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はじめてのお客様アンケートの結果と今後の方針について

■はじめに

皆様こんにちは。斎藤塗料の菅と申します。
平素よりウレヒーローをご利用くださり誠にありがとうございます。
今年(2022年)3月上旬より一般販売を開始し、2022年8月で約5か月を迎えることができました。これもひとえにみなさまの温かい応援のおかげだと大変感謝しております。
半年を迎えるにあたり良い製品にしていくために振り返りを行いよりこの度お客様アンケートを実施させていただきました。
集計の結果と今後の開発方針についてこの場をお借りしてご報告をさせていただきます。

■アンケート概要

2022年ワンダーフェスティバル夏(WF2022S)展示会場および公式ツイッターにてウレヒーローの利用満足度および改善点等のご意見をお伺いするためにアンケートを実施いたしました。
集計期間:2022年7/24(日)~8/2(火)まで
集計方法:Google Forms

■アンケート結果

総回答数が74件と多くのご回答をいただくことができました。貴重なご意見誠にありがとうございます。以下にて詳細の結果をご報告させていただきます。

利用カラー/人気カラー

Q)利用したことのあるカラー/利用したいカラーを教えてください。

最大で3色選んでもらいました。合算の111件結果を記載します。
最も多いのがメッキシルバー、次にメッキゴールド、ブラック(光沢あり/全ツヤ消し)という結果になりました。

塗装方法

Q)利用したことのある塗装方法について教えてください。

予想通りエアブラシ塗装が多かったのですが、同じぐらい筆・刷毛塗装が多かったのは想定外(嬉しい反響)でした。逆に言うと筆塗りに対する製品改良の必要性も高く感じております。なお、エアブラシ塗装と筆塗り両方試してくださっている割合が多かったです。

塗装満足度

Q)塗り心地の良さ、満足度について教えてください。

体験していない方からも3割を除きますと約7割の方がやや満足/大変満足というご回答をいただきました。一方、3割の方が不満というご回答をいただいております
具体的に不満な点、改善してほしい点は以下より説明します。

改善要望

Q)改善してほしい項目について教えてください。(複数回答可)

改善点

最も多かったのが、■塗膜がベタベタする/癒着する という点でした。
こちらは、メッキタイプよりも、ブラック(光沢あり)やクリヤー(無色透明)ブルー(光沢あり)のようなツヤのあるタイプの塗料をご利用いただいたお客様から多くのご意見がありました。
原因は、ウレヒーローは柔らかい塗料になるため、ゴムにタック感があるのと同様にウレヒーローの主成分の樹脂にもタック感があります。それでも可能な限り塗膜表面をツルツル(硬く)することでべた付きを抑えております。しかし、まだ満足のいく表面のツルツル度合いではない状況を真摯に受け止め改善を早急に検討いたします。
次に多かったのが、■取り扱いのカラーが少ない という点でした。
調色可能なので増やすことは基本的には可能です。
問題点は、弊社内で在庫についてです。お恥ずかしながら大阪の小さな町工場…そこまで広い倉庫もなく、既存事業(工業用)の倉庫も保有制限量の限界という状況なため安易に増やしにくい現状があります。
例えば販売方法を工夫して、小ロットで自社サイトで販売する、調色を受け付けて販売するなどご希望に応える形もできないか検討してみます。

具体的な満足/不満のお声

次にフリーコメントにて具体的に記載いただいたご意見です。
性能面に絞って一部代表的なものを抜粋させていただいます。
▼満足な点

▼不満な点

満足いただいている点はウレヒーローの多素材への密着性や柔軟性をご評価いただいている一方、不満な点は、2-4)改善要望で記載しました意見以外では、エアブラシ塗装で発生する糸引きの問題、また臭いについて多くご指摘をいただいています。
糸引きについては弊社からの案内が不足しており、ラベル表記を変更いたしました。
旧)70%~120%の希釈
新)100%~120%の希釈
ご利用環境によって糸引き度合いが変わりますので上記、新基準を目安に糸引きが発生しない程度まで希釈いただければと思います。

期待性能

Q)ウレヒーローに期待している点を教えてください。

柔軟性があり塗膜強度が高い点に多く期待いただいております。
また、多素材密着力という点も期待くださっております。
今後より長所を伸ばせるよう開発に努めてまいります。

今後開発改良を期待する商品

Q)開発改良してほしい商品ラインナップを教えてください。

フリーコメントでも多かったのですが、手軽さと塗り面積を広げたく「スプレー缶タイプ」「大容量サイズ」ご希望させれる声が多かったです。また、「メッキタイプをより強靭にするクリヤー」の開発の声も多く、見た目より頑丈さを求める声の多さを感じております。

