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自作キーボード:意外と知られていない?名前の由来をまとめてみた
はじめに
「ネーミングセンスが欲しい」という投稿をXで見かけ、私も同じ悩みを抱えていたため共感していたのですが、ふと疑問が浮かびました。
「自作キーボード製作者の方々は、どのように名前をつけているんだろう?」
早速ネットで調べてみると、意外なことに、こだわりポイントや制作秘話などは書かれているのに、名前の由来が紹介されているケースが少ないことに気づきました。
「もしかしたら、名前の由来をまとめたら面白いのではないか?」と思いつき、自作キーボード界隈の方々にインタビューを行いました。
今回は、インタビューを通して得られた、名前の由来に関する興味深いエピソードをご紹介したいと思います(五十音順)。
algさん:Teihai70H
![](https://assets.st-note.com/img/1717120386959-OSUXria3UV.jpg?width=800)
Gateron Low Profile 2.0 スイッチのバリエーションが増えてきたころに「今後ロープロファイルが盛り上がるかも!」と考え、同スイッチを前提としたキーボードをいくつか自分用に設計しました。
その結果問題なさそうという感触を得たので、より一般向けのキーボードかつ世の中に選択肢があまりないもの、というコンセプトで企画しました。
そして生まれたのがTeihai70Hです。
ロープロファイルスイッチで日本語配列、というキーボードはごく少数なので、当初のコンセプトは達成できたと思います。
* ロープロファイルを日本語にすると低背(ていはい)なのでそのままTeihai
* 70キーなので、そのまま70
* 使う人がハッピーになるキーボード配列(意味深)で、H
これらを合わせて「Teihai70H」となりました。
copさん:
![](https://assets.st-note.com/img/1717188693004-Y65ScycvOh.jpg?width=800)
17mmピッチ・ロープロファイルキーボードですが、ここ最近は次のような理由で名前をつけていません。
・新しく設計を始める際は前回の改良版を作るという意識なので、姿形は変えても同じキーボードのVer違いになる
・アノニマスなプロダクトが好きなので作るキーボードから自分の存在感を消したい
・販売はせず完全に趣味(=作ることが一番の目的)なので識別の必要がない
狭ピッチアリス、NeovimやらTUIの操作でキーを割り当ててる都合上『}, ]』と『", '』を省略しない形で設計してたけど、『}, ]』に関しては随分前に割り当て解除してたのに今更気づいて右上backspaceいけるじゃんとなった◎
— cop (@copkbd) May 8, 2024
で、今使ってる狭ピッチキーボードも13.25u幅にできると...
円安〜 https://t.co/rpssCTeY94 pic.twitter.com/sgkrLdXdnF
daisu-さん:todot36
![](https://assets.st-note.com/img/1717824230007-2THFK2YhAu.jpg?width=800)
AZ1UBALLを左右に搭載した36キーの分割キーボードです。
小さなトラックボール AZ1UBALL を "." に見立ててそれが2つあるので "twodot"
"w" を抜いても読み方に違和感がないことからシンメトリーなアルファベットの配置となるよう "todot" (左右の筐体がシンメトリーなので)
OLDディスプレイと AZ1UBALL の配置は iPod 感を狙っていた、
"todot" に "o" が2つある、など偶然が重なったネーミングで結構気に入っています。
注文していたキーキャップが届いたので取り付けてハードウェアとしては一旦完成!
