抽象中傷

咳き込んだ拍子に病死する母
「おおきに」なんて笑顔でもうじき固まる

郷里は遠く、帳尻を合わせながら帰ってきたと同時に
ほっそいほっそい緊張感と戦っている

釣りは好きだ。
病気のように、毎日のように足繁く通った。
小うるさい母も「もういい」と酒。自暴自棄になった。

葬式はどんぶりな勘定
多くの人が来た。
「こーいつらは誰だ」と父。
知らない人は数。席数と同値でなくては。

そこいらに投げ捨てる背景止まんない
情緒の常駐を望む途中に早急に要請を頼む

死、死、死

不審死のS

血、血、血

血痕のK

曖昧模糊に水やりを忘れてしまった母へ。

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