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暗箱

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2021年5月の記事一覧

詩「終わらない日々」

街はもうなくなってしまう ようだ 国道沿い 遠くに見えた夜景 川沿いを鳥の影がさまよって消えた 海の方へ 目をやると ラーメン屋のネオンだけが光っている そして滲む 雨とか 涙とか 水溜まりがひとしきり揺れる幻 人々が移動していく 決して群れは作らず ひとりまたひとりと 都市を捨てていく 荒廃の果ての楽園 笑うしかない店先のドール かき鳴らされたギターの音だけが耳を塞いで それだけを覚えている それだけしか覚えていなくて 街の灯りがひとつ消える まるで 煙草の火を消すように