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Nゲージ用 コンテナの年代一覧(JRの15ft,20ft,31ftコンテナ編)

どうも、AKCです。
前回は11ftと12ftの5tコンテナを紹介しました。
今回は15ft,20ft,31ftコンテナを紹介します。
対象のメーカーは前回と同様に
・KATO
・TOMIX(トラックコレクション積載分を含む)
・MICROACE
・朗堂
の4社が対象になります。

なお、国鉄時代の20ftコンテナは執筆時の2024年には
上記4社から製品化されていないので今回は除外させていただきます。
もし製品化された場合はその際に追加します。

(6月16日:トラックコレクションのコンテナも対象に追加しました)

24Aコンテナ

使用年代:2001~2010
24Aコンテナは12ftコンテナより大きいが20ftコンテナより小さいサイズの15ft側面両開きコンテナで日本の鉄道貨物史上唯一のコンテナである。
このコンテナは試験的な面もあり僅か10個だけの製造に留まっている。
他と異なるサイズのコンテナの為に従来のコキ100系に積載するにはM12Bというアダプターのコンテナ(無蓋コンテナ扱い)に乗せたうえで積載しなければならず、コキ50000には建築限界の関係で積載できない上にコキ100系にも3個のみしか積載できない。
これは20ftコンテナの積載数と同じで積載量が減っただけになる。
その為に24Aが4個積載できるコキ110が5両同時に製造された。
しかし、上記の通り他と仕様が異なるうえにあまり効果が無い程に輸送効率が悪い為に結局量産される事は無く2010年に10個全てが廃棄された。
TOMIXからコキ110のリニューアルと同時に発売された。
24A-9と10の2個入りでサイズもしっかり再現されており、模型なのでアダプターを介さずに他のコキ100系にも積載できる。
そもそも実車のコキ110がコキ106に15ft用の緊締装置を追加しただけなので殆ど変わらない為に、模型ではコキ106を塗り替えただけになっている。
ちなみにコキ110は他のコキ100系と共に現在も使われている。

ZG-1コンテナ

使用年代:1988~1995
ZG-1コンテナは首都圏~北海道で1988年に始まった冷凍コンテナの専用輸送である「COOL EXPRESS」に搭載する専用の冷凍コンテナへ電源を供給する為に作られた電源コンテナである。専用のコキ57000を5両1ユニットで組み3両面の中央に電源コンテナを置き、両側の冷凍コンテナへ給電する方式で運用されていた。
1995年頃にコンテナ自身が電源を有する方式になると、この輸送形態は終了し専用の電源コンテナである当形式は廃止となった。
マイクロエースよりマニ30と計14個の冷凍コンテナとZG-1コンテナが積載された5両1ユニットのコキ57000形の6両セット品の中に含まれている。

電源コンテナは現在も冷凍機を搭載した海上コンテナへの給電用としてZG15AやZG15Bが存在している。

30Aコンテナ

30A-1168 3次型 晩年は普通貨物用の20ftコンテナとして使われていた

使用年代 1次型(青22号):1990~2012年頃/2次型(赤+黒):1993年頃~2016年頃
3次型(赤一色):1994年頃~/500番台:1998~2019年頃/1000番台:1998~
スーパーレールカーゴ試験塗装:2001~2020年頃
30Aコンテナは紙輸送に用いられていたワキ5000形の置き換え用に製造された側面両開き及び側面と妻面のL字二方開きのコンテナで510個が製造された。
同じ30Aでも製造年度の違いで塗装が変更されている。
初期に製造された個体は18Dと同様の青22号に細い1本と太い1本のクリーム色2本ラインの塗装に大きいJRマークと「JR貨物」の文字が書かれた塗装になっている。
次いで日本海縦貫線置換用に製造された2次型は19Aコンテナと同様のワインレッドに下半分が黒色の塗装に改められた。この塗装は27個のみに施された。
3次型は19Dと同じワインレッド1色に再度変更された。この3次型は「JR貨物」表記と「日本貨物鉄道株式会社」表記の2種類が存在している。
この3次型は運行区間表記が書かれている個体が存在するが運行区間以外に向かう貨物にも使われている。
L字型二方開きの500番台は3次型と同じ塗装で運行区間表記が梅田・大阪ー札幌(タ)専用のみになっている。ただし紙輸送終了後は普通の貨物に用いられていた。コンテナ製造は三方開きの30B型に移行した。
1000番台は500番台と同時期に製造された個体で両開き型の番号重複を避けるために用いられた番台である。0番台の3次型と変わらない。
500番台の製造終了後は再び0番台の増備に戻った。
スーパーレールカーゴ試験塗装は2002年に登場した佐川急便専用のスーパーレールカーゴへ積載状態での試験を行うために塗装を青一色に変更した個体で右上に小型のJRFマークが貼られている。
ただし、番号の箇所のみ変わっていないので元の塗装が判別できる。
TOMIXから青22号の初期塗装、2色塗りの2次型が各2個入りで発売されていたが現在は廃番になっている。ワインレッド1色の3次型が0番台と1000番台が各1個の2個入りの旧製品と、0番台3個入りの新製品が発売されている。
この3次型の0番台は「苫小牧ー隅田川・梅田間専用」の表記が書かれた個体になっている。
スーパーレールカーゴ試験塗装は朗堂より3個入りで発売されている。
元の塗装がワインレッドの個体が再現されている。

