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未経験プロダクトマネージャー育成について ~ 不確実性を減らし成功を積み上げていく~

Findy IncでWebエンジニアの中途転職をサポートするプロダクト「Findy」でプロダクトマネージャーをしていますムカイ( @osk_kamui )です。

現在プロダクトマネージャーを積極採用中で、これからプロダクトマネージャーにチャレンジという方も大歓迎となっています。

そして喜ばしいことに、多くの素敵な方と出会えているのですが、その中で「未経験プロダクトマネージャーで入社された方に対して、中途サービスのFindyではプロダクトマネージャーで成長するためにどういった取り組みをされていますか」と質問いただく事が多く、今回はその中のひとつについて書きたいと思います。

中途サービスのFindyにおけるプロダクトマネージャーのしごと

本題に入る前に中途サービスのFindyのプロダクトマネージャーは何をしているのかですが「プロダクトサクセサー」としてプロダクト(とその周辺)を成功に導く事を職責としています。

そのためには、プロダクトの方向性を決める所からロードマップ、優先順位決定、仕様策定からプロジェクト進行、振り返りと幅広い範囲を見る事になります。

ですが、最初からそれら全てを執り行うことはできませんし、私も最初から出来たわけではありません。

ではまず何から始めるかという話になるのですが、小さくても良いので「課題を解決する事」をプロダクトマネージャーの起点としています。

ただ課題解決といっても規模も違えば、人によって進め方が違う事もあります。

そのため、現在中途サービスのFindyでは、あるフレームワークに則りながら考える事にしています。

課題解決のフレームワーク

課題解決のフレームワークとしてダブルダイヤモンドを用いて課題解決にチャレンジしています。

https://www.designcouncil.org.uk/our-work/skills-learning/tools-frameworks/framework-for-innovation-design-councils-evolved-double-diamond/

ダブルダイヤモンドは、2005年に英国デザイン協議会で初めて導入された、2つのダイヤモンドを描くように発散と収束を行う課題解決方法のひとつで、上記の図は2019年にアップデートされたものになります。

本フレームワークでは課題の発見から解決までフェーズを4つに分けて考える事ができます。

探索
正しい課題を発見するためにも、ステークホルダーと共に時間を過ごし様々な問題を洗い出していきます。

定義
探索フェーズで得られた情報から絞り込んでいき、解決すべき課題を特定していきます。

展開
様々な人々と共に、多角的な視点で解決策を考えていきます。

提供
小さく様々な解決法を試し、解決したい課題に対して最適な解決策を探っていきます。

中途サービスのFindyでの活用方法

ダブルダイヤモンドが何であるかという事はお伝えできたかと思いますが、このダイヤモンドの各フェーズをプロダクト改善のプロセスに照らし合わせて利用しています。

また今回は最近リリースされた「イベントアーカイブ視聴機能」ついてどう使われたかも一緒に記載します。

探索

より大きな視点を持ってステークホルダーと共に4Pや3C、バリュープロポジションなどのフレームワークを使ったり、普段から追っているKPIに対して定量定性データ分析をするなど、あらゆる手段を用いて課題を見つけにいきます。

イベントアーカイブ視聴では
この時点では「中途サービスのFindyをより多くのエンジニアの方に使っていただくにはどうすればよいか」という視点からすでに様々な課題がリストアップされており、このタイミングでさらに課題を広げるということは行いませんでした。

定義

探索である程度抽出された課題に対して、解像度を上げるためにさらに深ぼったり、優先度を決めてどの課題を解決していくかを決めていっています。

イベントアーカイブ視聴では
前述の通り様々な課題がある中で、中途サービスのFindyの置かれている現状や数字などを鑑みた結果

  • Webエンジニアの方に面談を通してキャリアについてお話させていただく機会があり、アンケートや実際の声を伺うと価値を感じていただけている

  • 一方で面談以外にプロダクトを通してキャリアについて考えていただくタイミングがほとんどない

という事が見えてきました。今までもインタビュー記事の発信やイベントを開催していましたが、フロー情報となっておりプロダクト内でそれらを目にする機会の提供は行っていませんでした。