次に課題になっていた「塗膜のべた付きや癒着を改善する添加剤」「筆塗りしやすいコンクタイプ」「目止めする中塗り塗料」という、現状のウレヒーローの課題を克服する製品開発について多くご意見をいただいてます。

加えて、「蓄光カラー」「人肌ソリッドカラー」「カラークリヤー」「他、ガデ子グリーン」のようにカラーラインナップの充実へのお声も多かったです。
水性タイプ」も、健康面を気にされていたフリーコメントも多かったためご要望として受け止める必要があるかと感じております。

その他お客様の声

率直なお声をいただき誠にありがとうございます。またご不満な点については申し訳ございません。
これらのご意見を踏まえましても、現状の性能に満足してはいけないと改めて強く感じている次第です。
上記をまとめまして以下より今後の方針についてお話させていただきます。

■今後の方針について

すでに発表しました新色(偏光色のプリズムカラーと蛍光カラー)を除きまして、以下の開発を進めます。

1)塗膜のべた付きを改善する添加剤

まずは、ご不満に多く出ている【塗膜のべた付きや癒着】について改善するための開発を急ぎたいと思います。
ウレヒーローに混ぜることで「塗膜のべた付きを抑える強化剤、添加剤、パワーアップ剤」の開発を優先して進めます。
また、強化剤を使って筆塗りでの重ね塗りをしやすくしたり、メッキタイプの保護クリヤーも開発難易度が現状だと高くすぐに着手できないため、強化剤によりメッキタイプの塗膜の強靭さも強化できないかと考えています。
製品化の課題としては湿気や空気中の水分でゲル化しやすい成分でもあるため長期保存される店頭販売となると注意が必要になります。また家庭用として安全性と使い勝手の良さについて検討の上開発進めます。

2)筆塗りに最適なコンクタイプ

筆塗りのお客様が多かったこと
を踏まえまして、筆塗りの塗り心地を改善すべ「コンク(色が濃い、隠ぺい力が強い)タイプ」の開発にも着手します。課題として色を濃くすると例えば顔料成分(硬い物質)が増えてしまいウレヒーローの良さである柔軟性が失われてしまいます。また、長期保存する際に顔料が沈殿してしまうリスクも増えますので慎重に配合を決定したく開発にお時間をいただきますと幸いです。

3)スプレー缶タイプ、大容量サイズ

「大容量サイズ」
は比較的スムーズに製品化できますので近日発表させていただきます。
また、「スプレー缶」については事前に開発を進めておりました。
今回のアンケートを踏まえましても、できる色できない色はあるかもしれませんが、よりスピード感をもって開発を進めさせていただきます。
また、スプレー缶になると、ウレヒーローの課題の1つである【臭い】がより目立つ可能性が高いです。臭いは長期課題として念頭に置おきつつも、無臭にするのは現実的に難しく、またウレヒーローに関わらず、スプレー缶塗装をする際には、防毒マスクや屋外で利用や換気の重要性をご認識いただくためにも臭いで塗料の浮遊を察知してもらう(当然メーカーから強く案内する前提として)な点もございます。まずはご了承いただく形でお願いできればと思います。

4)他カラーラインナップについて

ご意見の多かった「蓄光タイプ」については開発を進めます。他のカラーについては先にも記載させていただいた通り、在庫との関係で販売方法も含めて検討をさせていただきます。

■最後に

今回はじめてアンケートを実施いたしました。特にSNS上では非常に多くの回答をいただきました。ありがとうございます。

上記以外にも販売経路についてご意見いただきとても参考になりました。自社サイトでの販売についても勇気をもって進めてみようと感じた次第です。

ウレヒーローはお客様の支えなくここまで広がることはまずありませんでした。おそらくSNSでお声がけいただかなかったらずっと工業用の世界でひっそりと生きてきた塗料だったと思います。
技術力で勝負してきた工業用塗料メーカーだからこそ「みなさまをあっと驚かせたり、今までにない性能でご満足いただける」そんな塗料を弊社発信でつくっていくつもりではありますが、もちろんその根底には「お客様と一緒により良いものを作っていきたい」という思いがございます。
ホビーやコスプレ造形用としては、まだまだご満足いただけていない点は真摯に受け止め開発改良を進めてまいります。そして、サブカル造形用として塗料での悩みが少しでも減り、また皆様の表現の幅がより広げられるような塗料に成長できるよう精進いたします。

上記以外にもご意見は■公式ツイッターを中心にご意見受け付けますのでご気軽にお声がけください。

今後のウレヒーローにもご期待ください。
引き続きよろしくお願いいたします。
長文をお読みくださり誠にありがとうございました。

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