Arakinband48

Love & Peace & Music! 日常から離れ、旅と読書と音…

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Love & Peace & Music! 日常から離れ、旅と読書と音楽に溺れる孤独な日々を夢想しながら。

最近の記事

血の繋がらない家族の物語

 昨日、部活の「合宿」から帰ってきました。場所は長野県の北志賀、冬にはスキーで賑わうホテルを舞台に3泊4日、高校生と一緒にバンド漬けの日々を過ごしてきました。  私自身は音楽に関しては人に教えるような知識も技術もなく何もできない人間ですが、幸いにもながーく現場にいるおかげで、気づいたら若い音楽家たちを技術的・精神的にサポートしてくれる素敵な仲間に出会うことができました。ですのでその仲間の力をフル活用させていただいて、何とか若者たちと一緒に楽しい時間を過ごすことができました。

    • 卒業式から1日経って、、、

      2022年の卒業式も終わり8人の3年生の部員が旅立っていきました。 この現場に来てから5年。今までの現場も入れれば10年以上、この場所から離れていく彼らに、私はいつもいつも取り残されてされてしまいます。 高校に入学して卒業していく。このサイクルは誰にとっても1回きりのかけがえのない経験です。 ところが残念なことに私の仕事は「入学→文化祭→卒業」という高校生にとって素敵な思い出のサイクルの中に永遠に閉じ込められることを宿命づけられています。まるで「うる星やつら」のビューフルド

      • 幸せな音が鳴り響く素敵な毎日

        新幹線に乗って西に向かっています。 今日は京都、明日は大阪、明後日は名古屋。 帰りは久しぶりに松本に寄って美味しいお酒でも飲んで帰る予定です。 今回の旅は、若い仲間たちのライブツアーを追っかけての旅になります。毎晩毎晩ライブハウスに行って、知っている音、知らない音、たくさんの音を新年早々浴びてくるつもりです。 仕事柄、若いバンドマンたちと関わることが多く、ライブハウスにもちょくちょく顔を出したりします。2009年くらいから始まったそんな生活も10年が過ぎ、知り合いの若いバ

        • 2022年もよろしくお願いいたします!

          あけましておめでとうございます! まずはこの動画を新年の挨拶代わりにご覧くださいませ。 皆さま、あけましておめでとうございます!! 2022年もよろしくお願いいたします。 小さい頃からなんとなく音楽のそばにいて楽器を演奏したり、レコードやらカセットテープやらCDやらMDやらを聴きながら気付いたら半世紀も生きてきちゃいました、、、 40歳を過ぎてからは、なぜか不思議なご縁で(音楽なんてちっとも分かっていないくせに)軽音楽部の顧問なんてものもやるようになってきました。(部活な

        血の繋がらない家族の物語

          あなたの隣の頭のよい人

          最後の部屋は星降りそそぐ時の果て 幾千万の船が旅立つ 住めなくなった青い地球は窓の外 やがて小さな点に消えたよ タイムトラベル 原田真二(作詞 松本隆)  頭の良い人になりたいなあ、とずっと願っています(笑)  私の中での「頭のよい人」とは、たぶん「モノをたくさん知っていて、モノゴトをテキパキとこなしていく人」というくらいの意味だと思います。  最近、漠然と考えているのは「頭のよい人」というのは「頭の中で自在に時間を動かせる人」のことなのではないかということです。

          あなたの隣の頭のよい人

          当然、こうなるよなぁ…

           理工的ものづくりでは製品の開発や改良を行います。例えば機械を作ったり、穀物の品種改良をしたり、人間工学に基づく椅子を作製することは理工的ものづくりの典型です。  しかしモノがどんなに優れていても、それが有効活用できる人の手に渡らなかったら製品の価値は生まれず、社会を豊かにすることはできません。 「マーケットデザイン」坂井豊貴  酒を飲みすぎれば二日酔いになる。  金を遣いすぎたら給料日前はカツカツの生活になる。  人気薄の馬を買ったら惨敗した。  悪口を言ったら嫌われる

          当然、こうなるよなぁ…

          ひとりで遊ぶこと、生きていくこと

           競輪は奇妙な遊びである。  或る側面で見ると、人を買って人に賭(と)し、終わってみると己を買い己に賭しただけの遊びなのである。  どこまで行っても、”ひとり遊び”なのだ。それがおそらく、”ひとり生きる”勝手を許さない社会もしくは他人との関わりで四苦八苦する私たちの日常と相反しているところに魅力があるのかもしれない。 「夢は枯野をー競輪躁鬱旅行」伊集院静  暇に飽かして少しだけ文章を書いていたのが、もう1年以上も前。見えない感染症をやり過ごすために、日本中で人々が自宅に引

          ひとりで遊ぶこと、生きていくこと

          どれだけ削れるか?

          「よくああ無造作に鑿(のみ)を使って、思うような眉や鼻ができるものだな」と自分はあんまり感心したから独言のように言った。するとさっきの若い男が、 「なに、あれは眉や鼻を鑿で作るんじゃない。あの通りの眉や鼻が木の中に埋っているのを、鑿と槌の力で掘り出すまでだ。まるで土の中から石を掘り出すようなものだからけっして間違うはずはない」と云った。  自分はこの時始めて彫刻とはそんなものかと思い出した。 「夢十夜 第六夜」 夏目漱石  しばらく投稿ができずにおりました。6月から少しず

          どれだけ削れるか?

