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エッセイの箱

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人生の時々に記したエッセイを、この箱の中に詰め込んでいきます。
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#スキしてみて

怪しい小男

最初に読んだ絵本は『ぐりとぐら』。 お話も絵も、とても好きでした。 本格的に本に夢中になったのは、小学4年生の時。 読書感想文を書く宿題が出て、先生が 「図書室に行って好きな本を選んできましょう」 というので、クラス全員で図書室に向かいました。 『ぐりとぐら』から始まった私の本の選び方は、絵が可愛いものとか、動物が主人公のお話とか、日本昔ばなしのような民話が中心でした。親や先生から勧められた本を、ただ素直に選んでいたという感じでしょうか。 図書室で目に留まったのは『ドコ

水泳が得意になったワケ

ああ~私のお誕生月が終わってしまった。 今日から5月。 ゴールデンウイーク真っ只中。 今日は猫さんのシャンプーデー♪ いい匂いになったね~ 猫さんのシャンプー、洗濯、お掃除を終えたら、スポーツクラブへ。 ちょっと久しぶりの水泳。 体力が・・・・・・落ちてる_| ̄|○ 実感💦 小学4,5,6年生の3年間、水泳部にいた。 私の数少ない得意なスポーツのうちのひとつ。 昔はいくらでも泳いでいられた。自分の前世はイルカに違いないと思うくらい、水の中にいることが自然に思えた。 小

「緑」って言っちゃダメだよ

ヤラレタ・・・・・・💦 前にもやったことあるのに、また引っかかるという情けなさ。 ちっくしょーい! 私も誰かを引っかけなきゃ気が済まないわ。 アナタも是非、誰かを引っかけて頂戴。 <やり方> 「仕掛け人」と「カモ」の会話形式で説明しましょう。 アナタが「仕掛け人」、相手が「カモ」です。 仕掛け人:「今から色の名前を挙げていくから、私と同じこと言ってね」 カモ:「おっけー」 仕掛け人:「ただし、【緑】って言っちゃダメだよ」 カモ:「了解! 絶対に言わない」 仕

幸せの正体

幸せって、なんだろう? 愛する人がいる 愛してくれる人がいる 健康である 住む家がある 十分なお金がある 気の合う仲間がいる 好きな仕事ができる 没頭できる趣味がある 何が幸せと思うかは、人それぞれ。 誰かから見たら「幸せそうな人」でも 実際の自分は「不幸のどん底」なんてこともある。 勿論その逆もあり。 「あの人、可哀相ね」 なんて陰で言われていても、本人は 「こんなに幸せでいいのかしら?」 と、ほくそ笑んでいたりして。 主観的に感じる「幸せ」と 客観的に見た「幸

吾輩は猫でR-絵描きの見習い-

ご主人は絵を描く。 絵といっても、たいそうなもんじゃない。 葉書と同じ大きさの白い紙に、ちょっと変わったペンで描く。 どうも吾輩の絵を描いているようだが、似ても似つかない。 人間というものは、自分の好きなことをやっている時、非常にイイ顔をする。吾輩はご主人が楽しそうな顔で絵を描いているのを、書棚の上で眺めているのが好きだ。 ご主人が吾輩の絵を描き始めたのは、10年以上も前のことだ。 子供の頃から絵を描くのが好きだったようだが、本格的に絵を学んだことはない。学校のクラスの友

吾輩は猫でR-丁寧な言葉-

またもこんな夜中になって、 「ごめーん、みいちゃんお願い♪」と、ご主人が吾輩に猫撫で声を出す。 猫でもないくせに。 誰かにものを頼む時、人間は異様なまでに可愛くなる。 まさに虚構、演技の世界だ。 ただ、演技だと分かっていても、その可愛さにまんまと負けてしまうのが、男のサガ。 吾輩はこう見えても一応、メスだがな。 ****** 人間世界には「丁寧な言葉」と「そうでない言葉」があるらしい。 我輩としては、どちらだろうが相手に用件が伝わればそれでいいと思うのだが、人間社会、

吾輩は猫でR-犬神家の一族-

吾輩は猫でR。名前はM。 今夜は吾輩のご主人であるAkari姐が焼肉をたらふく食って苦しいとのた打ち回っているので、代わりに猫Mが弱輩ながらエッセイとやらを代筆することに相成った。 生暖かい目で見ていただければ、これ幸いでR。 「みいちゃん頼む! 代筆、頑張って」 吾輩に「頑張る」という人間的意識はない。 目の前のご飯に喜び、 くるくる動く猫じゃらしに興奮し、 寝たい時に寝、したくなったらトイレに出向く。 ただそれだけだ。 人間は頑張り過ぎだと常日頃思っている。 頑張っ

焼肉屋さんで一番高い肉

私の父は料理が得意でした。 いや、料理だけでなく何でも得意でした。 スポーツも、書道も、武道も、絵を描くことも、喋ることも。 手先が器用で、裁縫も出来ました。 背は高くないのですが、顔の造りがちょっと外国人っぽくて、鼻が高く、目が大きく、彫りの深い顔立ちでした。若い頃の写真を見せてもらった時は仰天しました。あまりのハンサムボーイで。 歳を取ってからはロシアのゴルバチョフさんに似ていると言われてました。 イイ感じのハゲ具合でした。(笑) 性格は、完全なる親分肌。 熱血漢で

いのちの食べ物

あなたの一番好きな食べ物は何ですか? 忘れられない思い出の食べ物はありますか? ***** 私には「これを食べれば元気になる」という食べ物が2つある。 「好き」という言葉では表現できないくらい大事な食べ物。 その食べ物と最初に出会ったのは子供の頃だけど、それが私にとって「いのちの食べ物」だと知ったのは、遠い異国の地だった。 ハネムーンで訪れていた、タヒチ・ボラボラ島。 出国前、私は咳と微熱に苦しんでいた。出発直前になってようやく回復したのだけれど、現地のホテルに到着し