こどもたちが次々と感染しているスウェーデン。でもワクチンは基本、打たない・・・それでいいのだろうか?

https://news.yahoo.co.jp/articles/f29d24d6d39b234355f8ffefbfdb9eb343410073

実は私、先日大風邪をひき、2週間以上咳に苦しめられています。夫がヒーターに濡れタオルを掛け、鍋に湯をはって湿度を保ってくれると言う地道な努力を続けてくれるおかげでなんとかなっておりますが、風邪をひいた当初の38度の熱、筋肉の痛み、咳の辛さは「ただの風邪でしょ」と言われたら暴れちゃうレベル。すでに検査を受け、COVIDではないことがあきらかになりましたが、検査より確実だったのは、一緒にいる夫に症状が出なかったことでした。ここルンド周辺では検査サイトはどこも満員、申し込んでも受けられるのは5日以上先。だから夫を検査キットの代わりにしたわけではありませんが、結果的に「彼がかからないんだからこれは風邪」と言うことで結果オーライ。

ただ、高熱を経験して思いました・・・我が家には子どもはいませんが、これをもし子どもたちが経験するのだとしたら、さぞ辛いだろうと思いました。「死ぬわけじゃなし。こどもだもん。」と言われたら親は泣きたくなるでしょう。だから、やっぱりこどもたちにはコロナに感染して欲しくない。後遺症だってまだ研究中だし、やはり心配です。

一方、日本でも報道されたように、スウェーデンでは11歳までのこどもには重症化リスクのある子どもたちを除いて接種を基本的には行わないとの方針を出しました。

知人も子供が12歳になる3月にはワクチンを接種すると言っていましたが、その前に他の子どもたちが高熱を発して検査結果待ちとなってしまいました。こうなると、ワクチン待ちの上の子には部屋に引きこもっていなさいと指示するしかありません。遊びたい盛りの子どもたちが家庭内隔離では親も辛いですね。

私が経験した高熱でじたばたした数日間をあの小さな体で経験しているかと思うと私も辛くなります。

最大発行紙Dagens Nyheterのさすがだなあと思うところは、政府発表を鵜呑みにせず、独自に分析チームを作って検証をおこなっているところ。日本だってもちろん頑張っているマスコミはあるんですよ。かつてのNHK,今よりもっと精彩を放っておりました。新聞だって特集を組んで頑張る。政府の代弁者となり単なる宣伝部隊となり、反対の動きは伝えない、、、なんて評価される悲しいマスコミに放ってほしくないなあ。

もとい、このDagens Nyheterによれば、こどもとCOVID感染の関係を今の時点で結論づけるのは難しいそうです。

たとえば、

子どもの方がおとなより感染させやすいか・・・インフルだと相関関係があるそうですが、COVIDに関してはウイルスが絶えず変化しているのでわからないらしい。小さな子どもたちより高校生の親の方が陽性率が高いと言う結果も出ています。

スクリーンショット 2022-01-28 9.33.09

横軸は子どもの年齢、縦軸は親の陽性率。Forskolealderは就学前児童(保育園児)、Grundskolealderは日本でいえば小中学生、Gymnasiealderは高校生にあたります。(ウムラウト等がつけられずすみません。日本製のPCでこれを書いているので)

資料出所:Peter Nilsson、Betydelsen av anställda och anhörigas sociala nätverk för smittspridning av COVID-19 på äldreboenden under 2020,Underlagsrapport till SOU 2021:89 Sverige under pandeminStockholm 2021

確実なのは、世帯人数が多い家族の方が感染リスクが高いということ。

ただこちらも、移民、難民の家族の生活条件(多人数で居住する、劣悪な住環境など)、また失業の度合い、情報偏差など多様な社会環境を勘案しないと結論づけることができないことばかり。ようは、十分な空間が取れる住環境、医療へのアクセス、学校教育の平等、労働へのアクセスなど、これまで掘り崩されてきた社会福祉の土台を再構築していかないとだめなことばかり。

かなりの大仕事になるので、それまではとりあえずワクチンで時間を稼ぐのもアリだとおもうのですが、スウェーデンは子どもには基本ワクチン不要との方針なので、親はすでに諦め状態です。「いつ学校から感染して帰ってくるか、もう時間の問題」とはさきの友人の言葉です。




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