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私たちを保護する「彼」の話。(人格紹介)

彼は昔から私たちの中にいたらしいのでした。
でも私たちは長いこと知らずにいたし、私たち以外の人も会ったことがありませんでした。

解離性同一性障害(多重人格)のひとつの人格の話をします。

今日書いているのは主人格ではなく葵です。
だけど、できるだけいつも通りに見えるよう、主人格の真似をしていきますー!

今回も、いつも主人格が言っているとおり、ちょっと不思議な話だなって思って聞いてください!

↓ 私、葵の記事はこちら ↓




人格統合が進んでから認識できるようになった異性の人格。

彼の名前は「忍」です。
主人格がつけたようです。

普段は滅多に顔を出しません。
出てきても頭の中の部屋である、内界まで。
外の様子や稼働している人格の様子を見ているだけで、人格交代して生活している存在でもないようです。

物静かで厳しい口調の忍が交代するのは、私たちを守るとき。

危険なことが起きたり、交代人格が暴走しそうなときに無理矢理体を乗っ取って、止めてくれる存在のようです。


たまに忍と話をすることがあります。

前会った時は、数日前。
わたしが軽い気持ちで、誰かにカミングアウトしようかなと言ってみたときのこと。

もうね、全力で止められました。怒られました。私が悪い……!

主人格が、解離性同一性障害をオープン、公言できないとそれじゃ交代人格は困る、と思い悩んでいたのです。
だからつい、じゃあ快適に過ごせるようになるなら言っちゃえば?と思って提案したんですけど、そこで忍に「人格交代で困っているのは主人格じゃなくて葵だろ?」と言われて。
ずばりそうです、そうですよね……。

私も軽はずみだったなー……。


忍はそもそも、私たち交代人格の誰もを信じていないみたいで。
人間不信、みたいな。

そしてしばらく私も監視対象と見なされたようです。
今も視線を感じています。たぶん忍は発言してないだけで起きていますね……。

役割分担的に仕方がないかなとも思います。
私たちを守る忍がミスをしたり他の交代人格に騙されたりすると、治安がめちゃくちゃになってしまうから。

忍が私をも警戒していようと、私は忍は頼りになると信じています。信じているんだけどな。

ただ主人格には忍は甘い気がします。笑


こんな感じで、交代人格はみんな信頼しあっていて仲良し、というわけではなく、人間関係があります。

もちろんはたから見たら一人なんですけど、私たちからすると交代人格は他人。
それぞれ違うことを考えたり異なる価値観があるので、当然人間関係も発生します。

今回は解離性同一性障害をどこまでオープンにするかの話でしたが、こんな感じで意見が分かれることもあります。

ひとりの人格しか関係ないことは本人が自由に決めていますが、他の交代人格も関わる内容については、連絡が取れる交代人格にはできる限り教えて確認しあって決めています。

たまに眠っていて連絡が取れなかったり、外界の人と会話中ですぐ返事をしないといけないときには、仕方ないので表に出ている人格が即判断します。

だいたいそんな感じのルール。

そんな感じで今は、主に活動している人格同士で連絡を取りながら暮らしているので、予想外の行動をしていてびっくり!ということは少ないです。

昔は、私がいなかったころは、連絡どころか誰も自分が交代人格だと気づいていなかったので、みんなそれぞれ好き勝手振る舞って大変だったみたいです……。聞いた話。

ただ現在、ひとり内界に出てきてくれない子供人格がいて、その子になっちゃうと少し困ったことになります。
何かやらかしたくないなあ。恥ずかしいし。

その子供人格が何か暴走しそうになったら、忍が止めてくれると信じたいところです。
よろしくね、忍。




今日の曲は、「水晶のランタン」。

眠れない夜の歌です。よろしければお聴きください……!


そして、おまけ!
私、葵のスレッズアカウントです。最近始めました。

毎日スープと日記を書いているだけですが、もしアカウントある人がいたら仲良くしてください!


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