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S.Q.S Ep10「月野奇譚 太極伝奇 -干戈騒乱-」  感想

太極伝奇としてはツキステ。10幕、そしてイブステep8に続く3作目でありながら、太極としては初の「やや重め」(=メンバーの死が描かれる)作品。
どんな作品になるんだろうと思って初日から見に行きましたが、キャスト陣がカテコでやや重というより激重と言ってしまうレベルの、これまでのツキプロの全てのステの中で最も重いステだったと思います。
以下はネタバレあり。
ツキステ。やイブステも履修している志季と里津花のオタクです。
感想、今回はちょっとSolidS多め。


奥井翼

平行世界のアイドルたちの死を描いたとしてもツキプロのステが「やや」重めである理由は、救いが必ずあるからです。
たとえば夢見草では病気も治るし(黎明の桜では)、天獄で失われた命も始さんが救ってくれます。
だから今回も、ツキプロのステをたくさん見てきた人ほど思ったはずです。
最初のシーンで翼が出てこないのはミスリードの仕掛けで、最後は翼が笑って出てくるんだろうな。
志季が約束(契約)のときにお酒を飲めと言ったけど、もしかしてここのお酒がいい感じに作用して翼が助かるのかな?
とか。
ある意味「やや重め」に慣れて、油断していたしまった"ツキプロの観客"を殴り飛ばしに来たシナリオでした。
そんな物語の中に、翼の魅力がぎゅっと詰め込まれていたと思います。
奥井翼の泥臭さ、人間味、完璧じゃない部分、そしてそれでも完璧であろうとかっこつけてくれるかっこよさ。
個人的にそれが1番現れていたのは、志季との会話の中の
「花火じゃないんだから、そんなにバンバン大砲撃ってこないでほしいよね」
「……花火だったらよかったのに」
のところかなと。
危機的状況でも冗談混じりの強がりを言える翼の強さと、最後に本音がこぼれる弱さ。
奥井翼が、ただのかっこいいだけの男ではなく、生きた人間である証のような言葉です。
砲撃が花火だったらいいのにという言葉に、自分の怪我も同じぐらいなんでもないものだったらいいのに、という意味も込められているのかなと思うと胸が毎回、ぎゅっとなります。
それからやっぱり太極で花火と聞くと、イブステだよなぁ、と。

隼さんの気配を志季の1000歳の誕生日や、獄族の王の話から感じたり(里津花の日替わり台詞で隼さんの名前も出ることもありました)洞磔が使っていた武器の一部が例の宝玉だったりして、ツキステ。を知っていると、ちょっと嬉しいポイントは随所に散りばめられていたわけですが、この後の時代になるイブステとつながりを「花火」という言葉で感じられたのは、個人的にはエモかったです。

翼の死について、少し。
太極の翼は、本当に色々なものを背負っています。
炎や柊羽を守りたい気持ち、それを重荷だとは思いたくない気持ち、結果的に利用している形になっている志季への罪悪感etc.
ちょっと不思議なのは、実質的には柊羽の術が志季を縛っているはずなのに、翼が罪悪感を覚えていることですが、これはたぶん、翼が
「柊羽を守るためだから、これは壊せない」
みたいな感じで言っているから、なのかなと解釈しています。
志季を炎に縛ってしまう前の翼は、死んだふりをしてみたり、ペラいとかショボいとか遠慮なく言えてたりするのですが、本編の時間軸にいくと、この天真爛漫さが影を潜めて、ぐっと色々な言葉を抑えるようになってしまっているのが、3年という時間で翼が背負い込んだものを感じさせます。
それでも、翼は誰にも、たくさんのものを抱えていて苦しい、なんて弱音は吐きません。
志季の話は柊羽や大にしましたが、翼が抱えている全部を明かしたわけじゃない。
弱い自分を見せたくないプライド。
弱音を吐かれた相手の負担になりたくない。
そんな行き詰まっている感じが、原作4巻の翼に重なりました。
原作4巻では強がって1人になろうとする翼の壁を越えてくれるのは大です。でもこれは、アイドル時空の2人が対等な立場だからこそ、です。
太極時空では大と翼は対等ではないですし、たぶん、大がなにをしても翼が弱音を吐くことはないんだろうなぁと。
そう考えると、太極時空の翼はやっぱり「詰み」だったのかな、と。
あまりこの考え方は好きじゃないのですが、あのまま生き残っていても、翼はずっと誰にも弱音を吐けないままだった気がします。
千穐楽後に公開されるであろうSSで隼さんが
「志季の3000歳の誕生日祝い〜✨」
とか言って、翼を転生させると信じている身としては、自由を知って転生した後の翼なら、ほかのメンバーと対等に、心の底から笑い合えるような、そんな気がします。
だから、このラストだったのかな、と→千秋楽"後"どころか、でした!笑

