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「ライオンのおやつ」 小川 糸

余命宣告された主人公 海野雫 33歳。
まだ、若い彼女が最後の住処に選んだ場所は
ライオンの家
レモンの匂いがする島にある、
隠れ家ホテルのようなホスピス。

ライオンのおやつ 小川糸

「ライオンの家」には、お世話をしてくれる人たちがいる。
・ライオンの家の代表の「マドンナ」
・食事担当の「狩野シマさんと舞さん」
・そして、大事な犬の「六花(ロッカ)」
飼い主は、いまはもういない。

主人公の海野雫は、この六花に最後まで癒されながら一日、一日を島で過ごすストーリー。

ライオンの家には「おやつの時間」が毎週日曜日に開かれる。
ゲストさん達にもう一度食べたいおやつをリクエストしてもらい、毎回誰かひとりの希望のおやつが振舞われる。
希望のおやつを忠実に再現するために、味や食感、思い出の場所など「おやつの思い出」をありのままに書いてもらう。

海野雫は、お父さんとの思い出のミルクレープをリクエストした。自分で作ったはじめてのおやつ《また、食べたいな》

島に来て、のんびり過ごし、美味しい食事をいただき、いろんな人に出会った。そして、雫は思った。
《死を受けた入れたつもりでここにきたのに…》
実際は、そう簡単に「死」を受け入れることはできないものだと。
もうその時が、自分には近づいている。

「ひとは死の直前まで変わるチャンスがある」
「思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変える」

マドンナのことば

短い人生の中で、いろんなことがたくさんあった雫。声も出せなくなった状態になったとき。
雫に奇跡がおきる。

「生きてて、よかった」
「雫さん、お疲れさまでした」


序盤から話に出てくる食事が美味しそうで、美味しそうで。
(実際、お粥を作って食べました。笑)
気づいたら、ずっと鼻水を垂らしながら読んでいました。笑
余命宣告された人の話なので「泣くだろう」とは思っていたけど、自分でもヒクぐらい泣いていました( ɵ̷̥̥᷄﹏ɵ̷̥̥᷅ )

人生、いつ何時、なにがあるかわからない(実際、そうだし)健康で生きれる状態なら、ちゃんと生きなきゃなと改めて思いました。
人生は長さじゃない。中身なんだと。