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マーケティングの11個のやる事

AKIです🅰️

4P、FMoT、消費者行動、ブランディング、n=1、A/Bテストなどなど…

消費者行動という1つをとってもAIDMAから5A、ULSASS、マーケティングファネル、バタフライマーケティングファネルなど本当にたくさんある。

たくさんある事を否定はしたいわけではなく、むしろ個人的にはそれらの根底にあるマーケティング思考に浸るのが好きです。

2024年現在、まだマーケティングの考え方や思考に浸れる記事はある。しかし今後は、「AIが言ったから」と材料さえ入れれば過程はブラックボックスの記事ばかりになるのかもしれないと感じている。

別に誰も悪くはない。AIは数学の公式やシミュレータソフトのようなもの。「公式どおり計算したから」
「ソフトにデータ食わしたアウトプットだから」
と日常的にはAIに限った事ではないから。

ただ私の脳みそではAIの思考に追いつけず、マーケティングの思考に浸れないのが悲しいだけ。

つらつらと書いてきましたが、
「マーケティングプロセスの全体について書くとどうなるのか?」という興味から頭の中をまとめてみようと思います。


この記事で達成したい事

  • 2024年初夏時点の私のマーケティングの一連のプロセスの言語化

  • マーケティングの記事を読んだときにどのプロセスのことかを整理がしやすいようにする

マーケティングの11ステップ

  1. ブランドアイデンティティを策定せよ

  2. 可能な限り多くの人への情報経路を確立せよ

  3. 人が簡単に買える状態を確立せよ

  4. 目立て、そして記憶に残れ

  5. 人にカテゴリーとブランドを紐づけて記憶させよ

  6. 唯一の買わない理由を作らない。消していく

  7. 人とブランドのコミュニケーション経路の確立

  8. ブランドの一貫性を維持しながら、新しさと共感を保つ

  9. 比較による買わない理由を消していく。

  10. カテゴリーエントリーポイント(CEP)を増やせ

  11. 1〜10を継続し続ける

1. ブランドアイデンティティを策定せよ

ブランドアイデンティティとは、「自社やブランドを、消費者にどうイメージしてほしいか」を明確化すること。認識はこの程度で問題ありません。

詳しく知りたい方は下記をどうぞ

最初はスターバックス水準のような策定は必要はありません。

商品/サービスのこだわっているところを言語化すれば十分。小売であれば、なぜその商品を仕入れて売っているのか=「売り方のこだわり」を言語化すれば十分です。

ただし、ブランド責任者のあなたが顔も見たことがない社員やアルバイトがいるなどの会社規模であれば、ブランドアイデンティティプリズムなどのフレームワークを利用して詳細に策定する必要があると思います。

なぜ、ブランドアイデンティティを策定するのか?

現代において、あなたのブランド(商品/サービス/お店)が無くなると他に代替が存在しないというビジネスはほぼ無い。(顧客が一時的に不便を感じることはあるが)

それでは、質問です。
なぜ顧客はあなたのブランドを選択するのか?
あなたのブランドよりも安くて品質の良い競合が現れれば、すべての顧客は乗り換えていなくなりますか?

答えはNOだと思います。

あなたのこだわりやブランドアイデンティティに惹かれた顧客は残り続ける。

だから、ブランドアイデンティティの策定が必要なんです。

2. 可能な限り多くの人への情報経路を確立せよ

あなたがどれだけ情報を発信したとしても顧客/見込み客までの経路がなければ伝わらない。

あなたが新商品を発売する、イベントを行うなどの情報を伝える手段は何ですか?
その届け先は可能な限り多くの人に届きますか?

多くの場合は、情報経路は広告になる。名簿業者から買ったメールアドレスのリストでも情報経路の確立は達成している。また、顧客/見込み客のSNSアカウントにおいて、DMや@(メンション)が許可されていれば情報経路は確立していると言える。

発想方法としては、顧客の同意の有無に関係なくあなたの情報を人に伝えられる手段である。倫理的な問題で選択しづらい方法も、もちろんあるがブレインストーミングの際は倫理観は無視していいと思っています。

次に、可能な限り多くの顧客とは、誤解を恐れず表現すると無区別です。

VUCAや1人が複数のパーソナリティを使い分けるなどと言われる時代において、ターゲットを絞りすぎてはいませんか?また、それは正しいですか?

