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【自分のこと①】昔から忘れっぽい性格だったけれど、

拍車をかけて、忘れっぽくなっている。
年がら年中握りしめているスマホのせいなのか、はたまた年齢のせいなのか。一日は目まぐるしくあっという間に過ぎ、足元が見えない道を勘を頼りに歩いているような気がする。

特に、子供を産む前の記憶は、霞がかっている。

「あの時、一緒にあのバンドのライブへ行ったよね。楽しかったね」
友人からTwitterでそんな返信をもらってびっくりした。つい15年前のことなのにまるで覚えていない。あれほど大好きだったバンドなのに、ライブへ行ったことを思い出せないなんて。信じられない。

先日、20代の頃に使っていた手帳を発見した。夫婦の「思い出箱」にしまい込んでいたものを元夫が別居準備の途中で見つけ、苦笑しながら渡してくれた。その手帳には当時の自分の日記や考えていたことが、詳細に書き込まれていた。

元夫との出会い、恋心についても。そう、確かに大変な恋をしていたのだ。私と元夫の間にはなかなか難しいことも多く、それらを乗り越え成就させた、周囲の人も認める「大恋愛」だった。あれほど燃え上がっていた想いだったのに、15年という年月を経てすっかり冷めてしまった。

何より驚いたのは、同じ手帳の前半に書いてあった「誰か」の記述のこと。「誰か」のことはうっすら覚えている。憧れの人とちょっと遊んでもらって楽しかったという認識でしかなかった。あれほどに思いを募らせていたなんてこと、まったく記憶にないのだ。私の字で書かれているのに到底信じられない(自分のものとも思えないので、掲載してしまう)。

つい20年前の過去のことを、こんなにも忘れてしまうものなのかと驚いてしまう。まるで夢か前世のことのよう。ここで何も残さなければ、この日々も未来の自分にとっては完全になかったことになるだろう。

それが、この離婚の経緯を書き留めておこうと思ったきっかけだった。

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