言語はいかに有力か?(1)──混沌への乙女座的アプローチ

やたら壮大な名前をつけてしまったが、なんのことはない。混沌にたいして人間はいかにアプローチできるのかという話であり、言語によるアプローチは無力なのか、という話である。

具体的には混沌に魚座を設定し、オポジションをとる乙女座を秩序とし、言語のはたらきをそれと絡めて説明する。次に言語と差異の話をして、牡羊と天秤のオポジションに話を持っていって終わろうと思う。

では早速本シリーズの目次。

1. 混沌と乙女座的アプローチ(この記事だよ)

2. 乙女座的秩序とは何か?──魚座との対比から

3. 概念は連続的である──魚座のカオスを乙女座で分ける限界

4. 牡羊座と天秤座へ──呼ばれるものに着目して


1.1. 魚座と混沌

魚座は混沌の象徴だとよく言われている。Twitterでも魚座はよくわからない、なんて言われて、海王星もよくわからないと言われ、果ては関連のある12ハウスまで(ハウスとサインと天体は全部別物だけれども)よくわからないと言われている。

それもそのはずだ。この記事全体のネタバレになるけれど、ゴールがわからないと余計に読むのが大変だろうから先に言ってしまおう。そもそも言語自体が乙女座のようなはたらきをしているから、言語で海王星や魚座を捉えるのは大変なのだ。これは水星で魚座がフォールになる事情とよく似ている。

次の記事では、言語が乙女座のようなはたらきをしているということを、水星と木星を参照したりしながら述べていく。ちょっと話が重複したりするかもしれないが許してほしい。今回は読み物としての面白さを優先してみたい(結果は別にしても)。

1.2. 乙女座の「秩序」──片付けとカテゴリーを手がかりに

とりあえず卑近な例として片付けを考えたい。
部屋……だと広すぎるから、本棚を考えて欲しい。本棚に本をしまってあっても、雑然としまってあるのと分類してしまってあるのとでは違う。
まあ分類の仕方にはいろいろあるけれど、背の高さとかジャンルとかシリーズとか、見てわかるものに従って分けられていると気持ちが良い(よね?)。

Twitterで魚座を言葉で捉えようと失敗するという話をしたが、これを支配星の観点から読み解くこともできる。
オポジションの常として、片方が得意な天体は片方は苦手だ。水星は魚座でフォールであり、乙女座でディグニティ。木星(海王星)は魚座でディグニティ、乙女座でデトリメントになる。
水星はコミュニケーション、交通などの星だ。商業や交易なんていうのもある。「何かが行き交いしているさま」を表す。魚座で水星がデトリメントになるのは、その働きと魚座というサインの象意とうまく噛み合わないからだ。言い換えれば、魚座の性質が水星の動きを阻害するのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?