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脳裏整頓 小説 vol,08

約束


やばい、残り時間は20分だ。
それまでに終わらせないと更新が途切れてしまう。
SNSでファンに毎日更新を約束して、今日で4日目。
油断した。
『3日坊主になるだろ、どうせ。』
名前も顔すら知らない、僕なんかをフォローする稀有な50人のうちの1人に言われた。
それが腹立たしくてそれで、昨日までは頑張った。
何してんだ、どうしてちゃんと準備をしていないんだ、昨日の自分。
朝から社会人をして、夜は終わらなかった仕事を片付け、土日は職場の奴らに付き合って会社にしかメリットのない時間を過ごした。
そんな合間に書いている。
なんであんな約束をしたんだろう。
あの日の自分なんて消えちまえ。
でもあの時はアイデアが泉のごとく湧いてきたのだ。
俺は天才だと思った。
実際はこんな有様だが。
やばい、残り5分だ。
今で300文字しか書けていない、ストーリー性もないし魅力もない。
ただ、ダラダラと書きなくっている。
いや正確にはタイピングだから、打ち殴っているか。
どうでもいい。 
ああ、俺の悪い癖だ。
やばい、残り2分だ。
もういい、これを出そう。
これで投稿して今日の分はやり過ごそう。
じゃあ、明日はどうしよう。
また新しいことを考えなきゃ。
いやだ。嫌嫌嫌嫌。



時間だ。





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