— daisu- (@daisu826369) March 23, 2024
ファームウェアウェアの機能実装がもう少しなので実用までもう一息 pic.twitter.com/UHrksoVdSd
Hanachiさん:Willow64
![](https://assets.st-note.com/img/1717275668304-uoL3Dug8kt.jpg?width=800)
キーボードが上達できずに悩んでいた頃の話なのですが、道端の柳の枝に蛙が必死に飛びつこうとしているのを見かけました。
初めは無理だろうと思って見ていたのですが、何度も何度も頑張った蛙はとうとう柳の枝に飛び移ることができたのです。
これを見て「嗚呼 自分ももっと努力しなければ」と思いたち制作したのがWillow64とWillow配列です。初期の基板にはそのエピソードが刻まれています。
higemaru_guitarさん:Kewbie46 LiLi
![](https://assets.st-note.com/img/1717203008674-Wl8BibMj08.jpg?width=800)
「初心者+キーボード」KEyboard + neWBIE = Kewbie です。
使うのも作るのも初心者の私が作った、初心者にもハードル低めのキーボードのイメージ。
数字の部分は、先立のネーミングに合わせました。キー数が名前に入ってるキーボード多いと感じたので。そのうち外すかも。
LiLi の部分はパッと思いついたので深い意味はないです。
Kewbie46 の「狭ピッチ」版ということで、なんかちっこくなった感が出ればいいかな、と。
ロゴマークはキュービー→九尾の狐の連想です。
JizaiStyleさん:METASPIRA HUE
![](https://assets.st-note.com/img/1717207211342-UvzP4pKA0H.jpg?width=800)
METASPIRAは「metal(金属)」と「spiral(螺旋)」の組み合わせです。
HUEは「色合い」や「彩り」を意味し、このケーブルが多彩なカラーバリエーションを持っていることを強調しています。
k2さん / オタヒーのサメさん / e3w2qさん:Pangaea
![](https://assets.st-note.com/img/1717216864798-5ShbUdde2Y.jpg?width=800)
Pangaea (パンゲア) は、キーレイアウトをいくつかの "島" に切り離し、それぞれの島の位置を自由に移動できるようにしたキーボードです。
キー配列のかたまりが移動する様子を大陸移動説になぞらえて、超大陸にちなんでPangaeaと名付けました。
(Pangaeaは3人で作成されたそうです!)
KKaK(ゴリラボ)さん:Trackey
![](https://assets.st-note.com/img/1717229538380-IjtI1Q03lE.jpg?width=800)
今は独立したデバイスになっていますが、もともと普通のキーボードの配列の中にキーキャップを被せたジョイスティックを紛れ込ませるというコンセプトでした。そのため「トラックポイントのノブがキーになったもの」という意味でTrackeyと命名しました。
結局独立デバイスになり中央のノブは丸型になったので、左右のスライダ部分にChocv1のキーキャップを採用しているあたりにだけその名残があります。
koshinoya_kbdさん:Rect44
![](https://assets.st-note.com/img/1717485322197-FZ814CzWQF.jpg?width=800)
単純に、長方形(Rectangle)と最低キー数の44を合わせてRect44です。
スペースバーと左右のシフトキーを分割すると最高で48キーとなりRect48とするか迷いましたが、人気グループ名に寄せたと思われるのもどうかとRect44にしました。
m.kiさん:ckb4
![](https://assets.st-note.com/img/1717017104455-oSOHB10GrO.jpg?width=800)
「ckb」とは「cool keyboard 」 を短くしました。
ずっと「cool何々」という名称で作ってきたけど、そろそろ本気のエンドゲームを目指そうと思い、別の名称にしました。小型のロウスタッガードのエンドゲームと考えています。
Malayan tapirさん: ideakeys
![](https://assets.st-note.com/img/1717102542404-OoPRd3rjS5.jpg?width=800)
ideakeysと名付けたのはアイデアを形にする手助けとなるキーボードになって欲しいという思いからです。
自分はCADソフトやCGソフトをよく使用します。ショートカットキーを使えるようになると、CADソフトやCGソフトをまるで自分の手のように扱うことができるようになると感じています。自分の手のように扱えるようになると、自分の思い通りのアイデアを形にすることが出来ます。
「idea + key」アイデアを形にするときの鍵のような存在になって欲しいという思いをこめideakeysとなりました。
CADソフトやCGソフトを使う方はもちろん、絵を描く方、会計ソフトなどで数字入力をされる方までショートカットキーを登録することで効率化を図ったり、少しでも気分の上がるキーボードとなれば本望です。
t-miyajimaさん:Chavdai40%