そこで、課題として「中途サービスのFindyをご利用いただくWebエンジニアの方にとってキャリアについて考える機会が望まれているが、その機会をプロダクトを通しては最大限提供できていない」としました。
また同時にその課題を解決すると事業上のKPIにインパクトがあるかという事も決定しました。

展開

課題が特定されたら、このフェーズでは課題をどう解決するかという事を各ステークホルダーと協業しながら見つけていきます。
この際、課題に対して適切な解決方法は何で、どう提供するかという事を決めていくのですが、上手く見つからない場合は課題がそもそも正しいのかを考えなおす事もありますし、一旦寝かせる事もあります。

イベントアーカイブ視聴では
機会の最大化のために今中途サービスのFindyが持っているアセットは何かと考えました。

最も価値を感じていただいている面談を何かしらの形でプロダクトに落とし込むか、それとも過去発信してきた記事をキュレーションして発信するか等、実行可能性やROIなど色々な確度から解決策が考えられました。

そんな中で今回はイベントというコンテンツに着目しました。

中途サービスのFindyでは定期的にイベントを開催しており、毎回数百名の方にご参加いただいています、またイベントに対して非常に多くのコメントをいただいております。

コメントの内容としては「考える機会になった」「新しい働き方が知れた」といったお声や「見逃してしまった」「改めて見返したい」というコメントも多いことにも気づきました。

前述の通りイベントは開催して終わりという、フロー情報になっていましたが、コメントの内容を見ると、より多くの方に見ていただく事が非常に有用な機会になると考え、イベントをアーカイブという形で残す事が良いと考えました。

提供

実際に仕様を策定しプロジェクトマネジメントをして世に出して、定量定性を元に振り返っていくというフェーズになります。

イベントアーカイブ視聴では
解決策の方針が決まったら実際に提供を行い価値検証を行いました。

Findyではバリューに「スピード」があり、それが元になって「爆速価値提供」という言葉を使ったりするのですが、今回も例に漏れず仕様/オペレーション策定、実装からリリースまで数日で行いました。

実際、アーカイブ動画を作成し設置するのみですが、小さくても問題なく回る運用や、セキュリティに問題がないか、登壇者の方の許可やアーカイブ動画作成などDevRelチームと協力しフローを整えつつ、リリースに至りました。

結果、当初予想していた2倍以上の方にご利用いただく事ができました。

そして提供はここでは終わりません。
まず最速で提供をした上で、効果を即計測し、価値提供ができていれば当初設定した課題を解決するための次の施策が走り始めます。

この繰り返しを中途サービスのFindyでは日々行われています。

共に課題が解決できるようになるために

この課題解決プロセスは左に行くほど抽象度が高く、また答えが決まっていない場合が多くなってきます。

抽象度:探索 > 定義 > 展開 > 提供

左側にいくほど抽象度が高く答えが決まっていない

深い業務理解/ドメイン知識を駆使し多くのステークホルダーと課題を共有しながら進めていくのは、時間もかかり不確実性も高まります。

そのため私と一緒に施策を進めていただくプロダクトマネージャーの方はある程度不確実性をコントロールできる右側から左側へのプロセスをたどっていただく事をお願いしています。

冒頭にあった通り、どうプロダクトマネージャーとして成長していくかを考えた時に、プロダクトを改善し着実に価値提供するためにも、不確実性という変数をフェーズでコントールしながら進めていけるためダブルダイヤモンドを使っています。

最後に

各社課題解決をどう行うかはフェーズや文化によりけりかと思いますが、本稿も一例として参考になれば幸いです。

中途サービスのFindyでは一緒に働くプロダクトマネージャーを大募集中です。カジュアルにまずはお話させていただくことも大歓迎です。

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