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陽虚(「気と熱」の不足)タイプの仔

全身が冷えて熱を作り出す力が弱い仔。
「気虚」の状態が長期間続くと「陽虚」の状態が表れてきます。

冷えることで身体の中の「水(津液)」が流れにくくなり、骨格自体は華奢だけど、浮腫みやすくて触るとぽちゃぽちゃしている仔。
「気虚」と同様、生命力やエネルギー源である「気」が少ないためにパワー不足でお散歩も疲れがち。
とにかく寒がりで、手足が寝ている時も冷たくて、夏場でも日が当たる場所で日光浴が大好きです。

以下の特徴が複数当てはまった場合には「陽虚」タイプかもしれません。
(ヒトもわんこも共通なのでご自身のチェックもしてみてください)

1.特徴

・骨格は華奢だけど浮腫んでいてポチャポチャ体型
・浮腫みやすい
・舌の色が白っぽくてぶよぶよしている
・被毛が細くて量が少ない
・疲れやすくて足腰がだるそう
・夏場でも暖かい場所を好む
・トイレの回数+尿量が多い(頻尿)
・下痢をしやすい
・内向的な性格
・寝ている時も手足が冷たい

2.毎日のケアでできること

※「気虚」の仔に準じます
・日ごろから身体を動かしましょう
 ∟ 動くことで熱を作り体内のめぐりがよくなるとともに、食べ物からの「気」も取り込みやすくなります(「気虚」の仔と同様、激しい運動というよりはお散歩やストレッチなどがおすすめです)
・「脾」に負担の少ない食事にしましょう
 ∟ 一度にたくさんの量を食べると「脾」の負担になり上手に「気」を作り出せないため、1日2回にこだわらず、複数回に分けてみることもおすすめです(1日の量は同じ)
・身体を温める食材をとりましょう
 ∟ 冷たいものは脾の働きを止めてしまうため、水分も少し温めてお白湯がベターです
・腹巻やカイロで身体をあたためましょう
 ∟ 長時間の使用は逆に熱を作り出す力が損なわれてしまうので10分から20分程度で(食材で身体の内側からもあたため、外からもあたためてあげます)

3.おすすめ食材

「気虚」の仔と同様に「気」を補うとともに、食材の力をかりて、身体を内側からもあたため、浮腫みの原因となる水分を利尿させます。
・「気」を補う食材例(気虚の仔と同様)

かぶ・山芋・アスパラ・椎茸・舞茸・鮭・鰆・カツオ・イワシ・牛肉・鶏肉・豚肉・ラム肉・ウズラの卵など
※白米などの穀物は気を補う作用がありますが、わんこは唾液中に炭水化物分解酵素のアミラーゼを持たず、膵臓の負担になってしまうのであげすぎには気を付けてください
・「熱」を生み出す食材
生姜・紫蘇・シナモン・ラム肉・鹿肉など
※特にシナモン・ラム肉は熱する力が強いです
・「利尿」してくれる食材(浮腫みをとるため)
とうもろこし・白菜・水菜・鮎・鯛・鯉・すずき・豚レバーなど
※夏場はとうもろこしのひげ茶などもおすすめです
※いずれもあげすぎると今度は逆の効果が出るので適正量はおうちの仔に聞いてください

8タイプのご紹介ができたらいろいろな食材の薬効(身体のどこに作用するかなど)に続く・・・


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