あなたが想像もしていない属性(年齢・性別・年収・家族構成など)の顧客が来たことはない?

属性やインタレストの指定など、広告のターゲット技術が進むことで情報を届ける先を絞れるようになった。

しかし、技術的にできる事は必須ではない。

予算の都合で情報を届ける先を絞る場合はある。

しかし、何も制限が無い状態で情報を届ける先を絞ることは顧客になり得る人を除外している事に等しい。

3. 人が簡単に買える状態を確立せよ

簡単に買える状態を説明するのは難しいです。

なので、あなたも一緒に思い出してください。
欲しいと思ったものが手に入らなかった経験、簡単に買えなかった状態を思い出してください。

  • 品切れ

  • あるだろうと思った棚に無い。見つからない

  • 買える場所まで車で1時間かかる。遠い

  • 決済方法が現金だけだ

  • 決済方法がクレジットカードだけだ

  • PayPayが使えない

  • 買うのにアカウントを作る必要がある

  • コンビニで受け取りができない

  • 支払いの総額がすぐにわからない。予想がつかない

  • 現物が目の前にあるのに、ECサイトから注文してほしいと言われる

などなど。
改めて考えてみると、簡単に買えない状態は多いのではないでしょうか?

あなたのブランドは簡単に買える状態を確立されていますか?

4. 目立て、そして記憶に残れ

イメージしてください。
ムキムキのボディビルダーのような税理士がいたらどうでしょうか?

目立ちますよね?
あなたはこの人を記憶してしまうはず。

目立てとは、2つ意味があります。

  • 初めての人にはどんな形でも良いので目立って見つけてもらい記憶してもらうため。

  • 2回目以降の人にはあなたのブランドを再度見つけやすいようにするため。

目立つ=バズと考えるかもしれませんが、「いつも地域の清掃活動に参加しているあの企業」このぐらいでも良いです。大きな1つではなく、小さいものを複数でも良いです。

ただし、注意が必要です。
目立つ手段は人から見てあなたのブランドアイデンティティと矛盾しない方法でなければいけません。

矛盾の例としては、太ったパーソナルトレーナーです。
身体を健康的にすることで生活の質を向上する事がこだわりのパーソナルトレーナーがいて、そのパーソナルトレーナーの体型が不健康である場合そのパーソナルトレーナー(ブランド)を愛することができますでしょうか?

反対に、最初のムキムキの税理士は、ムキムキである事と税理士としてブランドアイデンティティは矛盾していないので愛着を持つことができます。

私自身は矛盾しなければ何でもアリだと考えています。
TikTokで社長に冷えピタをなげつける動画を投稿した大京警備保障株式会社。
「社長に冷えピタをなげつけるあの会社」という形で多くの人に記憶されたはずです。私も記事を書くために調べて大京警備保障株式会社という社名を知りました。

5. 人にカテゴリーとブランドを紐づけて記憶させよ

質問です。喉が渇いてコンビニに行って何を買いますか?

「飲み物」あると思います。「お茶」という回答もあると思います。
「ジュース」や「炭酸水」「コーラ」「サイダー」あると思います。

この他にも「伊右衛門」「お〜いお茶」「十六茶」「コカ・コーラ」「ファンタオレンジ」「ウィルキンソン」など商品名を考えたかもしれません。

それでは、カテゴリー、ブランドとは何か。

カテゴリーとは、「飲み物」「お茶」「ジュース」「炭酸水」「コーラ」「サイダー」です。

ブランドとは、「伊右衛門」「お〜いお茶」「十六茶」「コカコーラ」「ファンタオレンジ」「ウィルキンソン」です。

カテゴリーとは、「商品/サービスの集合を表現するもの」であり、
ブランドとは、「カテゴリーに属するユニークなもの」です。

それでは、カテゴリーとブランドを紐づけて記憶させるとは何か?

