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Tableauですごいと思われるビジュアライズを作るコツ

この記事はfreeeデータに関わる人たち Advent Calendar 2020の15日目です。といってもfreeeのデータ部門に属している訳ではないため、分析とはちょっと違うお話をしたいと思います。

Tableauとは

ビジュアル分析を直感的にする、要は見やすいグラフを作ることに特化したBIプラットフォームです。

私はfreeeのPMとして企画を考えるためにユーザインサイトを探る際や、リリースした機能の効果分析をする際にTableauを利用しています。最初はRedashを使っていましたが、Redashだと切り口を変えて色々分析するのに1日掛けていたものがTableauだと1時間くらいで終わるようになりました。

最近だとコロナの影響をグラフで見ることが多くなりましたが、これTableauで作られたんじゃない?ってのをよく目にするようになりました。以下のYahoo Japanのページは作者が知り合いで、Tableauで作った!と言っていたので参考に載せておきます。

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ビジュアライズとは

データを視覚的に表現することを言います。Tableauでは作成するグラフのことをビジュアライズ(略してViz)と呼びます。

Tableauは企業ライセンスを購入せずともTableau Publicというプラットフォームで個人が無料で使うことができます。試しにどうやってVizが作れるのか知りたい方はここから入るのがオススメです!

また、Tableau Publicは他人が作成したVizを観ることもでき、その中には目を引くすごいVizが存在します。

今回はそんなVizがどうやって作られているのか、いろんな勉強会に参加して学んだことを元にお話したいと思います。

すごいと思われるビジュアライズを作るコツ

Tableauの勉強会に参加すると、すごいVizを作っている作者の方々に直接お会いし、教えを受ける機会があります。そんな方々のお話を聞いて以下のコツを学びました。

・すごいテクニックはいらない
実は書式機能で背景色を変えたり罫線の表示を消すだけでも、大きく見た目が変わります。自分の表現したいものに集中するために機能を取捨選択することがポイントで、新機能の使い方を知っているかよりデフォルトで設定される機能の消し方を知っている方が重要です。

またTableau Publicを眺めていると、これどうやって作ったんだと思うくらい綺麗なVizを目にしますが、多くは画像を用意してグラフにレイヤーを重ねるように画像を重ねているだけで、グラフはただの棒グラフだったりします。

下記のVizも棒グラフのみですが、背景や画像、カラーに統一性があり、グラフ軸や罫線などの不要な表現を排除することで、何が言いたいのかがひと目で伝わるようになっています。

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・ビジュアライズは引き算
上記でも触れましたが、表現の取捨選択によって伝わり方が変わります。極力不要な表現は削ることが重要です。

私もよくやってしまうのですが、カテゴリーごとに4、5色で色分けしてしまったり、Tableauだと作るのが簡単だからと不要なグラフや文字を入れてしまったり、スキルを覚えると沢山の機能を盛り込んで、こんなこともできるんだぜ!と言いたくなってしまいます。

ですが達人はいかに表現を削るかに集中しています。削りきることでより洗練された表現にできることを知っています。

下記のVizは男性は青、女性は赤のような固定観念に囚われず、モノクロで十分に表現した例だと思います。

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・データソースを準備するのが一番すごい
上記の2つはある程度経験を積むことで理解できると思うのですが、ここはマネできないと思うのがデータソースの準備です。

すごいVizにはそもそもそのデータどうやって集めたの?や根気が必要だ...って思うものがあります。

逆に経験が浅くても、その視点は今まで無かった!って発想や、データを集める(または自分で作る)には根気が必要ってものを作成しただけでもすごいって思います。

下記のVizのようにゲーム系のVizはwebページをスクレイピングしてるか、または自身が試行錯誤して手で集めたデータだったりして、データそのものに価値を感じます。

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・芸術的表現を見出す
この記事のタイトル画像に貼ったクリスマスツリー、実はTableauで描いたVizです。データソースはサンプルデータとして最初から入っている「サンプルスーパーストア.xls」の注文データから作成しています。

こういった全く関係ないデータから何か芸術的な表現を見出すのも、すごいと思わせる方法の1つだったりします。

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興味が湧いてきたあなたへ

すごいと思われるVizのコツとしては以上になるのですが、興味が湧いて挑戦してみたいと思っている方へ。

上記のスキルを独学しようとするとそれなりに時間を費やしたり金銭面での投資が必要になると思うのですが、もっと簡単な方法をオススメします。

それはTableauコミュニティが主催するイベントに参加することです。

Tableauコミュニティとは
Tableauを愛する人々が主催でやっている勉強会などの集まりです。(Tableau社やSalesforce社が主催でないことがポイントです。)

代表的なコミュニティにJapan Tabbleau User Groupがあります。年に2回大規模イベントを実施する他、毎月何かしらのイベントが実施されています。(現在はほとんどがリモート開催で運営されています。)
クリスマスツリーもこちらのイベントで紹介されたものです。

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また分科会も数多く存在し、北海道〜九州までそれぞれの地域のコミュニティや製造業×Tableau、マーケ×Tableauという業種、専門性ごとのコミュニティもあります。

ご自身の興味に合ったコミュニティから参加して輪を広げ、楽しく学び合うことがスキルアップの一番の近道なんじゃなかなと思います。

さいごに

コロナの影響によって正しいデータをいかに早く集められるかに注目が集まる中、次はデータからいかに早くインサイトを得られるかがポイントになるんじゃないかなと思っています。

今後、多くの人がインサイトを素早く引き出すビジュアライズの力に注目しくれることを願っています。

明日はSho KazariさんのTwitterの感情分析のお話だそうです。お楽しみに!

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