![](https://assets.st-note.com/img/1717103149824-vSDs0HPS38.jpg?width=800)
私のキーボード命名法則については過去にも語ったことがありますが、
簡潔に表現すると、名前の頭文字にシリーズとしての意味合いがあります。
Cから始まるキーボードはとんがった特徴をもったキーボード、
Dから始まるキーボードは普段使いできるそれなりのキーボード、
Pから始まるキーボードはプレミアムで一生物のキーボード、
みたいな。(シリーズとか言ってるくせに数少ないです)
Chavdai40%はCで始まる可愛らしくて身近な名前にしたいと思い、
古き良き日本の食卓に鎮座するちゃぶ台から名前をいただきました。
また、ハードルの高い40%キーボードを身近にしたいという思いから、
Chavdai40ではなく、Chavdai40%とパーセンテージまで名前に加えました。
蛇足ですが、綴りの中にVを入れたのはGoogleで検索しやすくするためです。
Chabudaiだと普通のちゃぶ台が出てきて困ってしまうのです。
takaさん:Orthumb39
![](https://assets.st-note.com/img/1717189134130-g2xx086rmb.jpg?width=800)
オーソリニア配列にAZ1UBALL含む追加親指クラスターが特徴のキーボードということで……
【Orth】olinear配列+最下段【Thumb】クラスター=【orthumb】としました。
また39キー+AZ1UBALLの合計40ですが、AZ1UBALLを入れると40になるため40%キーボード感が出てしまうためキー数で【39】としました。
他にもthank youという意味も込めてます。
techmechさん:OLSK60
![](https://assets.st-note.com/img/1717275070267-D0WVVTdAeq.jpg?width=800)
自作キーボードの世界にPlanckで入門して以降、さまざまなキーボードを組み立ててきました。その結果、以下の要素を満たす私の理想のキーボードを設計しました。
オルソリニア配列かつPreonicのデフォルト配置に近い構成(数字列が欲しい)
GH60互換のケースに搭載可能(入手性が良く、ケースの衣替えを楽しみたい)
GMKやePBT、他様々なベンダーのBase Kit(標準セット)のみでカバーできる
両端と最下段に通常サイズのモディファイヤーを配置したい
上記の要求仕様を満たすキーボードを設計する際に、オルソリニア配列のキーキャップ選択肢が少なく苦労した過去の経験を踏まえ、その課題を解決したキーボードであることを伝えたいと思い、「OLSK60(Ortho Linear for Standard Keyset 60% Size)」と命名しました。
Title: ポインティング・スティックはじめました!
— techmech (@techmech_) November 5, 2023
Keyboard: OLSK60 R2 (Proto) /w XD60 Case (KTM Orange)
Switch: EverGlide AquaKing 55g
Keycap: IFK 808-BOOM KEYSET#KEEB_PD #KEEB_PD_R171 #keyboard #自作キーボード #俺キー #天キー#olkb #OLSK60 #Techmechkeys#PointingStick pic.twitter.com/iKGdhIh7fr
YMG WORKS(やまG)さん:The Endpoint
![](https://assets.st-note.com/img/1717274764711-CDjrmg0IW8.jpg?width=800)
"自作キーボード界隈で理想のキーボードにたどり着くことを意味する「エンドゲーム(endgame)」に肖って、TheEndやEndというワードを冠したキーボードを作っており、
①いつか自分のendgameにたどり着けたらよいな
②誰かのendgameのきっかけになればよいな
という想いを込めています。
毎度、これで終わりにしよう!!と思いながら設計していますが、まだ終わりは遠そうです・・・(笑)
The Endpointは3作目となります。トラックボールをはじめとしたPointing Deviceに対応している、という意味と、終点、終着駅を表すEndpointを掛けたネーミングになっています。"
キーケットとBOOTHで頒布予定の #theendpoint のBOOTHページを作成しました!(一部仕様は変更の可能性があります)
— YMG WORKS(やまG) (@ymg_yamag) January 29, 2024
【2月中旬ごろ頒布開始予定】 自作キーボードキット「The Endpoint」 | YMG WORKS https://t.co/DFdgD4tWOz #booth_pm
ymkn(やまけん)さん:KeeBar S
![](https://assets.st-note.com/img/1717017564424-cbO57Mx9rW.jpg?width=800)
キーボードの略称であるKeeb、横長であるという特徴のBarをくっつけた造語。
Sは、プロトタイプからの進化部分である薄型化、スペース分割、BSキーの交換の特徴を示すSlim, Split, Swappableから。
あたるのキーボード&技術好きさん:Mooose
![](https://assets.st-note.com/img/1717227667946-2YTuK5IliB.jpg?width=800)
