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ドンカ・アルシェ4〜無職の日々〜

コロナとは無関係に自主的な無職となって半年以上が過ぎた。
わずかにあった貯金が底をつきそうになった頃、コロナ給付金が入ってきた。その他に奥さんが育児の気分転換と称して短期の農業バイトに行ってくれて少しの収入があった。それ以外はない。

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半年の間何をしていたかというと・・・
下の子の布オムツをとり変えて、ミキトの長い髪をクシでといて結んで、ムーと散歩をして、庭の花と野菜の芽に水をやって、実った庭の野菜を採って、布オムツについたウンチを洗濯板で洗ってからマグちゃんと洗濯機に入れて回して、糠漬けと納豆と味噌汁を下の子に食べさせながら自分も食べて、布団と洗濯物を干したら子供たちと少し絵を書いたり、工作したり、レゴをして、それから梅仕事や畑仕事に誘い出し、手伝ってもらったり、泥遊びになったり。
合間に奥さんが作ってくれた甘酒で水分補給をする。
汲んできた湧水がなくなればまた山へ汲みに行き、暑ければ近くの綺麗な川に水浴びをしにいく。

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昼前には眠くてぐずり出す下の子をあやしながら、取れたトマトやキュウリでお昼ご飯を作って食べて、昼寝を少し。ミキトは昼寝をしないでいつも図書館で借りて来たDVDを見る。何度も何度も同じ作品を見る。僕も一緒に見れたら見る。

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おやつをミキトと一緒に食べてから再び畑へ行って草をとったり脇芽をとったり支柱を立てたり、固定種のタネを撒いたり、種を採取をしたり、農薬と化学肥料を使わずに微生物たちを信頼して野菜を育てる。
桑の実が取れた時にはジャムにして何度かタルトを焼いたりもした。ミキトが自分でおやつを作りたいと言い出すことがたびたびあるので、その時は手伝う。

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そして夕方またムーの散歩に行く。
それと何度も何度も庭で焚き火をした。昔友人とよく焚き火をしながら話をした。それと同じように息子とする。
火の付け方も教えた。ミキトはお腹が空いてもなかなか火のそばから離れない。

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再び取れた野菜で夕飯をこしらえてみんなで食べて、風呂にせわしく入ってから、喧嘩ごっこをしたり、音楽を大きく鳴らして踊りを踊る。
最後に絵本を読み聞かせて、なんとか寝かしつける。一緒に寝てしまうこともあるし、起きて翌日炊くための玄米を水に浸けたりする。

とにかくずっと子供たちと共に過ごしている。奥さんと協力しながら。
なかなかいそがしい。
でも育児に対して給料はない、どんなに子供と向き合おうと。
そう、この社会は無職に収入はない。
そして少しはお金がないと生活しづらいシステムになっている。

もちろん”当たり前”のことだ

ただ・・・今僕は、するべきことをしていないような気はしない。

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そんなことを漠然と思いながら毎日が過ぎていっている。

明日も子供たちと過ごす。
一緒に大根の種をまこう。
朝晩の風が涼しくなってきた。
虫の音が鳴り響いている。








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