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【自己紹介】治療前に院長の半生と治療への想いを知っておきたいあなたへ

初めまして。東京・自由が丘の街で「藤鍼灸治療院」という小さな鍼灸院サロンを開いている鍼灸師の藤原と申します。

院のホームページにも簡単な自己紹介を載せておりますが、
なぜ一度会社に勤めたにも関わらず鍼灸師になったの?
等ご質問を頂く機会が多く、一度深堀りした自己紹介を書いてみました。

気づいたら長文になってしまいましたが、、
来院やオンライン相談をする前に「どんな先生なのだろう?」と知りたい、という方等はご覧いただけると幸いです(^-^)

また、シンプルな自己紹介(プロフィール)はこちら。

https://salonfuji.com/profile


なぜ自己紹介を書こうと思ったか

①患者さんが初めて来院する際の不安を和らげたい

鍼灸の受診率は最近の美容鍼ブームやNHKでの特集などを受けて上昇してきたとは言え、それでもまだ5%程。

しかも針を刺す・お灸を据えるというと「痛そう」「恐そう」というイメージをやはり皆さんお持ちのようです。

ということはお辛い悩みを持っている方で受診を検討されている患者様も同じで、お悩み解消の為に受けてみたいけど、痛いし恐そう・・・と躊躇されている方や、
そもそも鍼灸が選択肢にすら思い浮かばないという場合も多いと思います。

そのような不安な状況であれば、施術をする先生がどういう人か、どういう経緯や心持ちで治療にあたっているかが前もって分かっていた方が安心感が生まれのでは?という気持ちでまずは自己紹介ノートを書く事にいたしました。

特に少し前までは東大病院内で施術を行っていたのですが、その際は「東大病院にいる先生=安心」というイメージが出来上がっていたように思いますが、今は個人の無名の治療院。

コロナ対策バッチリの完全個室ではありますが、閉ざされた空間に見ず知らずの人に個室でお肌を露出して鍼を刺されるって、冷静に考えて初診の患者様の目線に立てばかなりの恐怖体験かもしれません。。

大学病院の肩書が外れた今、きちんと自己紹介をして少しでも初めてお越しになる患者様の不安の解消になるといいなと思っております。

そしてもうひとつの大切な理由として、

②カウンセリングの時間を有意義な時間にするため。

当院は施術前にしっかりとカウンセリングをするというのが特徴なのですが、時間は限られており、そのお時間は患者様の事やお悩みを詳しくお伺いすることがメインになります。

そして少しずつ治療が進むにつれ信頼関係が生まれ初回カウンセリング時には共有できなかったパーソナルな核の部分が共有できるようになった時、根本となる不調の原因が見えてくる場合も多いです。

そのような状態にできるだけ早く持っていくためには事前に治療者側が自己開示をきちんとした方が良いだろうというのも理由の一つです。


ということで前置きが長くなってしまいましたが、、
受診する前に治療を担当する先生はどんな人なのだろう?
と気になる方はこのまま読み進めて頂けると幸いです。
(気になる部分だけでももちろん大丈夫です)


繊細で完璧主義で負けず嫌いな日本代表選手 時代(小学生~中学生)

私は小学校3年生の時から弟と共に家族で自転車競技をしていました。元々負けず嫌いであったのか、はたまたこの経験から負けず嫌いになったのかは定かではありませんが、競技人口が少ないという事もあって気がついたら全日本大会で優勝する程に。
ゆえにテレビや雑誌でも「天才キッズ」と呼ばれチヤホヤ?される時期がありました。

また、スポーツのみでなく学校の成績もオール5を常にキープするくらい学業も頑張っていた気がします。
(たぶんこの時が人生で3度くると言われるモテ期の1回目。自分で言うのも恐縮ですがとてもモテていました笑)

ですが、その裏ではプレッシャーがどっしりのしかかっていたのでしょう。
小学生の頃から胃痛や円形脱毛症、中学生の頃からは肩こりや頭痛に悩まされていました。

病院へ行っても特に器質的問題はなく「ストレスですね」と精神安定剤を処方された覚えがあります。
しかも当時知識のない私は精神安定剤(今思えば凄く作用の緩やかな肩こり用の筋弛緩剤的なものだと思うのですが)を処方された事にショックを受け、そんな薬なんて飲みたくない!と処方された薬を飲むことはありませんでしたし病院に行くことも辞め、ただただ慢性的な頭痛を若さでなんとかカバーしていました。

燃え尽き症候群時代(高校~大学生)

このように中学生まで文武両道を胸に全力を捧げてきて
高校受験も成功し行きたかった高校に入学したのは良いものの、急に同じレベルまたはそれ以上の学力の人が同級生になる訳ですから、人生で初めて赤点を取るようになりました。そうすると糸が切れたように何かが吹っ切れダメ人間キャラに転落。

