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『虎に翼』第12週までの感想~私は、はるさんが大好きだった~ 

2024年4月期の朝ドラ『虎に翼』、私も毎日楽しみに見ています。
あくまで、私個人の体験や生活に引き寄せての感想なので、その点をご了承ください。

私事にて、家族が命の危険もある状況になりまして、約1か月、4週分感想文を書けませんでした。
いったん、非常に危険な状態は脱したので、これからは無理せず自分のペースで、お仕事と生活を優先しながら、書ける感想を書いていきたいと思います。

これまでのダイジェスト動画と次週の予告は下記の公式サイトからご覧いただけます。

はるさん、さようなら

12週の最後で、石田ゆり子さん演じる、主人公寅子の母の「はる」が亡くなった。
「私は、はるさんが大好きだったんだ……」亡くなってみて、そのことに気付いた。

私と石田ゆり子さんはほぼ同世代で、石田ひかりさんの姉としてデビューしたころのことを何となく覚えている。
正直ここまで息の長い俳優さんになるとは、当時は思ってもいなった。個人的には、そこまで大ファンでもなかった。ただ、私が好きなドラマ作品には割と石田ゆり子さんは出演していたように思う。

「石田ゆり子さんが朝ドラで母親役か……」自分もそんな年代になっているのだなという気持ちがあった。現代劇で見る石田ゆり子さんの「バリキャリ」役のイメージ(主に『逃げ恥』)から、母の「はる」は現代的なキャラクターになるのかな?と想像していた。

ところがスタートしてみたら、「娘は結婚すべき、それが一番の幸せ」という当時の一般的な価値観をかたくなに持っていて、少し意外な気持ちで見始めた。それが第一週の最後で、「ああ、だから石田ゆり子さんだったのか」と納得をした。

寅子、何度でもいう。
今お見合いしたほうがいい。そのほうが間違いなく幸せになれる。
それでも、
本気で、
地獄を見る覚悟はあるの?

『虎に翼』第一週・第5話・母はるのセリフ

こう言って、六法全書を買い与える場面で、はるさんの大ファンになった。
第一週の個人的なMVPは、はるさんだった。

詳しくは第一週の感想にまとめた。

「子どもを肯定するとは、こういうこと」を示したはるさん

はるさんの好きだったセリフや場面をまとめてみたい。
(いつもは、WEB記事や動画にあたってなるべく正確に書くのだが、今回は記憶で書くので大体の雰囲気ととらえてください)

戦後の、戦死した長男・直道の息子たち(はるにとっては孫)二人を抱きしめながら
「あなたたちが、ずっとがんばってきたことを、おばあちゃんは知っていますよ」

夫、優三の戦死を聞いても泣いていない寅子に向かって、お金を渡しながら
「これは自分のためだけに使いなさい。(そんな贅沢は…という寅子に向かって)贅沢なんかじゃない、必要なことです」
そして、自分も長男の嫁である花江も、本当に限界の時にそうやって自分の時間を持ったのだと伝え、寅子に夫の戦死と向き合う時間を与えた。

死の間際には、戦争孤児の道夫を抱きしめながら、
「これでいい。今までよく、一人で頑張ってきたね」

子どもの権利や意志を尊重しながら、これまで生きてきた頑張りを「見ていたよ」と、ただ肯定する場面には毎回泣きそうになった。
私の母にもこういうところがあって、息子が生まれたばかりで不安定だったころ、とても励まされたのをおぼえている。

そんなはるさんが、いなくなってしまう。
寅ちゃんたちは、どうなるんだろう。私が心細い気持ちになる。

寅ちゃんは、このままスンッとし続けるの?

前回感想を書いた、第8週から、主人公の寅子はなんだか劇中の「スン」という状態が続いている。
小橋が言うように「大人になった」のだろうか。なんだか寂しいし、なんだか違う気がしている。

戦争が終わって、兄と優三さんが戦死して、戦後も父が亡くなり、友人の花岡が亡くなり、そして母が亡くなった。

これですぐに「元気はつらつ」になるのも、無理といえば無理だし、不自然でもあるので、もう少し時間はかかるのだと思う。
ただ、穂高に問われて「法律が好きだからここにいる」と言えたときには、「ヨシ!」と手をたたいたが、やっぱり寅子は「スン」としている。私の好きな寅ちゃんは、大人になろうが変わらないと思っていたので、どこか寂しいし物足りない。

きっと、あの表情豊かな寅ちゃんが、どこかで帰ってくると信じている。

第13週の予告とあらすじは下記のリンクから。

アイキャッチ画像:(UnsplashBlake Meyerが撮影した写真)


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