2022年に読んだ本の話

2022年はKindle Paperwhiteを導入した結果、今まで以上に電子書籍を読みまくった年でした。
ということで、今年読んで好きだった本の話です。

まずは、#2022年の本ベスト約10冊 で選んだ本の話から。

●『本好きの下剋上』香月美夜
結局本編の書籍版は読めていない(読むタイミングを見計らっている)のですが、何気なく読み始めたweb版があんまりにも面白くて構成が上手くてキャラクターがみんなかわいくて最高でした。
読み始めると生活は壊れますが、読んだ方がいいです。
出だしも面白いのに後半はもっと面白いし、なによりも主人公のマインがうじうじしないので読んでいてつらくなるところがないので読みやすいです。
私も来年、生活を壊していいタイミングで書籍版を読みたいと思います。

●『百年文通』伴名練
百合姫の表紙に連載していたって何????という感じの中編(?)です。
古い机を介して100年前の少女と文通をする……そういうお話だったし、そういうお話だと思っていたらどんどん物語が現実に近づいてゆく……。その感覚がとても不思議でぐらぐらしました。
10年後に同じように不思議な感覚を味わえるかわからないので、今読むべき1冊です。

●『カーテンコール!』加納朋子
廃校になる女子大を舞台に、卒業できなかった少女たちが集められて半年間の寮生活を送る、という設定の時点で良さそうだなあと思ったらとても面白かったです。
みんなそれぞれの事情があって、それが少しずつ明らかになって、そして卒業する頃にはみんな少しだけ救われている、そういう優しい物語でした。

●『かがみの孤城』辻村深月
今年ようやく読みました。
とてもとても質のよい物語です。
映画はダイジェスト版みたいなものなのでぜひ映画を観た人にも原作を読んでほしいと思います。
それぞれの事情により学校に行けなくなってしまった子どもたちが集められた城。ひとつだけ願いを叶えてくれる鍵。
世界設定はファンタジーですが、それぞれの事情は痛々しく現実的です。
祈りと願いに満ちた物語だなあと思います。

●『15秒のターン』紅玉いづき
『ガーデン・ロスト』を好きだった人に読んでもらいたい短編集です。
読んでからもう何ヶ月か経ちますが、いちばん好きな「この列車は楽園ゆき」をふとした瞬間に思い出します。
恋ではないから一緒にいられない男女ふたり……私はこういう物語がとても好きです。

●『GOTH 夜の章』『GOTH 僕の章』乙一
なんで令和にその年齢で今更読んでいるんだよ!!!という感じの小説ですが、私だって中高生のときに読んで狂いたかったよ〜〜〜〜〜〜人生の宝物みたいな物語にしたかったよ〜〜〜〜!!!!
とはいえ、大人になって読んでも十分面白いです。
当時「グロい」と聞いたから読まなかった気がするのですが、描写に生々しさがなくさらっとしているので、やっていることはグロくても気にならずに読めました。
関係性が最高に美味しい闇の青春小説です。

●『栞と嘘の季節』米澤穂信
本と鍵はもちろん面白いのですが、それ以上に上手いし面白いです。
米澤穂信はあまりにも優れた作家であると改めて思ってしまいます。そのぐらいすごいです。
内容的にはタイトルどおりの話なので、とりあえず読んでくれ。
いくつもの嘘が登場するのですが、「嘘をつくこと」に対してきちんとすべて意味があって、作り込まれた最高の小説だなあと思います。

コメント書くのに疲れたので書くのは諦めますが、その他に好きだった本も挙げておきます。

『翼をください』橘もも
『夢の国から目覚めても』宮田眞砂
『星の子』今村夏子
『invertⅡ 覗き窓の死角』相沢沙呼
『金木犀とメテオラ』安壇美緒
『法廷遊戯』五十嵐律人
『米澤屋書店』米澤穂信

全体的に、相変わらず私は青春ものが好きだなあというラインナップですね。
中高生の頃は大人になったら青春ものを読まなくなるんだろうなと思っていた気がするのですが、そんなことはなかったね!!!!
さて、来年もまたよい読書ライフを!

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