          アタシは何がしたいのか?

           この人生、この宇宙、そのほかすべて……これはそもそも何なのだろうと、誰でもこれまでにたびたび自問したことがあろうかと思います。わたしたちはどこに存在しているのでしょうか。わたしたちは、世界というひとつの巨大な容れ物のなかにある素粒子の集積にすぎないのでしょうか。それとも、わたしたちの思考・願望・希望には、それぞれに特有の実在性があるのでしょうか。あるとすれば、どんな実在性でしょうか。わたしたちが現に存在しているということ、もっと言えば、およそ何かが現に存在しているということ

          アタシは何がしたいのか?

          勝とうとしたらダメかもね

          双六の上手といひし人に、その手立を問ひ侍りしかば、「勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり。いづれの手か疾く負けぬべきと案じて、その手を使はずして、一目なりともおそく負くべき手につくべし」と言ふ。 道を知れる教へ、身を治め、国を保たん道も、またしかなり。 (徒然草 第110段) 注…双六(すごろく)は当時は2人の対戦型。賭博の要素もありました。 徒然草は鎌倉末期に成立。1300年代中頃。  引きこもり生活が2ヶ月になりましたが、ラーメンが猛烈に食べたくなりついに

          勝とうとしたらダメかもね

          正解を求めるか、正しさを求めるか

          「生徒諸君に寄せる」 [断章一] この四ヶ年が     わたくしにどんなに楽しかったか わたくしは毎日を     鳥のやうに教室でうたってくらした 誓って云ふが     わたくしはこの仕事で     疲れをおぼえたことはない (宮沢賢治 「生徒諸君に寄せる」より 青空文庫から引用)   いいね。宮沢賢治。教員だった賢治が生徒に向けて書こうとして未完に終わった詩の一部分です。興味のある方はご一読を。  昔、20代の頃、個人的に書評なんてものを書いて知人友人に配っていたこ

          正解を求めるか、正しさを求めるか

          旅するキノコ#3 最初のひとり旅

           山陰本線824列車。  門司を早暁5時22分に発車し、各駅に停車しながら延々五九五・一キロを走りつづけ、終着駅の福知山には23時51分に着く、という列車である。  特急でも急行でもない普通列車、つまり鈍行列車としては、これが日本での最長距離列車で、一八時間二九分という所要時間も最長となっている。  乗ってみたい、と思っていた。 「旅の終りは個室寝台車 ーにっぽん最長鈍行列車の旅」(宮脇俊三)  旅好きの人生を決定づけたのは、おそらくは中学生の時。初めてのひとり旅を決行しま

          旅するキノコ#3 最初のひとり旅

          あれやこれやが「わたし」を救う

          あれも欲しい これも欲しい もっと欲しい もっともっと欲しい あれもしたい これもしたい もっとしたい もっともっとしたい あれも欲しい これも欲しい もっと欲しい もっともっと欲しい あれもしたい これもしたい もっとしたい もっともっとしたい (「夢」 THE BLUE HEARTS )  何かに熱中することは悪くない。それによって時を忘れじぶんが成長し達成感が得られるなら、何も悪いことはない。  けれども何かに「だけ」「しか」熱中できないとなると、たちまちに生きづら

          あれやこれやが「わたし」を救う

          旅するキノコ #2 小さな旅

           枯草に腰をおろして 取り出す参謀本部 五万分の一の地図  見る限り続く枯野に ところどころ立てる枯木の 立枯れの楢の木は見ゆ  路は一つ 間違える事は無き筈 磁石さえよき方をさす  地図をたたみ 元気よくマッチ擦るとて 大きなる欠伸をばしつ  (「枯野の旅」若山牧水 岩波文庫)  1970年代に少年時代を過ごした私は、いよいよ両親(主に母親)に連れられて日本中を旅することになります。気付いたらその旅の中で、日本の都道府県を小学生の頃にはほぼ全て通過したんじゃないかなと思い

          旅するキノコ #2 小さな旅

          続けることは難しいっ!

           祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。奢れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。(平家物語)  続けることは難しいよね、って周りに聞けば、多くの人が同意してくれると思う。思いつくのは簡単だけど、始めるのは簡単だけど、それを続けることってのは本当に難しいね。これは老若男女関係なしに、多くの人が感じること。    時節柄、自宅にいましょう!なんて言葉があちこちで言われてますが、こ

          続けることは難しいっ!

          旅するキノコ #1 はじめの一歩

           阿房(あほう)と云うのは、人の思わくに調子を合わせてそう云うだけの話で、自分で勿論阿房だなどと考えてはいない。用事がなければどこへも行ってはいけないと云うわけはない。なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行って来ようと思う。 「特別阿房列車」(内田百閒 ちくま文庫より)  先月から家に引きこもり、じーっと世の中を眺めてます。TVやweb上では様々な才能や知識のある方が、様々な技能や才能、言葉や音を世の中に発信してくれています。  そんな時にふと「じゃ、あたしは何か人

          旅するキノコ #1 はじめの一歩