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ゴージャス至上主義 パキスタンの結婚式

パキスタンの結婚式を知ってますか?

知る由もないですよね。なんせ日本から5000キロも離れてますからこの国は。

先日は、朝から今週あるシャディ(結婚式)のドレスとジュエリーの確認でした👗

パキスタンの結婚式は、参加者が超ド派手に着飾るのが普通。

頭のてっぺんから、つま先まで
ジャラジャラ、ジャラジャラ、
とにかく「ゴージャス イズ ベスト」です。

ちなみに基本は3日間、開催され、毎日300〜400人くらいは必ず来ます。
そしてそのほとんどが親戚になります。

世界中に散らばっている海外在住者(出稼ぎ者)や移民(主にイギリスから)の家族も結婚式へ参加にしに、出来る限り帰国します。
(もう祭りですね)

広大な国土を持つパキスタン国内だけでも、日本だと普通は断るようなめちゃくちゃ遠いところからも、はるばるやって来ます。

結婚させる家族は、遠戚の遠戚まで招待し、とにかく全員が、万象繰り合わせて参列を楽しみにくるわけです。

会場は、自宅と結婚式場の両方で日ごとにやります。

自宅では、家全体のイルミネーション、BGM機材、料理コース&テーブル椅子一式、結婚式場セッティング一式を施します。
全てはケータリング。

式場までは参列者のための式場の移動の車などを何台も手配します。オプションで鼓笛隊やダンサーなどです。祝砲もパンパンあげます。

日本より、一般住民にケータリングが浸透しているとおもいます。

まあ、かつての日本も、超ド派手結婚式やっってましたので年代によっては懐かしいかも?

日本と違うところは、前夜祭を含む、基本3日間のファンクションがあり、参列者は3日分のドレスを新調します。(もちろん経済的なこともあるので新調は絶対ではありませんが、とにかく3日間、違うドレスを着ます)

貧乏な国ですが、娯楽の少ない国で結婚式は皆楽しみでファッションに命を掛けて、全集中な感じです。

会場はどこかの安いクラブのように、どかどかBGMが爆音で鳴り響き、非日常感を盛り上げています。
長時間どかどか音楽が響いているので、年寄りにはさぞこたえそうですが、さすがに若者の多いパキスタン。皆、楽しそうです。

みんなで踊る日もあります。(盆踊りみたいな緩い感じ)

ドレスは👗選びに、いつもの汚いバザールへ繰り出して探し回るところから、最終デザインは、テーラーで仕上げるため時間がかかります。
(テーラーから戻ってきてチェックも必要です。やり直しもままある)

女性たちは、ドレス(ゴージャス)、靴、バッグ(ギラギラ)、バングル(キラキラ)、ネックレス(超派手)、ピアス(超派手)、頭の飾り(ゴージャス)、ヘアメイク(つけまつ毛、アイシャドウ、派手@美容院)、

それから、手にタトゥーのように絵を描くメンディ(専門店あります)

など、ゼロから準備すると、もう壮絶です。

なので参加者も2ヶ月前くらいから「◯◯(誰々)の結婚式が来るぞ!どーするの!ドレスはあるの!?」と皆、互いに話をしながら、そわそわ準備をし始めるのです。

主役がいるし、格好なんて誰も見ないでしょ?自己満足なんだからと聞くと、

「いや、みんな全部見まっせ👀」と。
(そして後日、なんならゴシップの餌になるわけです。田舎は特にゴシップ好き)

前回、真っ赤なドレス(メイク普通、ジュエリーほぼ無し。)を着て前夜祭に行きましたが、「あかり、(地味じゃない!)結婚式よ!」と言われました。

もう子連れは準備と体調管理だけでヘトヘトです。

そして日本と違い、拘束時間は長いです(一回4時間〜5時間ほど)

人口、若者、親戚が多いんで、結婚式は一年に何度かあるわけです。

気になるご祝儀ですが、
同居の家族の場合はまとめて出し、
それ以外は、ファンクションの中で現金を皆の前で皆に見えるように手渡しするシーンもあります。

日本ほど高額ではありません。
(100円〜1000円くらいと思われます)

イギリスの移民など、国家間で経済格差の国際結婚をすると、経済的に裕福な方が多くを負担をします。(多分、だって無い袖は振れない。しかしながらパキスタンのパパは娘の結婚式のために一切を惜しみません。貧乏なのに、どこに隠しとったんじゃという金額を注ぎ込むことになるでしょう)

そもそも親戚同士のお見合い結婚が多いパキスタン。このあたりの事情は別途、書きたいと思います。

結婚式の内容は、頭に伝統的な帽子を被せるなど行事ごとをやる以外は、食事をして、帰ります。
食事は基本ビュッフェ形式で食べ放題。
皆、美味しい料理をお腹いっぱい食べて帰ります。(デザートはケーキより、ハルワなどパキスタンの独自のスイーツがメインです)

上司のスピーチやケーキ入刀、いわゆる引き出物も特にありません。(お色直しは開催期間が長いので一回の中ではありません)

イスラミックのパキスタンなので酒は一切出ません。
皆、シラフで、定番のセブンアップかコーラか水で料理を流し込み、ティーで締めます。

ともあれ、結婚式から帰ってきた時は清々しい気分で、そしてまたそれぞれ多くの人が、楽しみの少ない、ともすれば貧しい日常に戻っていくのです。

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