ヘラジカが好きで、英名である"moose"が名前に入っているキーボードをいくつか設計していました。
今回、3種類の大きさが異なるトラックボール球に対応したキーボードを設計したため、Mooseのoの文字をトラックボールに見立てて3つに増やしMoooseとしました。
おおやけハジメさん:TReK 64 AVAIN
![](https://assets.st-note.com/img/1717120909301-W2ZxiwZ03a.jpg?width=800)
「TReK」は「Triple Rotary encoder Keyboard」の頭文字で、ロータリーエンコーダーを3つ載せたキーボードのシリーズ名にしています。
「64」は単純にキー数です。「AVAIN」は、フィンランド語で「鍵」らしいです(Google翻訳)。
最初「鍵盤」でなんかいい響きの外来語がないかなぁ…と探していたのですが見つからず、「鍵」だけにしたところ出てきたのが「AVAIN」でした。
とりあえず、TReK 64 AVAINが一台だけ完成(いや、まだ未完成だな)した。
— おおやけハジメ (@digitarhythm) April 18, 2024
そのまま装着出来るロータリーエンコーダをひとつだけ実装して使えるようにして、他の2つは堕落猫さんのキースイッチブロッカーで塞いだ。
いつかここにロータリーエンコーダーを装着できる方法が見つかったら着けよう。 pic.twitter.com/iKfyak2a7D
カエルさん:invader40
![](https://assets.st-note.com/img/1717108316556-nTlc95dsCf.jpg?width=800)
KLEでガシガシ動かしていたらたまたまできたのですが、Treadstone配列の真ん中に2キー加えたものができました。配列を眺めたらそう見えてしまったので。
いまバージョンを変えながら、少しずつ気になる部分の配列を変えて、(私への)最適化を目指しています。こんなことができるのは自作ならではだと思っています。
ぎーくらびっと🐰⌨️さん:Timothy
![](https://assets.st-note.com/img/1717275992691-kTIFHsCkht.jpg?width=800)
基本的に私が作るキーボードの名前は、うさぎさんの食べ物からとっています。
チモシーはうさぎさんが主食として食べる牧草の名前です。主食のように、メインのキーボードを作りたいということで名前を付けています。
キリン舎さん:あやかしキーキャップ:見習い
![](https://assets.st-note.com/img/1717293568309-lsz8Z4viZq.jpg?width=800)
妖怪・モンスターをモチーフにしていますが、おどろおどろしさよりkawaii感じにしたかったので、シリーズタイトルはかなに開きました。
なかでもこの「見習い」は、モチーフは「一つ目小僧」ですが、実物と名前と印象がずれている気がしました。
いくつかの単語から言い換え・連想を繰り返しているうち、小僧→見習いと変換してみたところ、なんだかしっくりきました。👀から連想する単語も入っていたので、思い切って「一つ目」のフレーズも取りました。シンプルで呼びやすい名前になったと思っています。
サリチル酸さん:解説ブログ
独自にまとめられたとのことで、下記にリンクを貼らせて頂きました。
流石としか言いようがない量があり、読み応えがあります。
しいたけさん:ErgoGridGo2
![](https://assets.st-note.com/img/1717102876508-xbBNxVQBKG.jpg?width=800)
名前からキーボードの概要がわかるように命名しました。
指の長さやキーボード全体の厚さを考慮し、手になじむ配列を追求したので、まず最初に「Ergo」を付けました。続いて、中央に配した格子配列のキーを「Grid」という単語で表現し「ErgoGrid」という名前にしました。設計初期の頃は他にもErgoGridのバリエーションの構想があり、本キーボードはシリーズ内の一機種という位置付けでした。
このキーボードは「学生が持ち歩くキーボード」というテーマで小型化と低価格化を目指したので、「廉価」「可搬性」「カジュアルな印象」を感じさせる接尾語として「Go」を付けました。Surface GoやOculus Goを参考にしています。本キーボードはErgoGridGoの後継機なので、末尾に2を付けました。
ジョン・マイヤー・キーキャップさん:Series:Wood resin2 Sea Cave, Estuary
![](https://assets.st-note.com/img/1717532558234-oEI51xIZ0S.jpg?width=800)
(シリーズ:ウッドレジンツー シーケイブ、エスチュアリィ)
見たままウッドレジンのキーキャップです。
そもそもこれを作ろうとしたきっかけは、「リバーテーブル」という木の自然な凹凸に、レジンの流れで川を表現したテーブルを見たことです。そこから着想を経て、流木の凹凸を活かしたキーキャップとなりました。
自分のモットーとして「小さなキーキャップに大きな世界」として、1Uという制限の中にいかに世界観を表現するかを考えています。
Sea Caveは「海蝕洞」という波に削られた海の洞窟です。Estuaryは「河口」です。それぞれ、木の間から見えるレジンを水に見立てたとき、木々の隙間がそのように見えることから名付けました。(そのように見えるよう、工夫して切り出しました)
