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ボツになった原稿の話
昨日、ちょっと、小説を書いて、家族に見せたら、ダメ出しをくらった。
まあ、自分でも、イマイチだなぁ、と思っていた。
結局、自分は小説を書くことに向いていないのだ、と結論を出した。
それは、読んだ人からダメ出しされたから、というわけではなくて、なんとなく、最初から、自分でも納得いかないのだよ、という思いを持っていたためである。
だから、その納得のいかなさ、というものを、人から、ここがわからないよ、と言われて、うん、私もそうだ、と確認できる。その作業を、私はやりたかった。
答は、最初から、自分の中に持っている。
その答を、人から指摘されたいと、思っている。
○○○○○○○
私は、昔、小説を書いて、文学賞に応募したことがある。
私の書く文章は、それはひどい出来で、どんな奇跡が起こったところで、受賞することはないと、わかっていた。
落ちることはわかっていた。
だから私は、世界のどんな有名な作家にも絶対に書くことのできない文章を書こうと思った。
「この原稿の中に」
「女の子の魂があって」
「シュレッダーに」
「かけられても」
「かまわないと」
「言ってくれたから」
「弔いは出版社にまかせます」
原稿が、ボツになることのない、一流の作家には、絶対に書くことのできない文章。
私の作品は、あっさりと落ちた。
一次選考に、かかることもなく。
手書きで書いた、肉筆原稿100枚。
コピーをとっていないから、もう永久に、この世から消えた。
ちゃんと、弔いは、してもらえたのかな。
応募原稿が、返ってこないことに不満はないけれど。
私だけじゃなくて、応募した人、みんな、魂込めて、書いているはずだよね。
落選原稿を保管するスペースは、ないだろう。
やっぱり、シュレッダー行きなのかなあ。
せめて、弔いはしないと、出版社、あなたの会社、大丈夫?
私は、出版社の経営の心配をする。
よけいな、お世話というやつだ。
「あなたの作品は、心を込めて読んでいます」
「スペースに限りがあるから、全員受賞はできないですが」
「落選作は、きちんと、供養をいたします」
「あなたの作品を、ぜひ読ませて下さい」
こんなふうに、出版社が、呼びかけてくれたなら、ああ、なんて素敵な出版社なんだろう!
って、私は感激して、原稿を送り続ける人に、なったかもしれない。
まあ、もう、二度と、送らないけど。
才能ないのは、知ってるし。
出版社さん、あなたが倒産しちゃったら、私、本が読めなくなるので、
ボツ原稿は、恨んだり、祟ったりしませんが、
原稿を書いている人間は、ちゃんと心を持っている人間なので、
(行間を読めのメッセージを全力で送る)
ということで、書きたくても、スペースに限りがあって、書けないですよね。
わかります、わかります、
スペースの問題なんです。
というわけで、紙の雑誌では、文章のスペースがないので、素敵で良心的な出版社さんのメッセージを、ここに載せておきます。
「私の欲しかった言葉は、これだーっ!」
って、思った人は、サポートよろしくね
100円(* ̄∇ ̄*)←出版社さんへ業務連絡
「あなたの作品を、心を込めて読みたいです」
「スペースに限りがあるから、全員受賞はできないですが」
「落選作は、きちんと、供養をいたします」
「あなたの作品を、ぜひ読ませて下さい」
チャリーン♪ しあわせに、なーあれ(о´∀`о)