはなかったのですが、試しにということで一圃場の三辺だけ設置して様子を見ようと思います。

3.育苗

育苗は、これまで同様プール育苗で育てましたが、1.5葉期まで入水せず、また夜間には保温シートをかけて温度が下がりすぎないように育てました。肥料分は最初はほぼ入れず、追肥を4回ほどして生育管理しました。おかげさまで葉色も濃く、昨年よりも立派に育ってくれました。ただ生育のばらつきが少々出てしまい、来年は加温出芽にしようか悩んでいます。

田植え

田植え体験

5/20に昨年から引き続き、一般の方を交えて田植えイベントをおこないました。泥や生き物と触れ合いながらひたすら苗を植えていく作業ですが、子供には今ではなかなか体験できない貴重な時間として、大人にはデジタルデトックスの場としても良いと喜んでもらえました。毎年開催する予定ですので、よかったら遊びに来てください。

米糠散布後の様子


他の圃場は5/23に田植えをおこないました。また今年初の試みで、田植え後に米糠を撒きました(100kg/10a)。目的は、一つは今年は圃場に肥料を何も入れていないので追肥の役割として、もう一つは雑草抑制のためです。後者は有機栽培では結構有名な方法で、今後の除草作業が少しでも楽になればと思い取り入れてみました。果たしてどうなるか‥

おまけ

ヒメネズミ
水路に落ちてびしょびしょ
コンクリートの水路は生き物にとって結構厄介
ふきのとう
3月の山菜。この地域はけっこう小ぶり
ワラビ
5月の山菜。なかなかの量が生えている

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