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定規とものさしの間で

ここ数日、定規の事ばかり考えている。

きっかけは職場にある定規と方眼ノートの目盛りが合わないだけではなく、誰かがカッターで勢いよく削ってに挟まれて真っ直ぐに線が引けなくなり、怒りが爆発したからだ。

そもそも
定規とは・・・
定規とは・・・・・

線を引くための道具である。

真っ直ぐに線が引けない状態になれば、それはもう定規ではない。

なので、目盛りが合わないのは定規の仕事ではなく、それはものさしの仕事なのだ。

時々そういった(建築の?)常識を忘れかけてしまう。思い返してみれば、定規とものさしの違いについて学んだのは、短大の時にデザインの勉強をしたときだった。私はデザイン文化を専攻していて、住宅設計と被服製作の実習科目をとっていた。

住宅設計の授業で最初に学ぶのは道具の名称と使い方、線の引き方である。建築のマストアイテムである三角スケールはものさしであるので、それで線を引いてはいけない。線を引くのは定規の仕事。だから建築で用いられる三角定規や勾配定規、平行定規、T定規などには目盛りがないのだ。

線を描くのに三角スケールをあてたまま描くという横着をする事がある。勿論綺麗な線は引けない。時間短縮のつもりで横着すると消しゴムのお世話になり、逆に時間がかかってしまう。結局、時間勝負の建築士の製図試験では基本を守ることが大事なのである。

洋裁や和裁で使う竹尺はものさしであるので目盛りがある。竹は狂わないのでものさしに向いていると言われている。この記事を書くまで知らなかったが、端からいきなり測れるのがものさしらしい。線を引くための定規は1センチくらいの間隔を置いてから目盛りがはじまる。世の中に多く流通しているのは目盛りのある定規であって、目盛りは本当に参考までの数字なのだ。だから、目盛りが合わないということで、ついイラッとしてしまった私が間違いなのだ。

そう言えば、大工さんが使う尺金(さしがね)は測るための道具で、端から目盛りがはじまっているので、ものさしということになるんだな。

ん?三角スケールはものさしであるはずなのに、端から目盛りがはじまっていない。定規とものさしの目盛りの位置の違いのうんちく話にのっとっていない。三角スケールが端からはじまっていたら、良く落とすもののひとつなので、角が欠けて困る。持ち運び便利な15センチの三角スケールを愛用しているので、角が尖りすぎると被服のポケットを痛めたり、ペンケースを痛めたりと都合の悪いことが多い。だから、私は今のままの三角スケールでいて欲しいと思う。そこに私の思いがあるのはおかしな話だけど。

三角スケールについて語ると少し長くなるので、今回はここまでで我慢しておく。

っと、このように定規とものさしのことを年に一回は考えてしまっている。理由はものさしの目盛りが薄くなってきた。定規が何らかの理由で真っ直ぐ引けなくなってイライラして自問自答が始まってしまうからだ。素直に購入すればいいのだけど、なかなか納得のいくものが手に入らない事が多い。そして、自分のいろいろな歴史を歩んできた相棒から乗り換える後ろめたさもある。しかし、机上が似たようなものに埋め尽くされるのは作業効率が下がるという大きなデメリットがある。やはり、特定定額給付金が入ったら、15cmの樹脂製の青い三角スケール1本とステッドラー社の一般的な三角スケールを1本と無印良品の15cmの定規を1本購入しようと思っている。

そんな話を人に話していたら、いい勢いで呆れられた。しょうがない。12桁でシンプルでルート計算ができて一つ入力削除できる機能がついている電卓も購入リストに入れよう。


因みに所持しているものさし・定規は

ものさし

竹尺20センチ、50センチ、100センチ

三角スケール15センチ2本(あと2本あったような気が・・・よく失くすので)30センチ1本(支給されたけど、行方不明)

定規

アルミ製の「アル助」15センチ(行方不明)、30センチ、2台目60センチ

三角定規30センチ、45センチ、21センチ

平行定規

定規もものさしも収納・保管に困っているので、何とか解決策を考えつきたい。

定規、ものさしについての下のmatome記事が面白かったので、極めたい方は読んでみるといい。



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