自由な学校だったというのもあいまって授業をさぼったり遅刻したりするように。(先生に反抗していたとかではなく、それでも怒られないくらい自主性に任せる自由な学校でした)

今までスポーツも学問も「好き」という気持ちではなく、気づいたら良い位置にいたため、それを維持する為、周りの期待に応える為に、全部プライドだけで何とか乗り越えてきたのだと思います。
だからそのプライドが無くなった時、何をすれば良いのか分からなかった。

将来やりやいことも思い浮かばず、文系に行ってみたり理系にいってみたりフラフラしながら大学受験も失敗に終わり、浪人期間中もせっかく親が大金をだしてくれた1年間の予備校も身が入らないまま過ごしていました。


なんとなく健康について学び始めた時(大学生)

そんなこんなでなんとか一浪で「将来が安定してそうだから」という安直な理由で医療系の大学に進みました。

とは言え、医療系の学部でしたので高校時代のように自由な環境ではなく朝からずっと授業や実験実習、レポートに追われ、ブーブー弱音を言いながらもクラスメイトにも恵まれ充実した日々を過ごしていました。

ただ、田舎の医療系大学は都会の総合大学に比べると閉鎖的空間であり、「将来何がしたいのか」という事を考える間もなく、また人間関係も充実し楽しく過ごしていたというのもあり、気が付いたら就職活動の時期になっており、就職活動は大変苦労しました。

(いや、もちろんその中でもきちんと自分の道を見つけている人も沢山いると思います。ですが、そもそも高校時代から既に道が決まっている学部(医学部、看護学部等)が多いキャンパスではキャリアについて考えたり話したりする事が少なく自分から能動的に動かないとみつけらないという医療系あるあるです)

そんな私の就職活動は、表向き「働く人の力になりたい」という志望理由で(嘘ではない)企業の人事部を志望して活動していました。ただ、それは熱い想いがあったというよりも「MR…営業は辛そうだから嫌だ」「研究所(微生物学が専門でした)…ネイルもお化粧もできない所多いしな気が進まない」という消去法で、今まで実習で禁止されていたジェルネイルをしたり、キラキラした場所で働きたいというのが当時の本音だったと思います。当然そんな繕われた面接では良い結果がでないのはあたりまえです。

打ちのめされながらも最終的には運良く志望していた会社に行けることとなり喜んでいましたが、その時面接官に言われた

「地味な仕事だと思いますが物足りなくなりませんか?今までの経歴を拝見するとあまり合っていないのかな、と思いまして…」

という言葉がずっと心に残っていて、今思うとさすが採用担当の方はお見通しだったのかなと思います。
(そんな私を採用して頂き、育ててくださった新卒の会社には本当に感謝しております。)

港区キラキラOL時代(会社員)

就活時代の本音「キラキラしたOL生活がしたい」という目的はきちんと果たしました。(←)
毎月ジェルネイルに通いオシャレをして港区・東京ミッドタウンの綺麗なオフィスに通勤し、お財布を抱えながら同期や先輩と外でランチをして、アフターファイブは飲みに繰り出す。港区女子程ではなかったと思いますが、今までの私の人生からすればとてもキラキラと楽しい日常でした。


ただ2年で飽きました。


飽きたというよりは、社会人になり様々な職種の素敵な人々と出会う中で
その方々が自分の道で輝いているのを側で感じ、私のように上辺だけのキラキラではなく本当の意味での輝きが羨ましくなりました。

(詳しく話すと東京カレンダーにあるような物語になりそうなのでここでは割愛します)

そこから自分は社会の一員として何がやりたいのか・・・と考えた結果たどり着いたのが

・オフィスワーカーの悩みナンバー1「肩こり頭痛」を撲滅したい。

・現代の社会問題でもある「抑うつ症状」を解決したい。

・出会ってきた尊敬できるビジネスパーソンのように日々頑張っている方へ、ヘルスケアを通じて力になりたい。(仕事の生産性を更にあげたい)

というものでした。

自分が昔から悩まされていたとう原体験もありますし、周りのオフィスワーカーの多くが抱えている悩みでもあると気づいた時に使命感が沸々と湧いてきて心に炎が灯ったのです。

鍼灸との出会い

人生の目標が「肩こりや頭痛それに関連付随する様々な症状を解消し、その人の人生をより豊かなものにする」と決まりました。

ではどうやってそれを解決していくのか。

正直、解決できれば道具(治療方法)はなんでもいいと思っていました。

それと情報が溢れている現代、自分に合った正しい治療法を選択するという事がまず難しいと私自身の患者としての原体験から感じていました。

それらを踏まえて今までの経験を活かせる仕事をしよう!