ぜひ、拡大してその世界をのぞいてみてほしいです。
そうすけ@imDRESSionsさん:DRESSTHING
![](https://assets.st-note.com/img/1717018072521-SIlar1E2Nh.jpg?width=800)
dress(装い)+thing(モノ)=DRESSTHING(装うモノ)
そのカスタマイズ性とビジュアルによる高揚感から、自作キーボードはすごくファッション的だなと思っていたこともあり、"装い"をキーワードに構想を始めました。
その中で、ユーザーによって姿が変わる仕組みが欲しいなと思い、組み立て方で『一体型』『折りたたみ型』『分割型(マクロパッド型)』の3つ装いを選べるように設計。
同じ基板であっても、ユーザーの個性に合わせた姿へ"装うキーボード"にしたいと思い『DRESSTHING(ドレッシング)』と名付けました。
絶賛設計中の自作キーボード 『DRESSTHING (ドレッシング)』がやっと形になってきたので、テーマやコンセプト、仕様についてまとめておきたいと思います。#DRESSTHING #自作キーボード
— そうすけ@imDRESSions (@soo_suke) May 11, 2024
(1/7) pic.twitter.com/0DCu2CKMG8
たまたまごさん:gku34
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Gravity Keycaps がとても使いやすかったため、自分の好きな配列でGravity Keycaps を使えて、パームレストがなくても使えるくらい薄いキーボードがほしくて、設計したものが gku34 になります。
そのため、名前の由来としては、Gravity Keycaps の gk 、薄い (Usui) の u 、34 キーなので gku34 としました。
ナズナさん:SANGAKU
![](https://assets.st-note.com/img/1717017914106-qMwFBNQeZd.jpg?width=800)
白いSLA造形のため雪のような表面で角張っていたから。ICEBERGも考えたが、Geekっぽさが欲しかったため。
なるさん:uzu42
![](https://assets.st-note.com/img/1717111479933-KkvUynxqzu.jpg?width=800)
uzu42 の名前の由来は、ちょうど渦(uzu)によって少しかき混ぜられたように見えることから uzu と、そして本当に42キーのキーボードであることから uzu42 と命名しました。
ぴろりどんさん:Paren48
![](https://assets.st-note.com/img/1717209956962-57DnDyUI9T.jpg?width=800)
丸括弧を意味する"parenthesis"と、ロータリーエンコーダを含めたキー数の数字から命名しています。
何故丸括弧かというと、カラムスタッガードの列が湾曲しており、かつ、その湾曲方向が途中で反転していて、両端の列をみると丸括弧と同じ方向に列が湾曲しているためです。なお、湾曲したカラムスタッガード系の配列には、willow配列、Lotus配列があり、Paren48の配列は両者に影響を受けて設計されました。
フェンネルさん:Watercress45
![](https://assets.st-note.com/img/1717112186067-my2ecY2ABm.jpg?width=800)
私の自キー界隈での名前が「フェンネル」というハーブの名前であることから、私の設計するキーボードは「Herb Key」(Herb Teaのもじり)というブランド名をつけて管理しており、キーボード名も全てハーブの名前をつけております。(例:Aromaticus45/Coleus46等)またWatercress45はJones配列を踏襲して設計しています。通常の配列では左手の手首から先、指先が外側へ向きますが、Jones配列では左右両手で肘、手首、指先が直線上に並ぶことで自然な左手首の角度が打鍵時の負担を軽減させます。Watercress45という文字列は左手だけで打鍵可能となっています。キーボード名を打つだけでそのキーボードの良さがわかり、再認識できる名前を目指して名付けました。
ふくさん:Claw44
![](https://assets.st-note.com/img/1717410391012-s2w1U8HMiU.jpg?width=800)
自分でキーボードを作ってみようと思ったのは、もっと親指と小指が手前に来て欲しいという思いからでした。これを強調するようなホームポジションが描く弧を表す名前を考えていました。
最終的に鳥類の爪の形を思い描いてClawとつけました。複合的に、分割型は鳥類の羽を思い浮かべるし、爪の引っ掻いた跡はカラムスタッガードをイメージできるので自分にはしっくり来ています。ロゴも爪をイメージして作ってもらいました。
44は単純に検索性のためです笑
芥川愛之助さん:Acty-31
![](https://assets.st-note.com/img/1717118446855-7Vt1TythNy.jpg?width=800)
当初はAct-JP◯◯(アクト・ジェーピー◯◯という名称を使っていたが、他の方のキーボード名と被る名前にしていたのが発覚したため、こちらが後から被せてしまったと思われるので変更。
