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かもしとたねエッセイ

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山の家、海近くの畑、自然界、人や動植物の生死などを通して感じる不思議。この世は不思議でいっぱい!その答えはそれぞれの人が持っていて、どんな人生にするかもその人が決めることができる…
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#野菜

*さぁ、種採りしましょうか。

私の種採りバイブル、「岩崎さんちの種子採り家庭菜園」 今は残念ながら、販売されていないようである。 野菜にまつわるエッセイや、種採り方法、 栽培歴などが載っており、 初心者だった頃の私はこの本を読んで 種採りの意欲を沸かせたものである。 種採り、と言っても野菜を放ったらかしにしていたら 種ができるというわけでもなく、 ちゃんと種を採る時期というものがあって、 横着な私はよく失敗をする。 適期に採れなかった種は、 鞘が弾けて中の種が飛んでしまっていたり、 雨に当たってカビ

*慣行農業とオーガニックの融合=地産地消!?

淡路島に移り住んですぐに、じいちゃんの畑を一緒に耕し始めた。 じいちゃんの畑はゴミでいっぱいだった。 畝の上には絨毯や毛布、土の中からは電池に時計、ホッカイロ、 ビン、缶、袋に入ったままの化学肥料。 なんでも出てきた。 燃やせるものは全て燃やしていた。 燃やせないものは埋めていた。 じいちゃんは大正元年生まれの人だから、土に還る物しかない時代を生きてきた。 だから、なんでも土に埋めておけば消えてなくなると思っていたらしい。 プラスチックなどの土に還らない物など分別することは

*問題のようにみえるもの

淡路島で自然農をするようになってから、畑では様々な問題が起こった。 自然農を初めて2年目、耕さない畑の土はカチカチになった。 苗を移植するのにスコップが入らず、耕さない自然農で大丈夫なのか?と不安になった。 けれど、翌年頃からカチカチだった土がだんだんと軟らかくなり、 今では畑全体がフカフカの土になっている。 13年たった今でも畑を耕したことはない。 同じく2年目、10年ほど放置していた田んぼで米を作ることになり、草を全て排除し田植えした。 すると、その田んぼには芝がび

*食べだすけの島、春の豊かな食材

春、畑の大根やニンジン、アブラナ科の野菜達は花を咲かせるために塔立ちし始め、保存していた芋類も食べつくし、 夏野菜が成り始めるまで畑で採れる野菜は少なくなる。 春の野菜と言えばアスパラがにょきにょき出始め、スナップエンドウや実エンドウがちらほらでき始め、あとは菜の花食べ放題!状態になる。 しかし種類は少なく、そればかりでは飽きてくる。 夏野菜が成り始める6月頃まで、何を食べようかといつも考えるのだが、しかし意外と困ったことがない。 ここ淡路島は食が豊かな島で、4月になると