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ワイドショーという現象

ワイドショーという言葉は和製英語らしい。
日本で作られた造語。
厳密な定義はおそらくない。
なんとなくのイメージとしては、
ニュースの報道だけでなく、スポーツ、グルメ、芸能など
多くのジャンルを取り扱い
テレビ文化によって積み重ねられた
テロップ、BGM,カメラアングルなどの
番組の作り方、番組の見せ方の総称みたいなものだと思う。

ワイドショーの放送の仕方でよく問題視されるのが
どのデータを採用するか、どの情報を比較するかなど
情報の取り方の部分。
または、会見やインタビューなどをどこで切るかなど編集の部分。

番組の都合であまりにも恣意的に行われていないかといった意見を
ネットやSNSでよく見かける

その点、SNSや動画共有サイトでは、
変な編集が入らず、コンテンツをフルで見て確認できる方法もあるので
テレビより恣意的な要素が少ないという意見もある

しかし、ネットやSNSも見出しやサムネだけで判断したり、
まとめサイトなどで大まかに内容を確認して1次情報に当たらず、
フェイクニュースやオルタナファクトの問題が度々起きているのを見ると、
ワイドショー的なものから逃れられているかは疑問である。

ワイドショーとは、テロップやBGMなどを使い
コンテンツを編集して見やすくし、
視聴する人の裾野を広げようとする行為自体に孕んでいるものであり、
出力がネットやSNSになっても
避けることができないものなのではないか

テレビであれば視聴率、
ネットコンテンツであれば再生回数やいいねの数を想定する
という機能や性質の違いはあるが、
テレビだけにワイドショーがあるわけではなく、
テレビ的ワイドショーと、ネット的ワイドショーがそれぞれあり、
どちらにもワイドショーという現象がある。

誰かに向けてコンテンツを作る以上、
なるべく分かりやすく、なるべく広く親しんでもらうように編集するのは
仕方のないことだが、
そこにワイドショーの図々しさというかしぶとさがある。

扇情やスキャンダラスというところまでいかなくても
ワイドショーは、裾野を広げようとし、
なるべく多くの人に意識を向けてもらおうとする時に
発現してしまう何かであり、
冷静な情報を受け取るには、
受け取る側が選り分けないといけないということだろう

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