今回のステは、ようやく啓太くんの笑顔がいっぱい見れて嬉しかったです。
ライブパート、MC、カテコなんかで楽しそうにしてる啓太くんが見れて、本当に幸せでした。
本編に日替わり入れられないなら、影ナレに入れちゃる!!とばかりに公演後半の影ナレは前回生まれた日替わりネタの名作キャラが登場したわけですが、まさかYY兄弟が来るとは思わなかったです!笑
啓太くん「本公演の上演時間はYYYYYYです!」
拓人くん「そこは大事なのでちゃんと言おう!」
啓太くん「Y極伝奇」
拓人くん「Y!?」
啓太くん「さYだり」
拓人くん「Y!?」
みたいな感じで、基本、ほぼアナウンスになってなくて、おもろすぎました!
翼との境が段々わからなくなってきた、みたいな話をしてくれたり、ほかの舞台でも「奥井翼役のって言いたくなる」と言ってくれたりする啓太くん。
啓太くんはツキステ。12幕にも出張している関係で、快征くんよりも公演数が実は多くて、恐らく今回で170公演ぐらい「奥井翼」としてステージに立っている計算になります。
本当に愛を持ってスケステと向き合って、キャラクターたちを愛してくれて、SQを愛してくれて、本当にオタクは幸せです。
次もまた会えるかな……啓太くんの翼がまだまだ見れますように。

篁志季

志季と翼って、ガラスの仮面の北島マヤと姫川亜弓みたいな関係値なんだなぁと、今回のステを見て思ってました。
陰でありながら天才の志季と、陽でありながら秀才の翼。
お互いに高め合える存在だけど、仲よしな友だちというよりも、ライバルであり、同志。
でもたぶん世界が変わるのって、昔馴染とずっと一緒にいたときじゃなくて、そういう相手と出会ったときだったり、相手に影響されたときだったりするんじゃないかなと思うんですよね。
だから、志季の世界を壊せるのは翼だけなんだと思っています。
厭世的で、酒と心地いい寝床のためにちょっとだけ手を貸してやるか程度の感情しかなかった獄族志季が揺れ動いたのは、1日だけでいいと翼が言ったあの瞬間です。
戦いの後に翼と合流するところなんて、かなり現代の志季に近くなっていますよね。
翼「俺自身が輝いてるからいーの」
志「はいはい」
なんて、もうほぼ現代の志季。
「長さじゃない」という翼の言葉で一瞬の大切さを知って、そして、翼がいなくなってしまうことで、その一瞬の尊さを知る。
冒頭のシーンで志季は、大に言います。
「久しぶりだな、大」
人族がこの時代にどれだけ生きるか微妙なところですが、現代と同じ80歳と仮定しても、1/80と1/2000の重みが違うのは当然です。
でもその「1」がどれだけ大切なのかをちゃんと知ったから、あの冒頭のシーンの志季の台詞はとても優しいんですよね。
ラストシーン。
この悲劇をただ悲劇的に描くことは簡単だったと思います。
でもそれじゃあもう「やや重め」ではない。
この物語を「やや重め」に納められるかどうかは、全部、志季のラストシーンにかかっていたと言っても過言ではないと思います。
一瞬の大切さを知ってしまったからこその悲しみは残しつつ、でも志季が変わったが故の柔らかな空気があって、そして再会の「約束」を確信させる希望もある。
たった1人で志季が舞台に立っているあの時間に、完璧、以外の言葉はありませんでした。
太極の志季が楽しそうに笑っている姿も、どこかで見れたらいいな→千穐楽をドウゾ

