【ちおこジビエ】2023年7月の活動報告

こんにちは。大槌町地域おこし協力隊ジビエチームのあかりです。
梅雨明けの猛暑でエアコンが手放せなくなりました。
外で仕事するには危険な暑さです。まだしばらく続きそうなので熱中症に気を付けましょう！

ペットフード製造

MOMIJI株式会社のペットフード製造のお手伝いをしました。
新ブランドのペットフードは、シカの命を余すことなく価値に変えたいという想いから作られました。
シカは捕獲方法や個体差によって味や歯ごたえが変わってきますが、加工次第で美味しく食べることができます。
今回発売した大槌鹿のジャーキーは鹿100％の無添加で、人も動物も食べられて、一緒に楽しめる商品です。
一日かけてじっくりと水分を飛ばしたジャーキーは、噛みごたえがあって、噛めば噛むほど旨味が増します。
ECサイトでも販売をしているので、是非チェックしてください。

花巻市議会視察

8月24日、花巻市議会と花巻市でジビエ事業起業予定者合わせて13名の方が大槌町MOMIJIに来訪しました。
野生鳥獣被害の現状から、MOMIJI株式会社の立ち上げ、そして鹿肉の販売まで、具体的な内容をお伝えしました。
MOMIJI新工場では、プレミアムロースの試食を行い、くさみがなく、柔らかくて美味しいMOMIJIが提供する最高品質の鹿肉を味わっていただきました。
今回は岩手県全域でジビエを盛り上げる「いわてジビエ構想」を新たにお話しし、参加者の方は熱心に聞いていました。
岩手県内での野生鳥獣被害が増えているのと同時に、各自治体のジビエ事業化への意欲も高まっています。

はま留学生受入：わな作成

7月24日、大槌高校に県外から受け入れた学生「はま留学生」がMOMIJIを訪れ、シカの捕獲に使うくくりわなの作成ワークショップを行いました。
くくりわなは木に巻き付けて獲物を固定する「根付側」と獲物が板を踏み、足をくくる「くくり側」に分かれており、ワイヤーにビーズ通しの要領で作成されます。
切ったワイヤーは徐々に開き、金具が通らなくなるもどかしさと闘いながら、協力してワイヤーを切ったり、カシメ金具を留めたりしました。
私はわな管理を任されていますが、一人で作成するには時間がかかるため、学生たちのお手伝いは大変助かりました。
わな作成を体験して、手先を使う細かい作業が得意だとわかり、またやってみたい！と言ってくれた学生もいました。
作成されたわなはMOMIJIの捕獲作業に使われます。

はま留学生受入：わな設置

7月26日、はま留学生と先日作成したくくりわなを設置しました。
大槌町内の農家さんにご協力いただき、畑付近の山際のけもの道にわなを掛けさせていただきました。
動物が何度も通ることでできる、けもの道を中心に足跡やフンから、動物が通っていると思われる場所を一緒に歩きながら学んでもらいました。
学生たちは、地元では珍しい鹿の角を拾ったり、虫を見たり、野生の山椒の葉を嗅いで声を上げたり、それぞれ自然と触れ合い、学び、楽しんでいるようでした。
自分の掛けたわながかかるかもしれないと、ドキドキしながら作業していたとことと思います。

シカはわなで捕獲されると、他のシカがしばらくその周辺に寄り付かなくなります。（個人的な経験上そう思います。）
農家さんたちはシカを目撃することが多々あり、毎日シカが自分の畑を荒らしているかもしれないと心配する日々を送っています。
シカを捕獲することは、農業に携わるひとの安心を作ることだと思いながら、丁寧に取り組んでいます。

大槌での暮らし：久々の捕獲

はま留学生とわなを掛けてから数日後、成果がありました。
一歳のオスジカと三歳のメスジカ、合わせて２頭が掛かりました。
以後、その周辺でシカを見なくなったと、農家さんが話してくださいました。
「安心した、ありがとう」と言ってもらえると、やりがいを感じます。
わなを回収する際にけもの道を調べましたが、確かに直近では歩いていないと感じました。昼間でもシカが出ていた場所とは思えないほど静かでした。
はま留学生にも止めさしと搬入まで見てほしかったのですが、あいにく夏休み帰省でかないませんでした。
帰ってきたときに捕獲した報告を受けたとき、どんな気持ちだったか聞いてみようと思います！

思えば三か月ぶりの久々の捕獲作業でした。
獲れたのはいいものの、早起きが全然できず、暑い時間の作業になってしまって、各所に迷惑をかけてしまってばかりです…
いつもほんっとうにすみません！！！
まだまだ半人前のハンターですが、捕獲まで獲物と対峙する度胸はついてきましたので、今後ともどうか掛けさせてください。
大槌町内でわなを掛けてほしい農家さんがおりましたら、ぜひ紹介してください！精一杯捕獲に取り組ませていただきます。

では、また来月！