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人間や生き物に安全有用と有害の両面 「デュアルユース」

【デュアルユース】についてお書きしようと思います。

科学技術には必ず有用性と有害性の両面があります。薬に薬効と副作用があるようなものです。

毒薬のように有害性しかないものもあります。

原子力発電に使われる物理学や生活支援のAIなどと同じで研究が進む。けれども原子爆弾にしたりAI支援の自律型殺傷兵器に応用するのは間違い。

人間に有害なものを排除したり制限する知恵と法整備が早急に必要です。それについてはNOTEにすでにお書きしました。

日本の人文系の沈黙は2点から日本を危機にさらすと思ってます。
🔸一つは全体主義から人々を守る盾として機能せず、日本人が全滅する危機をはらむこと。
🔸もう一つは人類に有害なマッドサイエンス研究のブレーキにならないこと。 
その2点だ、と。


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遺伝子の研究開発競争は止められません。経済的なものを求めて遺伝子導入剤の薬剤としての応用もどんどん開発され生産されてくることでしょう。

ドローン技術も災害現場や建築現場に使えば有用ですがもうけは少ない。生死がかかっている戦地の兵器にしたほうがずっとたくさん稼げます。もうかる技術開発の研究競争は熾烈しれつです。

それでも今の人間の技術では安全な遺伝子導入剤を作ることは無理だと思っています。

人間が作り出した人工遺伝子をやみくもに人間に導入するのは間違いだと思っています。

なぜなら、もともと私たちの「体の細胞内で活動している遺伝子の働きに影響を与えず」かつ「人工の遺伝子を決められた細胞にだけ発現させる方法」を人間は知らないからです。

どっかに注射するなんてことをすると必ず生命活動に影響を与える上に血流に乗って全身の細胞に適当に遺伝子が導入されてしまいます。有害でしかない。


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自然科学としての核酸研究はこれからもどんどん進むでしょう。それだけではお金にならないから、薬になりそうなものワクチンになりそうなものがチョイスされていくことでしょう。

でも今の人間の技術では全部ダメだと思っています。
家庭や市町村に小型原子力発電所が置かれていないのは、人間が原子力発電の小型化や安全性を担保する技術を持っていないからです。

アイアンマンみたいに一人一人に小型核融合炉が携帯できれば、バッテリーを持ち運ぶことも車に充電する必要もありません。そんな技術がないから今があります。

繰り返しになりますが、もともと私たちの「体の細胞内で活動している遺伝子の働きに影響を与えず」かつ「人工の遺伝子を決められた細胞にだけ発現させる方法」を人間はまだ持っていません。

少量の遺伝子を体に導入すれば勝手に増えて長持するっていう技術も報道されています。脳内や網膜、骨髄内などで遺伝子導入されれば人工遺伝子が何年も発現し続けるかもしれません。

その間、もともとあった細胞の遺伝子活動は影響を受け続けます。健康を支える細胞の生命活動が置き去りになって、人体に不要なタンパク質を作る工場になってしまいます。自分の体の大切な細胞がそんなになっていいですか?そんな細胞が長生きできると思いますか?

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生殖細胞に入れば改変されるかもしれません。こんな記事はどうでしょう?遺伝子導入でなくても人間の遺伝子は脆弱なものです。生命は柔らかく弱いものなのです。

骨髄移植を受けた男性がキメラ化、DNAの大部分がドナーのものに入れ替わる 「精液のDNAまでもがドナーのものに変化しておりLongさん(本人)のDNAが残されていたのは胸と頭髪のみ」

骨髄移植は骨髄内の血液細胞を点滴で移植するものです。細胞を移植すると元々あった本人のDNA遺伝子も変化してしまうということです。

彼の子供は彼の遺伝子だけではなく骨髄を提供してくれた人のものが混じるということになります。

遺伝子導入剤で細胞内に遺伝子を直接導入するという作業が何を意味するのか分かりやすいのではないかと思います。


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デュアルユース。人間の科学技術が作り出す2つの側面。人間に有害でないことを確認した上でなければ使ってはならないのが一番の原則。

裏に庭の雑草を根絶やしにするために核爆弾は有効でしょう。人体に有害な枯葉剤でも良いかもしれません。雑草を根絶やしにすることができます。けれども有害性が遥かに上回るために使われません。

薬剤の場合は何らかの目的を多少達成したとしても有害性があるなら失格なのです。

今回もバイアルの中身も他のものが混ざるという不安材料が報告され、長期的な安全性も緊急承認薬の治験的なものという位置付けで置き去りにされました。

今回のことは人間に有害なものを排除したり制限する知恵と法整備の準備をする前に大勢に使ってしまったことによる悲劇だと思っています。

研究開発されて使えそうだ!と思っても遺伝子導入剤は普通の健康な人に使うようなものにはならないことを知っておくべきです。

そこから学ばないといけないと思っています。

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カバーの写真はパンケーキ用のホイップクリーム。シチューに使える液体の生クリームをホイップすると角が立つような固形に近くなってケーキに使えます。両方有用なデュアルユース。

NETFLIXのアンノウンも参考になります。
AIが殺人兵器になってしまったり薬剤を作り出すAIが設定を薬→毒にほんの少し設定を変えるだけで新たな毒薬の化学式を何万種類も出力したりします。人間に有害なものを制限する団体を作った人々も登場します。カバーの写真が2001年宇宙の旅のHALのようです。

デュアルユースを正面にすえたドキュメンタリー

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