と、いう感じで本編の流れは完璧にやり通しつつ、遊びもふんだんに取り入れてくるのが塚本志季でした。
初日に見たときは、まさかSolidS4人のシーンでの翼から酒を奪った後が日替わりに変貌(?)するとは思いませんでした笑
日替わり担当2人(凌生くん快征くん)の並々ならぬ日替わりへの情熱は、その他のところでもひしひしと感じられて、オタクはとても嬉しいです。
ところで、日替わりコーナーがないなら、影ナレにぶちこんじゃえばいいんじゃない?と思いついたのは一体誰だったのか……笑
特に25日ソワレの影ナレは伝説だったなと勝手に思っています。
そもそもマチネの影ナレにエンドオブナイツ(航平くん&拓人くん)が来たときに、これソワレはしーちゃん🎀と里津花ちゃん来る?と思っていたんですが、予想的中。
まさかのアナウンスを漫才で実施(志季が来ないのでしーちゃん🎀に漫才をやってもらう、の流れも健在)
さらに、漫才が続きすぎて、なんと5分前に突入し、5分前影ナレも続けてやるという、前代未聞の流れに。
これはもう大爆笑でした。
しーちゃん🎀「なんかずっとスタッフさんに手をくるくるされてて」(巻け、の合図)
里津花ちゃん「されてたね。それで、ずっとくるくるってされてた手が急に5!ってなったね」
しーちゃん🎀「5分前になったみたいなので、5分前アナウンスをやります」
(大体こんなニュアンスだったレベルなので、薄目で見てください)
日替わりで遊べなすぎて、ついに限界に達した人たちが影ナレに日替わりキャラを入れるという暴挙に出た、とっても楽しい1日でしたので、影ナレも絶対に円盤に入れてほしいです(もちろん、普通のキャラでやってくれているほかの日の影ナレも、かなり面白いです!)
次回は本編でのしーちゃん🎀と里津花ちゃん、期待しています……!
っと、その前にイブステ出演ですね、おめでとうございます!
ORIGINのSHIKI、とっても楽しみです。

世良里津花

なんというか今回は里津花がどうこう、ももちろんあるんですが、快征くんの成長をひしひしと感じた公演でした。
お当番が、重いものを背負っている柊羽と翼&内通者という後ろめたさのある英知&厭世的な志季というメンツで、しかも序盤は今後についての会話とかが多いので、舞台上がほとんど会話だけで動きがないんです。
そんな中で、舞台上を1番自由に動き回って視覚的に楽しませてくれているのが里津花でした。
中盤以降は、獄族たちに人族ってかわいいよということを説き、彼らと一緒に戦うために率先して契約の話を持ち出す。
今回の里津花はお当番ではないけれど、話が重すぎにならないように緩急をつける役回りで、かつ、物語を動かす一助になる重要な役です。
台詞も決して少なくありません。
これは人族贔屓の獄族で、志季にも強く出られるほど力がある里津花だからこその役回りではあるんですが。
でも……もしかしたらep1のときだったら、いや、キャス変前だったら、この役回りは里津花じゃなかったかも、と思ったんですよね。
いつまでその話引っ張るのかと言われちゃいそうですが、今回、特に強くそう思いました。
ep9のメイキングで快征くんも、前は最年少だったから、先輩たちに甘えてる部分がすごく多かったという話をしていますし、プロステTVでは割ととんでもない話が明かされています(50分ぐらいから聞けます)

そんなことを思い返しながら、今回の物語の中で里津花に託された台詞の数々や、里津花の様子を思い出すと、本当にぐっときます。
志季との野菜日替わりもありましたが、獄族シーンでは双子との日替わりも入れて「里津花様、ばんざーい」などと言わせてみたり、翼の「古文書で読んだ」への返答も日替わりにしたり、これ円盤に入るかな?なものも含め、細かな日替わりをたくさん入れて、舞台が重くなりすぎないようにしてくれていました。
このあたり、恐らく快征くん主導だとは思うのですが、物語に柔らかさを与える素敵な日替わりたちも、今の快征くんだからこそできる技だよなぁ、なんて思っていました。
この成長はもう、彼自身の努力の賜物でしかありません。
ここまで来てくれたことに、本当に感謝です。

ダンスライブ。
投票で選ばれたCBSでの志季との「遊んでよ(Kiss me)」のところの絡み……最高でしたね……。
オタクはこれが見たくて投票していたわけですが(たぶん)塚本志季と阿部里津花は日替わりやお笑いに全力投球!なイメージが強くて、ep9のセクセンなんかでも思いっきり里津花にフラれる志季という感じで、いわゆる
「キャー」シーンはおふざけに終始していたので、CBSってどうなるんだろうという不安もあったのですが(不安というのも変な話ですが……)完全に杞憂でした。
世界よ、これがSolidSだ。
ツキプロ界の大人ユニットの名は伊達じゃないぞ。
と、ドヤ顔しながら街を歩きたい気分です。
ep1のときにも感じた感覚を、また味わうことができました。
これは2人の関係値が深まった今だからこそ見れた振付だと思うので、今、このタイミングで投票があったことに、そしてCBSってやばいよね!って思って投票してくださった全ての人に、感謝です!!

