見出し画像

一般的な大学生がスポーツ業界に足を踏み入れることが出来た理由

現在、2021年卒学生の採用選考真っ只中で、学生との面談を通して自分の学生時代を少し思い出しました。今でも「新卒でスポーツビジネスの仕事に就く」というのは門戸が狭いようでしたので、一つの事例として共有したいと考え、こちらの記事を書きました。

大学生時代は単位が取れる程度に勉強して、サークルに参加して、アルバイトをして、本当に一般的な大学生という感じでした。そんな私が「なぜ」スポーツ業界を選んだのか、「どのように」スポーツ業界へ足を踏み入れたのかを振り返ってみたいと思います。

1.「なんとなくスポーツ業界」の就職活動前期

私たちの世代は就職活動が大学3年時の10月から説明会が始まる時代でしたので、大学3年時の夏から就職活動をスタートしました。

大学3年時の夏には学校を通したインターンシップに参加をし、友達に誘われ大手就活サイトの「就職活動準備セミナー」に参加しました。そこで知り合った他大学の友達とは情報交換をするようになりました。

大学選びの基準としては「スポーツを学べる大学」でしたので、高校生の頃から「スポーツを仕事にしたい」という想いは持っており、この頃はなんとなく「スポーツ業界の企業に就職したいな」と考えていました。

そして、スポーツ業界企業の新卒採用を調べると「メーカー」「流通・小売り」「フィットネス」「メディア」などの企業でしか新卒採用をしておらず、イメージしていた「スポーツチーム」や「スポーツマーケティング」などの企業は新卒採用はしていませんでした。

また、就職活動は企業側が積極的に情報開示をしてくれる非常に貴重な機会と捉えていたので、積極的に説明会に足を運ぼうと考え、スケジュールを組み大手就活サイトが主催する合同企業説明会から就職活動をスタートしました。

2.「面白い企業が8割」の就職活動中期

1日平均3社程度のペースで個別の企業説明会に参加し、積極的に就職活動に取り組んでいました。後になってスケジュールを見返すと個別の説明会だけでも250社以上足を運び、訪問した企業の8割は「面白い会社だな」「こんなビジネスがあるのか」と思い、『ここで働いてみたい』と感じました。

1日に4社の説明会に参加した際には、最後の説明会で寝てしまい、話しをしていた社長と目が合ってしまった事があり、本当に申し訳ないことをしてしまったと反省しました。皆さん、コンディションを整えて説明会に参加することをおススメいたします。

そして、『ここで働いてみたい』と思える企業が沢山ありすぎて逆にどうやって企業を選べばいいのかわからなくなってしまいました。

また、この頃に「おたふく風邪」にかかり1週間寝込む期間もあり、体力的にも厳しかった時期です。

3.「ある内定者の言葉が響いた」就職活動後期

徐々にグループディスカッションや面接などが多くなり、各社の選考が進んでいきました。もちろん選考を受ける企業は本気で入社したいと考え準備をしていましたが、「覚悟」が決まっていなかったなと今になっては思います。そんな就職活動を続けていた時にある転機が訪れました。

それは、パシフィコ横浜で行われたある自動車メーカーの説明会です。一通り説明を聞いた後に「内定者ブース」に足を運び、その企業の内定者に「なぜこの企業に決めたんですか?」と質問をしました。

そして、その内定者は「人生一度きりしかないじゃん。だったらやりたいことやりたいじゃん」と答えてくれました。

「人生一度きりしかないじゃん」

当たり前の事ではありますが、将来に悩んでいた私の中にスッと入ってきました。

「そうだよな」

その説明会の後、駅で立ちながら「本当にやりたいことは何なのか」「一生をかけて取り組みたいことは何なのか」を考え、たどり着いた答えが『スポーツを仕事にしたい』ということでした。

そして、その時は「スポーツ業界」の中でも特に興味が高かった「スポーツメーカー」に絞り、就職活動を進めました。しかし、人生は上手くいかないもので、主な「スポーツメーカー」は全て落ち、目の前が真っ暗になったことを覚えています。

選考が進んでいた「スポーツメーカー」からの落選メールを家で見た時には10分動けなくなりました。そして、イスに座ったまま『どうやってスポーツを仕事にするか』を考えました。