喉が渇いた時にコンビニで「伊右衛門」を選ぶ。
頭の中で下記のような感じ

  1. 喉が渇いた

  2. 「飲み物」がほしい

  3. 「お茶」がいい

  4. 「伊右衛門」を買おう

これは「お茶」というカテゴリーに「伊右衛門」というブランド紐づいていないと起きません。

また、「お茶がほしい」と考えてもブランドは思い浮かばず、ただ「お茶」の場合もあります。
しかし、コンビニの商品棚を目の前にした際に選ぶお茶は記憶の中にあるブランドを選ぶことが多いと思います。

顧客が欲しいと考えたカテゴリー(=お茶)にブランド(=伊右衛門)が紐づいていないと非常に買われにくい状態になるため、カテゴリーとブランドを紐づけて記憶させる必要があります。

6. 唯一の買わない理由を作らない。消していく

唯一の買わない理由とは、「あなたのブランドだけを考えた時に買わないと決断する理由」となります。
すなわち、「商品Aと商品Bを比較して商品Bを買う(商品Aを買わない)」ではなく、他に代替商品が無いのに「商品Aを買わない」理由を作ってはいけない。

もし、すでに唯一の買わない理由があるのなら、それを消していかなければなりません。

例えば、

  • 信用、信頼できない状態(サイトが古く、注文して商品が届かなさそう)

  • 買い方がわからない状態

  • 顧客が訴求されたベネフィットがベネフィットと感じないでいる状態

  • 顧客が商品のベネフィットは理解しているが必要性がないと感じている状態

  • 金銭面の折り合いがつかない状態(高すぎて買えない)

などです。

7. 人とブランドのコミュニケーション経路の確立

「2. 可能な限り多くの人への情報経路の確立せよ」はあなたから人へ一方向であっても確立していましたが、こちらは双方向の経路になります。

そのため、顧客やあなたのブランドを知っている人からメッセージが来るかもしれません。それを対応する必要があります。

8. ブランドの一貫性を維持しながら、新しさと共感を保つ

ブランドアイデンティティとして策定したあなたのブランドのこだわりが3ヶ月後に別のことを言っていたらどうでしょうか?

そんなブランドに愛着を持つことは難しいです。

そのために一貫性の維持しながら人とコミュニケーションや情報発信をしていく必要があります。

また、一貫性があっても毎回同じ情報では飽きてしまいます。常に新しさや共感を得られるコミュニケーションが必要です。

9. 比較による買わない理由を消していく。

商品Aと商品Bを比較してほとんどの人が商品Bを買うならば、商品Aには商品Bと比較して明確に商品Aを買わない理由が存在します。

価格であったり、品質であったり顧客ごとに異なったりするかもしれません。また、商品Aと商品Bがもたらすベネフィットは同じだという認識も比較による買わない理由に該当します。

10. カテゴリーエントリーポイント(CEP)を増やせ

カテゴリーエントリーポイント(CEP)とは、「そのカテゴリーを想起するきっかけ」です。

例えば、「コカ・コーラ」は「炭酸飲料」のカテゴリーに属しています。

  • 「夏の暑い日」といえば?

  • 「ピザを食べる時」といえば?

  • 「高校生の甥や姪が来る時」といえば?

  • 「スポーツ観戦の時」といえば?

  • 「お酒を飲まない後輩ために居酒屋で確認する時」といえば?

私が考える「コカ・コーラ」のCEPになります。
極端に母数が少ないCEPを考えても無駄ですが、CEPを増やすことで想起される回数が増え、購入される機会が増えます。

また、CEPごとに「炭酸飲料」であっても想起される順番やブランドが変わります。
極端に書くと「夏の暑い日に飲む炭酸飲料」というカテゴリーと「レストランで頼む炭酸飲料」というカテゴリーでは紐づくブランドが異なるということです。

11. 1〜10を継続し続ける

マーケティングは競合とのマーケットシェアの奪い合いです。そのため、1〜10のすべては単発では無く、継続して行う必要があります。


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