村瀬大&QUELL&数奇川零

大ちゃん。優貴くん。
今回もとにかく、SolidSメンバーが笑顔で楽しそうにやれているのは、全部優貴くんのおかげだよなと思って見ております。
パンフの「誰と契約したいか」の回答が、本当に満点でした。
カテコで優貴くんが話すと、優貴くんの隣に信者(凌生くん快征くん)が集って崇めていたりするのですが、そんなときも2人を優しく受け止めつつ、(その2人にドン引きしてる)啓太くんが独りにならないように、こっちに来て、4人でいようよ、と促してくれる優貴くん。
ep9のメイキングで啓太くんが、この優しさを中心に新しいSolidSはまとまるんだろうなと思った、みたいは話をしてたと思うんですが、本当にその通りになったと思います。
今のSolidS内魂の関係性のあたたかさは本当に優貴くんのおかげです。
大感謝。
あとはダンスライブ!花鳥風月衣装がめっちゃくちゃ似合っていて、もっと曲数見たかったなと……!
あの衣装でバチバチに踊る中山大ちゃんをもっと見たいです!
そしてQUELLちゃん。
ep9でオタクの度肝を抜いてきた北出壱流。
今回も「ねえ、やっぱ君、もうベテランだよね?」と言いたくなるような感じで、野菜日替わり後の全員集合のシーンで志季に絡んでみたり、里津花が怖い~と言っていたり。
「人がいっぱい死ぬ?」
の台詞とかは、獄族であるが故に、そういうところが理解できいなかったり。
1つ1つが丁寧で、華があるなぁと感じています。
相変わらず、ダンスライブはめいいっぱい楽しそうなのと、オタクをすぐに撃ち抜いてくるのでヤバかったですね……!
ほかのメンバーも全員めっちゃくちゃダンスが上手になっていて、本当に驚きました。成長があまりにも早すぎる。
特に拓人くん。
ep9のときは慣れてないのかな?緊張してるのかな?がんばれ〜!という気持ちで見ていたのですが、今回はそんなことは全くなく。
特にソロ曲、あなたの花はとってもかっこよかった。
壱星って綺麗な見た目ですけど、結構ソロ曲はハードというか、かっこいい系なので、踊りきれるのだろうか……とかいらぬ心配をしていたのですが、バッチバチに踊れていて、本当に感動しました……!
影ナレはエンドオブナイツとYY兄弟、2個とも名作でした、さすがでした!
柊羽の航平くんは2回連続のお当番。
上山柊羽のかわいらしさ、儚さ、けれど強さを秘めた姿が人族の柊羽にとてもマッチしていました。
前回も今回も、どちらかというと迷ったり、悩んだりすることが多いので、強い柊羽も次あたり見たいな〜なんて。
もしかしたらイブステで見れるかもしれないですが……!
芝居パートも含めて、いっぱいいろんなパターンのお衣装が見れたのが、柊羽はポイントかもしれないですね!とても楽しかったです。
ダンスも相変わらず安定感があって綺麗でした。
零と志季とのダンスもかっこよかったです……!
英知。
お当番でありながら、英知の話は少し本編から外れていて、もうちょっと掘り下げができたんじゃないかなと正直、思わなくもなかったです。
英知がくべちゃんたちと出会って、彼らと共に生きたいと思い、柊羽を守りたいなと思ったこと、彼らと出会えたことでの「救い」とか。
でも、そこまで詰め込むと恐らく芝居パートが3時間になってしまうのと、今回は翼をメインに置いたので、仕方なかったのかな、と……。
藍沢英知は相変わらずかわいかったですね……癒やしです。
千穐楽のMCでわたわたしている感じも愛おしい。でもそれを優しく見守ったり、笑いに変えてくれたりするお兄さんたちの存在があるので、きっと数年後にはみんながビックリするような成長をしているんじゃないかと思っています笑
既にダンスは前回の10倍ぐらい上手くなってました。やばすぎる。
零さんは本当にすごかったですね……オタクが山ほど増えたと思います……。
芝居パートの柊羽との兄弟の絆が尊いのはもちろんのこと、ライブパートではまさかの零のヒストリア披露。
志季と柊羽をバックダンサーに従えての披露は、めっちゃくちゃかっこよかったです。
早く千葉ちゃんの呂庵くんとステージ上で絡んでほしいですね!
私の夢は千葉ちゃんを真ん中に、田所零と三島零が隣にいるという写真を見ることです(なんだそれ)

