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吸い寄せる魔力

 高校1年の時、東大阪の焼き鳥屋でのアルバイト。皿洗いのつもりが、カウンターの中に立たされ、焼き鳥を焼かされ、酔客の相手をさせられた。「兄ちゃんいくつ?」「二十歳です」ってバレバレの嘘つきながら、焼き鳥を焦がしまくり、塩とタレを間違いながら、たまに手品を披露したりしながら楽しく働いた。

 商店街から一本路地を入った小さな個人店だったけど、オーナー店長の人柄もあり、お店はいつも気さくで楽しい馴染みのお客さんで溢れかえっていた。


 そして40年後のいま。

 ボクにも「馴染みの店」っていうのがいくつか出来た。旨いもんを食わせてくれるお店、楽しいお店、ノリツッコミのいいお店、居心地の良いお店。吸い寄せられるように、そんなお店に足繁く通う。来いって言われたからではなく、来てって言われたからではなく、行きたいから行く。

 ある意味「魔力」だな。吸い寄せる魔力。

 先日、ラジオ番組に「店舗集客の達人」辻本誠さんにゲスト出演いただいた。

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 達人は言う。

 みんな集客っていうと「なぜ客が来ないか?」「来ない客にどうしたら来てもらえるのか?」と“来ない客”のことばかりあれこれ考えるという。しかし、それよりも「いま来てくれている客」のことをもっと掘り下げて分析して考えるべきだと。
 なぜ来てくれてるの?何が楽しいの?何が居心地いいの?ボクのことが好きなの?みたいな感じで、しっかりちゃんと考えた方がいいって。

 意外にみんな自分のお店の「客を吸い寄せる魔力」が何かってことが分かってないってことなのか?分かってるつもりがズレてしまってたりとか?

 これは店舗経営に限らず、会社経営でもフリーランサーでも同じことが言えるのかもしれない。あれもこれも何でもかんでも取り込もうとして、外側から見ると個性がなくなり何が売りなのか分からなくなり、いつしか「魔力」も消え去ってしまう。

 先述の焼き鳥屋。たまに店の雰囲気をぶち壊すどうしようもない酔っ払いも来た。そんな客は「他のお客さんが迷惑するから」ってオーナーが容赦なくツマミだす。お客様は神様ですよ!って三波春夫が怒るかもしれないけど、いま考えるとあれも「魔力」を守るための当も経営努力だったのかも。


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■店舗集客の達人:辻本誠さん
「脱力経営メルマガ」 
https://brand-farmers.jp/blog/category/tsujimoto/

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