見出し画像

2/23(木)社説

 今、ウクライナ戦争は泥沼化のリスクが高まっている。昨年2月末から3月にかけてはロシアとウクライナが停戦に向けての協議を行う場面もあったが、ロシアがウクライナ民間人虐殺の蛮行を繰り返したため交渉は決裂し、米欧はウクライナへミサイルの提供を決めた。ロシアとウクライナの主張は真っ向から対立しており、領土を巡っての戦争継続の意思は固い。ウクライナの民間人死者は7,199人を上回ると見られ、難民は800万人に及んでいる。
 さらに、安全保障理事会の機能不全が浮き彫りとなっている。ロシアは明らかに国際法を違反しているにもかかわらず、常任理事国のロシアが拒否権を発動しているため決議が採択できない。国連総会、対露制裁については参加しない国々もあり、世界で分断が深まっている。
 「侵略国の勝利を許すことは、国際秩序が崩れ、平和が脅かされことにつながる」とウクライナ市民は語る。日米欧は中国、インドに対し制裁に加わるよう説得を重ねなければならない。ウクライナ市民の犠牲をこれ以上増やさないためにも、国際社会が強調して対露外交圧力を強めるべきである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?