日替わり

野菜を酒のつまみにする獄族志季(と悪ノリ里津花)の日替わり
23日ソワレ(パプリカ)
志「よくパプリカに合う酒だ」
25日マチネ(じゃがいもとニンジン)
里「カレーでも作るのかな?」
→無視して生で食べる志季
里「生でいった!?」
→次のシーンでもニンジンとじゃがいもは継続し、壱流がじゃがいもでむせて、酒をもらいに来る
志季は酒の瓶にニンジンを刺して遊ぶ
※同族である獄族にはやっぱりちょっと甘いのが、獄族志季のポイント

25日ソワレ(カボチャ※影ナレでカボチャの話があった)
志「カボチャ」(カ、にアクセントの変な発音)里「カボチャね」
→翼にカボチャを袖まで放り投げられて、拾いに行こうとする志季と、その間に志季の酒を奪って袖にはけようとする里津花
翼「集合💢」

27日ソワレ(ナス)
里「ね、おじーちゃん」(ナスに向かって語りかけ)
志「おい、どこに向かって話しかけている」
里「え、だって同じ色だから……」
志「オイ」
この後の「深淵を覗く勇気があるか」のところは毎回、志季の内魂の欲望が爆発してるところなんですが、この日はナスを大ちゃんに差し出して
志「俺だと思って食べろ」
と言出だす→大ちゃんに変なこと言わないで!と翼がキレる
その間に里津花は酒を奪ってはけようとしており(このわちゃわちゃが堪らない)
翼「集合💢」
志季も里津花に近づいて、俺のだと酒瓶を奪う

千穐楽

黄色のライトが来なくて、志季が、そのライトがないのに台詞を喋り始めた瞬間。
え、なにかあった?
と思って、正直、不安になりました。
そこからの、髪飾りとコサージュのイントロ。
千穐楽だけの、再会までを描いた物語。
これが別世界の話ではなくて、ずっと見ていた物語の先の真エンドだと公式でも言われているので、みんなをほっと安心させてくれる、やや重め、の面目躍如だったかなと。

何ものにも縛られていない自由な翼の天真爛漫さが、ものすごく眩しくて、本編のころの翼の表情とは全然違っているのがまた、めっちゃくちゃよかったです。
あとは、翼と全員の再会が描かれたのも、本っ当に嬉しかったです。志季との再会だけで終わらせても、それはそれで確実に綺麗で、美しい物語の終わりになったとは思うんですが、個人的には大と翼の再会の仕方が1000点満点でしたので。
翼を失って、番犬を自認していた大と、親友だった柊羽がそれをどう受け止めて、その死を乗り越えたのかって描かれていないんですよね(そりゃ、そんなこと書いていたら3時間越えちゃうからなんですが)
それでもう300年後の2人としては、
「翼はがんばって生き抜いた」
「志季はまだ引きずっているから、ちょっと心配」
みたいな感じ。
人族としては当然そうあるべきで、人間、生きていたら大切な人との別れなんて当たり前に、確実に、いつか来るものだから、それをずっと引きずって前を向かないなんて、それこそ不健全だし、よろしくないんですよね。
なんですけど!!
観客側は1分ぐらいしか時間が経過してないせいで、大も柊羽もそんな簡単に切り替わってるの!?っていう感情がどうしても出てきてしまって……志季が引きずっているからこそ余計に(志季は人族じゃないので、たぶん一生、引きずれるんだと思うんですが)
だから、千穐楽で里津花がさっと笹熊を預かって大の背中を押し、志季もそれに気づいて翼の肩を押して、大ちゃんが万感を込めて翼をぎゅってしたとき、涙腺が大崩壊しました。その後、ライブパートの頭ぐらいまで泣いてました。マジです。
台詞は全くないんですけど、守れなかった後悔とか、また会えた喜びとか、そういうものが全部、あの瞬間に詰まっていて。
そういう感情がやっぱりあったんだなと、確信できたのも嬉しくて。
大と柊羽と翼の様子を見て、後ろで思わずハイタッチしちゃう志季と里津花もすごくよかったです。
志季と里津花は獄族なので、翼が生まれ変わってくるのをずっと待てるんですよね。
でも、そうじゃなくて大や柊羽がもう1度翼に会いたいって思っているのを理解しているからこその「やったね」の感情が大変よかったです……!
翼のことって、大と里津花、柊羽と壱星が金蘭になったのと無関係じゃないと思うのです。英知と壱流も、きっと英知が柊羽が再会できるのをちゃんと見届けたい!と思っていたからでしょうし。
そんなわけで、最後の最後に、みんなの最高の笑顔が見れた、そんな素敵な千穐楽でした。
ありがとうございました!


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