男は顔?中身?
「アイツみたいな顔に生まれりゃ、きっと楽しい人生のはずなんて考えたりした〜」
90年代にヒットしたとあるバンドの曲の歌詞だ。
男なら誰しも、こんな愚痴をこぼしたくなる夜があるに違いない。
今やジャニーズだけじゃない。
インフルエンサー、YouTuber、一般の学生まで、イケメンは多い。
ネットじゃ「雰囲気イケメン(笑)」なんて言われてバカにされるけど、雰囲気だけでもカッコよくしてるのは立派だと思う。
僕も自分の顔に自信の持てない人生を送ってきた。
今だって自信は持てないし、周囲の些細な一言で傷付いたりする豆腐メンタルだ。
周りからどう見られているか、少しでもカッコいいと思われてるか、そんなことばかり気にして生きてきた。
顔がカッコよくて彼女が絶えない友達も見てきた。
そういう奴ほど、「男は顔じゃないよ!」「男にとって大事なのは中身だ」と励ましてきてくれるのだけど、それは金持ちほど慈善事業に没頭してるようなものだ。
こっちは明日生きていくための金すら危ういのに。
そんなことを思って何度卑屈になったことか。
ある時、仲良くしてた後輩の女の子に「イケメンはなにかと得するからいいよな〜」と何気なくこぼしたことがある。
その子は笑いながらも、「いやいや、男の人の方が顔で選んでるじゃないですか〜」と言った。
その時、僕はハッとした。
何も言い返せなかった。
思い返せば、常に異性を顔ばかりで評価してきた。
クラスの女子に勝手にランキングをつけたり、自分の好きなアイドルを巡って友達と「あの子は可愛い」「あの子は可愛くない」と論争を繰り広げてきた。
人のことを顔で判断してきたのは、誰よりも、僕の方だった。
それなのに、そんな自分は棚に上げて、年下の女の子に不平をこぼして諭された。
すごく情けなくなった。
それ以来、他人とルックスを比較して卑屈になることはきっぱりとやめた。
確かにルックスはとても大切だ。
特に恋愛では、顔の良し悪しが時に何よりも大切になる。
でもそれはお互い様だ。
イケメンや美女が恋愛市場でチヤホヤされるのは、ごく当たり前のことだ。
160km/s投げられるピッチャーがプロ野球で活躍できるのと同じくらい当たり前だ。
嫉妬するのは簡単だけど、嫉妬したところで何も事態は好転しない。
人を羨めば羨むほど自分の顔が良くなるのなら、いくらでも羨めばいい。
でも現実はそうはいかない。
塞ぎ込んでいたらどん底まで叩き落とされて、二度と這い上がれなくなる。
速い球を投げられないなら、変化球を身につけるなりコントロールを磨くなりいくらでも余地はある。
男と比べて女の子の方が、まだ中身も見てくれてる方だ。
不満を言ってる暇があったら、少しでも自分を磨くべきだ。
クリスマスに惨めな思いをした男子たちよ。
頑張った人のところにだけサンタクロースはやって来る。
僕は今年、酒ばっかり飲んでグータラしてたらサンタクロースはやって来なかったけど。
とりあえず年末はゆっくりして、年始から自分磨きを始めようじゃないか。
我々日本人には、除夜の鐘という最強のリセットボタンがある。
卑屈になってるだけじゃ、顔も中身もダメダメ男になってしまう。
とは言え、それでも、時に泣きたくなる夜はやってくる。
片想いの子に彼氏がいた時。
せっかくの機会なのに緊張しすぎて全然喋れなかった時。
iPhoneのインカメで自撮りをして絶望した時。
そんな時は、まあたまには卑屈になってもいいよね。
引きずらなければ。
いい男には勝てないなんて、言い訳だよね…ah
ちなみに僕は、ちゃんと内面も見た上で田村保乃ちゃんが好きです。