廃番になった初期塗装の30A-63と旧製品の3次型30A-1035
かつては2色塗りの2次型も製品化されていたが廃番になってしまった

30Bコンテナ

使用年代:1998~
30Bコンテナは30Aコンテナの後継機として製造されたコンテナで60個が製造された。
塗装は30Aの3次型に準拠しており運用区間表記が「梅田・大阪(貨)-札幌(貨)」になっている。ただし運用区間以外でも使われる事がある。
現在製品化がされたのはトラックコレクション第10弾のいすゞギガに積載されたもののみでそれ以外の製品化は無い。

30Cコンテナ

30C-12 運用区間表記外の九州にも来る

使用年代:2001~
30Cコンテナは三方開きのコンテナで68個が製造された。
このコンテナの特徴は「苫小牧⇔隅田川→大阪(タ)・梅田・百済→札幌(タ)→苫小牧」とかなり複雑な運用区間表記が記載されているところ。
ただし、他のコンテナと同様に運用区間表記以外にも使われている。
私有の20ftや後継の30Dコンテナが増備され当形式の初期製造個体はアスベストを含んでいる為に廃棄処分されている。
朗堂より3個入りで発売されている。
ただし、本来右にあるはずのコンテナ荷票差しが左側ドアのレバー下に付いている為に実物と異なっている。

30Dコンテナ

30D-57 妻面に扉が付いている方向 コンテナ荷票差しは3つ

使用年代 旧塗装:2006~/新塗装:2016~
30Dコンテナは三方開きのコンテナで運用区間表記の無い汎用コンテナとして250個が製造された。
旧塗装は30Aの三次型から30Cまでの塗装と同じだが201番より19シリーズと同様に小型のJRマークが記載されただけの塗装に変更された。

30D-266 新塗装に改められた番台 右のコンテナ荷票差しは1個だけ

TOMIXから旧塗装が2個入りの旧製品と3個入りの新製品が発売されている。
新塗装もTOMIXから2個入りで発売されているが金型が旧塗装と共有されているのでコンテナ荷票差しが2つになっている。
上の30D-266の右側に使われている荷票差しがあるが実物はこのように1個だけになっている。

旧塗装30D-71と新塗装30D-299 同じ金型で作られているので荷票差しが同じになっている

Z30Aコンテナ

使用年代:2016~
Z30Aコンテナはディーゼル機関車の一つであるDF200形の一部が2016年に北海道から愛知へと転属になった際に、全般検査は北海道の苗穂で行われるが一部車両が搭載するコマツ製エンジンは愛知の稲沢にある愛知機関区で検査が施行される。この時にエンジンを苗穂と稲沢の間で輸送する為に作られたのがZ30Aコンテナである。
全部で4個存在し塗装は30Dの新塗装に準じているが北海道支社と東海支社間専用でエンジン輸送専用であることの記載と苗穂と稲沢の向きが示されている。
トラックコレクション第10弾にいすゞギガに積載されているのみで他での製品化はされていない。
なお、トラコレのZ30Aは苗穂と稲沢の向きを示す矢印が追加される前の時期になっている。

48Aコンテナ

48A-38010 旧塗装は特徴的な白い羽模様が書かれている

 使用年代 旧塗装:2012~/新塗装:2013~
48Aコンテナはモーダルシフトによる新規顧客に鉄道貨物輸送を利用してもらう事を目的に私有コンテナとして普及しているU48A-38000コンテナを基にJR貨物が製造したウィングコンテナで新旧合わせて60個が製造された。
新旧問わずにコンテナブルー一色の塗装で2012年に製造された旧塗装には白色の羽模様が書かれており大き目のJRマークが右上に書かれている他、最上部には背高コンテナであることを示す白いラインが引かれている。
2013年に製造された新塗装は羽模様が無くなりJRマークが少し下に移動している。後継機の49Aコンテナと似ているがこちらは「コキ50000積載禁止」の表記が左上に書かれている点と前述の下にずれたJRマークで判別が可能である。

48A新塗装 羽模様が無くなりJRマークが下にずれている

旧塗装と新塗装の両方共にTOMIXからそれぞれ2個入りで、朗堂からそれぞれ3個入りで発売されている。
両社共にエコレールマーク右側にあるコンテナ荷票差しが再現されていない。
なお新塗装のコンテナ番号は両社で48A-38028が重複している。

上が旧塗装の48A-38008 下が新塗装の48A-38028 タイプ品なので多少の差異は致し方ない

49Aコンテナ

49A-38060 2016年製造の個体 [コキ50000積載禁止]表記は無い
JRマークが元の位置に戻った ハローマークも上寄りに貼られている

使用年代:2015~
49Aコンテナは48Aコンテナの内容積拡大を行った改良版で全80個が製造された。
2015年と2016年に製造されたが2015年製造の個体はハローマークが中央寄り(コキ50000積載禁止表記の貼られている48Aとほぼ同じ位置)に貼られているが、2016年製造の個体はハローマークがコンテナ上部に沿った位置に貼られている。
JRマークは48A旧塗装と同じく上部寄りの位置に戻された。

49A-38011 2015年製造の個体はハローマークの位置が中央に寄っている

TOMIXからコンテナ列車増結セットに2015年製の38010と2016年製の38059の2個が同梱されている。これらは製造年度によるハローマークの位置の違いも再現されている。

上が2015年製の49A-38010 下が2016年製の49A-38059
偶然だが上の写真のコンテナの一つ前の番号になっている

以上がJR貨物の15ft/20ft/31ftコンテナになります。
今後国鉄時代の20ftコンテナの発売や既存製品のリニューアルなど
変更点があれば随時更新します。

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