4.「ガムシャラに行動した」インターンシップ期

色々考えた結果、たどり着いた答えが「スポーツを学びなおす」ということでした。大学で学んでいた「スポーツビジネス」は広く浅く学んだだけだったので、もっと深く学ぶためにアメリカの大学院に進学しようと決めました。英語は話せませんが、勉強すればなんとかなるだろうと。このあたりも思考が甘めです。

そして、選考が進んでいた企業にもお断りの電話をし、就職活動は辞めました。

大学院へ進学する予定はなかったですし、お金もかかる為、親にも相談をし、一部を自分自身で払う為にアルバイトを増やそうと決めました。

その頃は定食屋でアルバイトをしていましたが、「スポーツ業界」でアルバイトができれば「お金」を得ることができ、「経験」を積め、「ネットワーク」を拡げる事ができ、一石三鳥と考え「スポーツ業界」でのアルバイトを探そうと考えました。

まずは、「スポーツビジネス」「スポーツマネジメント」「スポーツマーケティング」などのワードで検索し、企業をリストアップすると30社程度のリストができました。

そして、その中から家から最も近かった「スポーツマネジメント会社」へ直接メールをしてみると、「知らない人にはアルバイトを紹介することはできないので、一度会って話しましょうか」と返信を頂き、その企業の取締役と会うことになりました。

その際の話しとしては「大学院に行ったからって、スポーツの仕事に就けるわけではない」「今はアルバイトは無いけど、インターンシップを始めようと思っている」「インターンシップは北海道日本ハムファイターズのファームチームがある鎌ヶ谷」という話しでした。

そして、「インターンやってみないか?」とお誘い頂き、「鎌ヶ谷ってどこだ?」と思いつつ、二つ返事で「やらせてください!」と回答し、私の「スポーツ業界」でのキャリアがスタートしました。

そこからは説明会を開催し、一緒に参加する学生を集めたり、球場に行ってオリエンテーションを受けたりして、インターンシップがスタートしてきました。ちなみに、この時は国内の大学院へ進学しようと考えており、勉強も並行して続けていました。

インターンシップでは試合時のイベント運営や学生イベントの企画、地域の企業・店舗への営業などをやらせて頂いていました。

そして、インターンシップに参加して1ヵ月程度が経過した時に、お世話になっていた「スポーツマネジメント会社」の社長から「もしスポーツ業界で働きたいと思っていて、インターンシップを頑張ってくれていたらどこか紹介してあげるよ」というお言葉を頂き、その日に大学院の為の勉強は辞め、インターンシップにどっぷりとのめり込んでいくことになります。

また、インターンシップだけでなく、夏にはインターンシップと並行してその「スポーツマネジメント会社」が携わっていた、全国で開催していた夏フェスのメインスポンサーブースの運営を手伝うことになり、火曜~木曜はインターンシップ金曜~月曜は夏フェスと7日間みっちりと活動していました。正直、今以上に働いていたと思いますし、体力的にも非常にキツかったことを覚えています。しかし、あの経験があったからこそ、自分のキャパシティが大きくなったことを実感していました。

そして、その夏フェスが終わった後に社長から「ウチの会社に入らないか」と声をかけて頂き、迷うことなく「是非、宜しくお願いいたします」とお答えし、スタッフ4名の「スポーツマネジメント会社」へ就職しすることになりました。

5.ポイントのまとめ

このような流れで私の「スポーツ業界」でのキャリアがスタートし、今に繋がっていますが、ここまでの流れをまとめてみたいと思います。

<スポーツ業界に入れたポイント>
1.覚悟を決めて、「やる方法」を考えた
2.考えながら「アクション」を続けた
3.タイミング、立地など「運」が良かった
4.単位をゼミ以外取得済みで、多くの「時間」を投下することができた
5.呼ばれたら「すぐ」足を運んでいた(優先順位を上げていた)
6.先読みして資料の作成などの「準備」をするようにしていた
7.成長速度に危機感を感じ、「読書」をしてインプットするようにした

時代も変わってきていますので、当てはまらないこともあるかと思いますが、誰かの参考になれば幸いです。そのうち、入社してからの話もまとめられればと思っています。


<おまけ>
Twitterでも「ビジネス」「スポーツ」「キャリア」について発信しています。是非、お気軽にコメントやフォローをして頂ければ幸いです!

Twitter:@akifumi0502


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?