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獣道しか作れない自分が、COOに助けられているところ

皆さんは、COOって何か知ってますか ?

COOとは「Chief Operations Officer=最高執行責任者」のことで、会社において日々の業務執行の責任を負う存在ということです。

私の経営している会社SUGOIは、かなりの小所帯ながらCOOが存在します。
これ、結構珍しいことだと思うんです。
同じくらいの規模の制作やクリエイティブを手がける会社には、あまり見当たらない存在、それがCOO。

そんな役職をなぜSUGOIが取り入れたのか、ということについて、今回は話したいと思います。


1. 経営とオペレーションを分けるという発想すらなかった


仕事をしていると、当然のことながら日々のオペレーションというものが発生します。フリーランスの状態から起業したため、一人でしていた仕事を分けていく人数が2人、3人と増えると、その分オペレーションの量も増えていきました。
最初の頃はどうしていたかというと、なんと全部自分でやっていたんですね。

創業してから6年目くらいまで、ずっと。
それこそオフィスの電球切れてるな、と気づいて取り替えるのも自分で、備品の発注なんかも自分。
社内のルール作り、お客さんとのやり取りから関係性作りまで、何でもかんでもすべて自分でやっていました。

そうすると全然時間が足りないし、すごく疲れて大変なんですよね。
電球を取り替えながら、同時に経営のこと、会社のビジョンや方向性までも考えなきゃいけないんだから。
そんなこんなで、かなり疲弊していた時代でした。
当時、周りの人に揶揄されたのが、「大家族のお父さんとお母さんを同時にやってるみたいだね」と。

そんなこと言うなら手伝ってくれ!と言いたかったけど、どう手伝ってもらったらいいのかわからなかったし、自分でやった方が早いとなってしまう。
日々のオペレーションと、経営者として会社の舵取りをする自分の役割とを、切り離す道筋が作れていなかったんです。

人間、一人で活動していればビジョンと日々の行動を同時に考えていくことができる。ですが、人数が増えるとそれは切り離していくべきなんです。
それに気づけていなかった時代は、振り返ってみればかなりカオスな状態でした。


2. 入社一年目の社員から「COOをやりたいです」と直訴される


ある日、子守祐一という男が入社一年目くらいで直訴してきたんです。
「自分にCOOをやらせて下さい」と。
恥ずかしながら、自分はこの時点まで自分の会社にCOOが必要だとも思っていなかった。うちのような規模の会社は、日々のオペレーションまで全部自分でやるべきなんだ、というところで思考停止していて、そこまでのアイディアがなかったんです。

それをいきなり言われてびっくりしました。そうか、そういう手もあるな、と。

詳しく聞いてみると、オペレーション部分の統括は自分が得意なので全部やります、秋葉さんは会社のビジョンや舵取りに集中していてください、と言う。
一年働いてみた彼の目から見て、SUGOIの状態がもどかしかったんでしょうね。
当時、彼よりも先輩の社員もいたというのに、それを入社して一年足らずの自分から言いだすということには、相当な勇気と責任感があったと思う。
本当に有り難かったし、救われました。


3. CEOとCOOは、向いてる性質が違う

一般的にいうと、COOが務まる人というのは優秀で有能な秀才タイプが多いと思うんです。仕事ができるのはもちろんのこと、日々の業務を俯瞰しながら、みんなが快適になるためのルールを作ったり、ちゃんと実行できる道筋を作ってあげている。
逆に自分のようなパワー系、ストリート系の性質は、COO仕事が向いてない。
ゆういちの仕事を見ていると、つくづくそう思います。

CEOとCOOに向いてる性質の何が違うのかというと、COOの仕事とは会社のインフラ作りなんですよね。道のないところは、多くの人間が安全に進むことはできない。その昔、自分が思うままにやっていたオペレーションというのは、獣道を踏んで切り拓く、という行為だったんです。

私は、比喩ですが性質としてはオフロード仕様なので、文明人が歩いていけるような道はとてもじゃないが作れない。
危うい箇所がいっぱいの獣道をとりあえず作り、お前たちもここを踏んでいけ!と激励しているようなものだった。

なんで付いてこれないんだろう、といつも疑問だったけれど、当たり前ですよね。獣道ですから。COOが気に掛けているのは、その道を使う誰もが心地よく使えるかどうか、なんです。

どんな社員が入ってきても、その道をすぐに使えるかどうか。
その道を歩く時に、背中を押してもらえてる感覚を抱けるかどうか。

スポーツで例えると、監督とコーチの違いのようなものですね。
監督は意識の高いビジョンを提示し、こっちへ来い!と引っ張っていく存在だけれど、コーチは選手個々人のコンディションや環境、メンタルに細かく目をかけて、ビジョンまでたどり着けるよう支え、導いてあげるのが仕事。

こういう裏仕事を自らかって出てくれるメンバーがいるのは、本当に有り難いことだと思います。

それにしても、SUGOIのような小さな会社にCOOがいるなんてこと自体、面白いですよね。COOがいなければ、うちの会社も経営者の一存で全てが決まってしまう、ワンマン経営になっていたかもしれない。

それは嫌だ、避けたい、と常々思っていたので、COOという役職を作ったのは大きな転機になりましたし、その仕事の重要さを、毎日肌身に染みて感じています。


私の経営する会社、SUGOIに興味を抱いてくれた方はこちらもご覧ください!


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