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稲刈りしました

9月初旬は不安定な天気が続き、どうなることかと思っていましたが、ちょうど稲刈り適期にみごとな秋晴れに恵まれまして、清々しく酒米『夢山水』の刈り取りを行うことができました。

稲刈り当日(9/13)

圃場の様子

2021年刈り取り前の圃場

昨年は窒素過多による倒伏のために、非常に心労絶えない日々を過ごしていましたが

2022年稲刈り前の圃場

今年はほとんど倒伏することなく稲刈りを迎えることができました。稲穂が風に揺られてサラサラ音を立てる風景は、なかなかに心地よいです。


Let's 刈り取り

稲がしっかり立っているおかげて、刈り取りも何の問題もなく進んでいきます。倒伏やカメムシの被害がほとんどなかったおかげで、玄米としての収量は737kgで、昨年よりも80kg増えました。カメムシの被害米はなんとたった3kg。昨年の180kgと雲泥の差です。田んぼに住む皆さまのおかげです、ありがとう。今年のお酒作り、期待できそうです。

籾排出中
収穫した籾

刈り取りが進むと、圃場に住んでいた蜘蛛やイナゴたちがどんどん飛び出てきます。特に目立っていたのはウスバキトンボ。

ウスバキトンボ(8/26撮影)
刈り取り中

圃場にいる小昆虫を食べに来ていました。近年の秋の風物詩になっていますが、こちらはいわゆる『赤とんぼ』ではなく、熱帯・温帯原産のトンボです。海を渡って日本に来て、夏までに徐々に数を増やすのですが、哀しきかな、日本の冬は寒くて越冬できないのです。それでもめげずに日本にやってくる、生き物とは不思議なものです。

来年に向けて

まず昨年もおこなった株元の観察から。

肥料少なめの圃場で育てた株元
肥料やや少なめの圃場で育てた株元

根長に違いはありませんでしたが、どうやら下の株元のほうが根毛が発達しているようです(ちなみに地上部の生育差は下の方が茎数が多い、草丈が低い、でした)。圃場の環境が少々違うのではっきりした比較ができないのが残念ですが、この要因についてわかる方、ご指導願います。

稲刈り後の灌水

続いては生き物対策です。稲刈りの時にもでできましたが、秋の季節、この地域のトンボではどうやらウスバキトンボが優占しているようで、アキアカネ等の赤トンボはごくわずかしか見かけません。赤トンボ衰退の原因は農薬などの近代農法の発展にあります。そこで昨年から無農薬栽培をしつつ生き物を観察してきましたが、どうもこれまでの方法だとカエルが増えるばかりで、他の生き物がなかなか増えない、という結果になっていました。
アキアカネの生態について調べてみると、どうやら10〜11月に水溜まりに産卵するそうなので、今年から稲刈り後に水を張ってみることにしました。一方の田んぼは取水の関係で秋までですが、もう一方はせっかくなのでこのまま2月くらいまで水を入れておこうかと思います。田んぼの生態系にどんな違いがででくるか楽しみです。そして将来この里山で、噂に聞く秋空を覆い尽くすほどの赤い情景が見ることができるようになれば、サイコーです。

オマケ

ジョロウグモ

今年も害虫撃退でお世話になりましたジョロウグモ。かっこいい模様をしています。

ジョロウグモのけい留糸

ジョロウグモの巣は役割の違う7種類の糸を使い分けて作られているらしい。こちらは蜘蛛の巣を木などにつなぐ『けい留糸』。指でちょっと引っ張ったくらいじゃ切れない強度と弾力性をもっています。ちなみに虫が作る繊維のことをシルクというので、こちらも立派な『シルク』です。売れるかな?

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