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ナチュラルワインから教わる思考と愛


「どんな味になるか分からないけど、それが魅力なの。」


先日飲んだ、ナチュラルワイン好きな友だちが言い放った言葉。友だちはワインが大好きで一緒に飲む時は、結構名言を残してくれる。

わたしもワインは大好きだけど飲む専門なので、その友だちがいい感じのワインを店員さんとおしゃべりしながら決めてくれる。いつも間違いない美味しいワインを選んでくれるのだ。

冒頭の名言が出た時は、先日初めて行った餃子屋さんでのこと。

生産者がよいらしく出会えたことに興奮した様子で選んでくれたのは、パステルカラーの淡い水彩画のような美しいエチケット(ラベル)のオレンジワインだった。

最初のひと口はすっきりとしていて、餃子との相性もよい。

飲み進みめるうちにナチュラルワインの特徴の1つだけど、味わいが驚くほど変化する。
この時も、ボトルの上の方はすっきり癖のない爽やかな味わいだったけど、だんだん香りがフルーティーになり味わいは少し重く深くなっていったことに感動した。

あっという間に2人でボトル1本と、餃子1皿水餃子2皿ほどをいただきました。



そもそもナチュラルワインの定義って?

明確なものはないらしいけど、大枠以下のような製造方法でぶどう本来の美味しさを味わう目的で作られたもの。

【ぶどうの有機栽培】 
減農薬農法や化学肥料を一切使用しない有機農法。
【醸造方法】
酸化を防ぐ亜硫酸塩を使用せず天然酵母を用いること。


科学的根拠はないけど、ワインを飲むと頭が痛くなりやすいとよく言われるが、酸化防止のために入れている亜硫酸塩が原因という説もある。

極力自然なぶどうの味を引き立たせる意味で味わいに関係のない、むしろ邪魔をする化学的なものを含めない。
つまりそれだけ栽培・製造・取扱いが難しく、ある意味どんなワインになるか分からない要素を多分に含んでいるという。


「どんな味になるか分からないけど、それが魅力なの。」

自然なぶどうの良さを大切にする考え方や製造法、この名言を友だちから聞き、ナチュラルワインは生産者から実際飲む人まで‘’愛”のバトンを繋いでいるような印象をわたしは受けた。

ぶどうの良さをそのままワインという形にするため、手間を厭わず栽培・製造した生産者。
それを購入し、お店でワインにあった管理方法で保存(熟成)をするお店。
そしてそのワインにあった注ぎ方や味わいで楽しむ消費者。

美味しいものにするのが目的ではなく、
ぶどうそのままの味わいを楽しむために。
だから必ずしも美味しいものができる訳ではないけど、それ自体も楽しみにする。

生産者もお店の人も消費者も、1本のナチュラルワインを愛する信頼の糸で繋がっている。


愛だなーー深いわ、ナチュラルワイン。


ナチュラルワインを取り囲む人々の思考や愛を日々の生活にも。

と思ったワインの会でした。


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