エフとキャベツの帽子_9.予告編
『金字塔』特別編 エフとキャベツの帽子
秋帽子
(前回「8.謎解き大会」より続く / 第1回はこちら)
9.予告編
両側に別れた謎解き人が、それぞれの州浜を押し出す。
青方の州浜には、船。灯台。
海鳥が首をもたげて嘴を開くと、空電のような音が響いた。パトリシアだ。
封印が解かれると、垂直に伸びた石碑が動き出し、碑文の文字が浮かび上がった。
赤方の州浜には、岩。砂浜の上には、一輪の菊花。
風に乗って、琴の音が聞こえて来る。
岩の上に生えた松の枝が伸びてゆく。散らばった松葉が、亀甲文字を形づくった。
種しあれば岩にも松は生ひにけり恋をし恋ひば逢はざらめやは
(古今和歌集 巻第十一 恋歌一 512番)
12年に一度開催される《塔》の大競技会。最高の謎解き人が対決する謎掛け勝負で暴かれる、《出題者》の秘密とは?そして、新たな世界への扉が開く???
『金字塔』特別編その2、公開時期未定。
乞うご期待!
(『エフとキャベツの帽子』 終わり)
※この作品はフィクションであり、実在の人物・団体とは、一切関係がありません。
30周年で六角形に!?深まる秘密が謎を呼びます。秋帽子です。A hexagon for the 30th anniversary! A deepening secret calls for a mystery. Thank you for your kindness.