『Act』には『日本語配列を演じる』というニュアンスを込めつつ、『芥川の、芥川による、芥川のためのキーボード』というコンセプトを表すようにしている。
『y』は前述の名前変更の際にそういった名称の意味合いを残したいが何か無いかと悩んだ末に思いつかず、適当に付け足したもの。結果として某メーカーのクルマと無事に被ることに。『31』はそのまま、キー数を表している。
五月雨さん:number942
![](https://assets.st-note.com/img/1717016540873-uPu86X9CAW.jpg?width=800)
数字行のあるQAZキーボードはあまり見たことが無く、その特徴を全面に押し出した名前になっています。
数字行 → Numberq → 9A → 4Z → 2
QAZを数字で表すことができ、とても気にいった名前になりました。いつもは単語+キー数で名前を付けることが多いのですが、このキーボードだけはその法則から外れています。942キーはありませんのであしからず…
keyboard:number942(prototype)
— 五月雨 (@sam1dareshiki) December 20, 2023
switch:Kailh winter box、Polia
Keycap:AKKO Building Blocks Cream#自作キーボード #俺キー pic.twitter.com/DdgAHc4NnD
堕落猫さん:Trident40
![](https://assets.st-note.com/img/1717204146191-wXZPEhK4oY.jpg?width=800)
Poseidon ケース用の基板で40キーなので
魔王様:SilverBullet44
![](https://assets.st-note.com/img/1717363547995-r3KLxfpHKL.jpg?width=800)
もともと当時アルミニウムトッププレートの採用した、"銀色"のキーボードであった。
また慣用句である"銀の弾丸"の「解決が困難な諸問題を一撃で解決するような万能な解決策」として、トラディショナルな物理配列が引き起こす様々な問題の解決を目指している。
魔王である我輩自らが"破魔の力"を世に提供するのには深い理由があるとかないとか。
アルミケース付きのバージョンである、SilverBullet Requiemを名付けたときはジョジョの奇妙な冒険の5部を見ていました。
良吉さん:ISW-GEODE
![](https://assets.st-note.com/img/1717202786259-dbU0W4bVzr.jpg?width=800)
ISW: 名前被りを避けるため、私のアカウント名(is-watering)を省略したものを接頭辞として付けています。
GEODE: Minecraft用に設計したマクロパッドのため、ゲーム内に登場する晶洞(ジオード)をキーボード名にしました。また、キーボードの見た目も晶洞をイメージしています。
𓃻さん:Hedgehogs
![](https://assets.st-note.com/img/1717058519664-8ZvVFtFfhF.jpg?width=800)
四方に伸びるキーを背中から伸びる針に、TRRS ジャックを鼻に見立てて2匹のハリネズミと名付けました。
ネジ頭を露出させない設計にしているのですが、目にあたる部分にひとつだけ見えるよう設置しています。
#Hedgehogs という 20% キーボードを設計しました。自分用も兼ねて以下にいくつかポストをまとめます, よかったら見ていってください。(1/5)#自作キーボード#俺キー pic.twitter.com/RIC8JxfOgs
— 𓃻 (@technotaxis) January 17, 2024
Murasaki:Akasha Amrita
![](https://assets.st-note.com/img/1717020108092-tadzYfI0Br.jpg?width=800)
Akashaとは、虚空、空間、天空など複数の意味を持つインドの言葉で、何も考えずに何にも邪魔されずスムーズに文字が打てるという思いを込めて名付けました。
Amritaは「不死」を意味する言葉ですが、同時に「死からの解放」つまり「苦しみからの解放」という意味合いもあり、Akashaを分割することで、肩こりなどの「苦しみから解放」されるという思いを込めています。
おわりに
当初はキーボードの名前の由来に焦点を絞った記事を予定していましたが、キーボード本体だけでなく、キーキャップやケーブルなど、さまざまなアイテムに込められた「名前」の由来にも興味が湧き、様々な方々にインタビューを行いました。
見た目や機能性から名前をつける方、願いやストーリーを込める方、シリーズ化して統一感を持たせる方、あえて名前を付けない方など、様々な考え方があり、非常に勉強になりました。次に名前を考えるときは、もっと工夫してみようと思います。
最後になりましたが、今回ご協力いただいた製作者の方々、本当にありがとうございました。皆様のお陰で、自作キーボード界隈の「名前」に込められた想いを深く理解できる、素敵な記事が完成しました。
第2回のインタビュー企画があるかどうかは現時点では未定ですが、もしその機会があれば、ぜひまた皆様のお話を伺いたいと思います。
この記事は皆様のご協力とAkasha Amritaで書きました。
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