と考えた結果、治療家と患者の橋渡しがしたいと、次のキャリアとしてリクルートやテレビ局に転職してメディアの仕事をする事に。

と同時にいつか自分自身も治療を行えるようにと並行して平日の夜や土日を利用してアロマセラピストや産業カウンセラーの資格を取得しました。

その中で鍼灸治療と出会うことになります。

正直それまでの私は鍼灸治療や東洋医学について触れ合う機会が無く、
鍼灸=科学的根拠が無さそうな良く分からないもの
というイメージを持っていました。(今は少しずつ科学的根拠が解明されてきています)

ただ、たまたま行った接骨院で初めて鍼治療をしてもらい、慢性的な私の頭痛が改善された事をきっかけに鍼灸に興味を持ち始め、沢山の可能性が秘められている鍼灸治療に惹かれていきました。    

その後鍼灸師になろうかな、と周囲に打ち明けたところ
「鍼灸は食っていけない」
「看護学校に行った方が良い」
というような事を言われることが多かったのですが、私なら大丈夫、逆に燃える!普及していないからこそもっと必要としている人へ届けたい!という謎の自身と使命感をもとに28歳の時に思いきって3年間の専門学校に通い始めるのでした。

(余談ですが、お年頃のアラサー女性としては、結婚や出産についてももちろん考えており、当初の計画では在学中の3年間に結婚も出産も済ませ、資格とったら即動けるようにしよう!ということで学校の面接の際「在学中に出産することは可能でしょうか?」という質問をしていました笑 学校側にも可能ですよ!と太鼓判を押され順調に進むはずでしたが気が付いたら結婚の「け」の字も出ないまま3年間あっという間に過ぎ去りました。。)

恵まれた環境で臨床経験を積めた話(東大病院、美容専門サロン時代)

私は大学卒業の際に衛生検査技師という医療系国家資格を取得していた為、専門学校では夜間専科という国家試験を既に1つ取得している学生が日中働きながら夕方から学ぶクラスで3年間勉強しました。

3年間、考えていたより働きながら国家資格を取得するというのは大変でした。
しかも周りの同級生達は現役で治療をしている柔道整復師や理学療法士なのでその前提で授業や実技は進みます。

入学当初は卒業後はすぐに開業しようと考えておりましたが、学校の授業だけでは臨床経験が足りない・・・そう感じていた時に東大病院内に鍼灸治療をしている部門があることを知り、運よくそこで臨床を積むことができました。

もともと鍼灸のみでなく医療連携をして包括的に患者さんの症状を解決していきたいというマインドであったのでとても良い経験になりました。
そして経験豊富な鍼灸師の師匠の方々から臨床を学べるというのはとても心強かったです。

また、同時に美容専門の鍼灸院でも治療を手伝わせて頂いた事も勉強になりました。
そこではいきなり一人で治療からお店の運営をしなくてはいけない環境だったのですが、大学病院とはまったく違う経験ができ良い経験に。
経営というのは今でも慣れませんが治療家とは別でそれはまた奥が深いお仕事です。

新型コロナウイルス最中での開業(~現在)

東大病院での臨床研修も予定通り修了し、4月より開業予定でしたがまさかの新型コロナウイルスの流行・・・

延期した方が良いのでは?と心配の声を沢山頂きました。

心配してくださるのとてもありがたい!と感謝しつつ

思い立ったら辞められない性分。そのまま決行。

という訳ではなく…流石に冷静に沢山考えましたが、小さいプライベートサロンでしたので逆に病院へ行くのが不安であるとか、ソーシャルディスタンスが必要な今だからこそ、プライベートサロンはコロナ対策が可能であり、安全にサービスを提供できるのではないか、と考え少し時期はずれましたが開業する運びといたしました。

そのような状況もあり物件は風通しが良いところを選びました。物件と駅からのアクセスが良く近くに駐車場もあるという条件で場所を変更した為、縁もゆかりもない自由が丘という土地での開業となりましたが、とても良い街ですので良い巡り合わせだったなと思います。

建物は築年数が古いのがたまにきずですが、駅から徒歩4分という立地ながら静かで、周りに高い建物が無く日当たりも良く、一階は個展などが開かれるアートギャラリーとなっており感性が刺激されたりと、ゆったりとした時間が流れているので私自身も癒されながら日々治療をしています。

とは言え、開業というのは思ったより大変な事も多く日々冒険をしている気分ですが、
ご縁を大切に、目の前の患者さんを大切に、、
小さく生んで少しづつ大きく育てていけるよう頑張ろうと思います。

さて、ホームページよりも少し踏み込んだ自己紹介をしようとしたら結果半生を振り返る程のものになってしまいました。。ここまで読んでいただきありがとうございます。

ちなみに、理想は患者さまにこの倍以上の人生での出来事や気持ちをカウンセリングや治療を通して少しづつ共有させて頂きたいなと思います。
身体だけでなく心も開放し・気づき・楽になる
人生まるっとより良い方向へ進んでいける伴走者(パートナー)を目指します!

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