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さまざまな価値観が共存できる世界

 朝、大学生と思しき二人づれと、通勤電車内で遭遇した。会話の様子から、どうやらこの春、大学生になったばかりのようだ。

「もうすぐ、通学定期切れるやん?」

「ああ、3ヶ月で買うたから、6月30日までやもんな。」

「次は、どんなタイミングで買うんが得なんやろか?」

 わかるわー。
 私もいつも、通勤定期の更新時期、めちゃくちゃ考えるもん。期限が切れる翌日が出勤日だったら、バタバタするのが嫌だから事前に更新で買っちゃうし、休日だったら、場合によってはシフトをずらしてもらってでも(笑)できるだけ次の定期を買うまで間があくようにするもん。私の理想は「1年間で購入する通勤定期は11ヶ月分」なので(笑)

 学生さんなら、夏休みの開始日から逆算して、上手に考えなアカンよー(笑)などと思いつつ微笑ましく聞いていたら、彼らはさらに微笑ましい話を始めた。

「俺、最近、ほんま人混みイヤやねん。大阪とかマジ無理。家におるんが、一番幸せやわ。」

 ほんま、わかるわー(笑)。
 私ももともと人混みは嫌いではあったが、最近どうもそれが顕著になってきた。大阪のような大都会は完全アウト、神戸・三宮くらいの中都会には、午前中に行って午前中に帰る。自宅から一番近い小都会(笑)明石ですら、できるだけ平日に訪れるように心がけてしまうくらい。人が多いというだけで、本当に疲れるので。

 それにしても。

 件の大学生たちは、いわゆるオタクっぽいわけでもなく、どちらかといえばシュッとしたイケメンたちだった。私が彼らくらいの年代で、彼らくらいのルックスを保持していたら、人混みもなんのその、大阪でナンパとかしまくってたんじゃないかなとも思う。実際、もしも私が大学に進学していたら、バブル時代(初期)と重なっていたわけで。

 時代が変われば、人の考え方も変わるもの。40年もあれば、そりゃいろいろ変わってあたりまえだよな、とあらためて思う。

 とともに、もちろん他にもさまざまな考え方があるわけで、それらがすべて共存できる世界に、今、移行しつつあるのだろうなぁ、と考えるのは、かなり幸せなことだ。時代の中で、画一的な価値観に踊らされてきたバブル世代としては、本当にそう思うのである。

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