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【ちおこジビエ】2022年6月の活動報告

楽しくも、せわしない日々。

大槌町地域おこし協力隊 株式会社ソーシャル・ネイチャー・ワークス所属のまつしたあかりです。今年の4月に兵庫県から来ました。
大槌町の地域おこし協力隊になって、3か月が経とうとしています。大槌での生活にも少しずつ慣れ始めました。自然に囲まれ、仕事も人間関係もうまくいき、休日はイベントに行ったり。楽しいことばっかりしていると…家の中がめっちゃくちゃになっています!!!掃除、しよう。

クマとのたたかい~捕獲編~

何だこれ?と警戒しながらわなに吸い込まれるクマちゃん

今月も、大槌ではクマの出没情報が後を絶ちませんでした。吉里吉里地区に頻繁に出ていたクマがいなくなったと思いきや、次は安渡地区に。毎日鳴り響く町内放送。一日に3,4回目撃される日も多かったように思えます。クマが出ると、里ジカ捕獲プロジェクトは進められません。クマが、わなにかかった鹿を食べに来てしまうからです。あまりにもクマが多いので、役場の許可を得てMOMIJI株式会社が駆除のためにクマ用わなを仕掛けることになりました。

大きな黒い影

私はクマ駆除の許可を受けていませんが、わなの定点カメラを覗かせてもらうことができました。クマの大好物の米ぬかを撒き、ドラム缶内におびき寄せます。中に入ったのがカメラで確認出来たら、スイッチを押して扉が閉まる仕組みになっています。1週間ほどカメラを確認したところ、2頭が捕獲され、1頭がわな付近を通る姿を確認することができました。1週間で3頭もクマを確認することになり、自分もなかなか衝撃を受けました。大槌、クマいすぎでは?

役場のドラム缶型クマ用わな

ついに来た!大槌サーモン祭り

つかみ取り用の銀鮭

7月14日、第二回大槌サーモン祭りがありました。
私はボランティアで、サーモン掴み取り会場のお手伝いをしていました。
その名の通り、生けすで泳ぐ銀鮭を大胆に掴みます。
あまりの人気に予約枠は一瞬で定員に。当日は銀鮭50匹増やし、150匹つかみ取りでの開催となりました。

子供も大興奮!

大きい個体だと人の子供サイズほどもある鮭。
歩きにくい水の中で掴むのは至難の業!それでもあきらめません。
大槌の鮭はおいしい。そしてデカい鮭ほど夢があります。

そして私はなんのお仕事をしていたかといいますと。
みなさんが掴んだ鮭を棒で叩き、〆る仕事をしていました。
気絶させて、頭の後ろの太い骨を切ります。
当日初めてやったのですが、意外とうまくできました。
50匹?70匹?わかりませんが、結構やりました。
食べること・生きることは命を奪うこと。猟師見習いとしてわかっていて当然のことですが、改めて考えることができました。
私を見て、自分が掴んだ鮭の命と向き合ってくれた人もいます。
「かっこよかった」「大活躍だったね」と言ってもらえて、嬉しい限りです。
おいしい鮭を届けることができ、とても貴重な経験をさせていただきました。

一方、同じくサーモン祭りに出店していたジビエチームは昼過ぎに完売!
大繁盛でした。訪れていただいたみなさま、ありがとうございました。
今年のサーモン祭りは来場者1万人だったということで、大盛り上がりを見せました。ぜひ来年も、よろしくお願いします!

梅花藻(バイカモ)の開花

6月14日 源水川のバイカモ

大槌の魅力の一つ、湧水。その湧水がはぐくむ水草があります。
梅花藻(バイカモ)は冷たい水温、水流、清流の条件下で育つ珍しい水草で、大槌の源水川で見ることができます。SNWのメンバーからバイカモの生えているエリアを教えてもらいました。6月14日地点では青々とした葉が水中で揺れており、つぼみが膨らんでいました。
6月24日に訪れると、花が咲いていました!
梅という名がついているだけあって、白くてかわいらしい花です。

6月24日 源水川のバイカモ

白いお花が水面から頭をのぞかせていて、かわいらしいです。
詳しくないのですが、バイカモの群生地は観光地にもなっているようです。
ここまで近くでバイカモを見られるのは大槌だけかも?

おしゃっち感謝DAY

おなじみのジビエキッチンカー

6月19日は大槌町文化交流センターおしゃっちのアニバーサリー感謝デーでした。おなじみのジビエキッチンカーも鹿の串カツを販売。MOMIJIクオリティの最高級の鹿肉はやはり柔らかくてジューシー。たくさんの人に食べてもらえて、嬉しいばかりです。私はこの日の販売担当ではなかったのですが…

吉里吉里の薪詰め放題会場

忙しいキッチンカー担当の方に依頼された仕事は、向かい側で売られていた薪の購入でした。
吉里吉里国さんが運営していた薪の詰め放題。
左側にある白いナイロン袋に薪を詰め放題というもので一回300円でした(のちに、これが破格の値段だったとわかったのですが)。
薪なんてどこで使うのだろうと疑問に思いつつも、依頼されたものですからやりましょう。
ここで、私の関西人魂に火がついたのです。

支え無しでも自立。もはやアート!?

関西人たるもの、詰め放題に手は抜きません。
限界まで薪を敷き詰め、間に二本挟み、隙間に一本挟み、さらにねじ込む。
もはや袋の二倍サイズになった薪の生け花(?)は販売していた吉里吉里国さんも驚いていました。
後からやってきた子供も真似をし始め、良い宣伝になったようです。
最初は薪なんて誰が買うのだろう、と正直思っていました。
でもこれは、楽しいです。薪それぞれに個性があって、香りがあって、ついでに先客の虫もついていて。なにより薪を作った人が「この木はいいぞ」と推してくれるのが良かったです。
薪詰め放題、またやってほしいです。私は、詰める係で!
(薪は後日、OGSPメンバーとのBBQでいい香りを放ちながら燃えました。)

新渡戸文化小学校教育受け入れ


かわをかぶって

感染拡大以降、県外から初めての修学旅行生が大槌町にいらっしゃいました。
東京の新渡戸文化小学校 6年生の生徒さんです。
東日本大震災による町の被害や、それに続く復興の営みを学びました。
ジビエ班は、シカ肉の販売を行っているMOMIJIと一緒に、シカを一頭解体・切り分ける体験をしてもらいました。
実施前、児童にシカの解体を見せても大丈夫だろうか。
そんな心配もありましたが、杞憂でした。
みなさん積極的に手を動かし、肉を切り分けてくれました。
切り分けた肉はカレーにして食べていただきました。
命と向き合い、食べてもらえたことに、感謝です。

6月を終えて

ゴールデンウィーク開け、しばらく休めないし、きっと大変だろうなと思っていた6月も、あっという間に終わってしまいました。無事五月病などにもならず、受け入れ先のSNWや周りの皆さんの助けもあって、今月も元気に過ごすことができました。
今月は鮭を〆る、シカを解体するなどの活動で、猟師見習いとして、命と向き合い、感謝することができたと思います。
この気持ちを忘れず、成長していきたいです。
そろそろ、生きたシカを追いたくなってきました。
クマの出没ピーク、早く終わらないかなあ…

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