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Weekly Quest 2021年7月19日号


毎週月曜日にWeekly Questと称し旬な話題を深く掘り下げて投資のヒントにしていければと思います。今月のテーマは「EV/電気自動車の成長性と投資」についてです。


今月のテーマ 〜EV/電気自動車の成長性と投資について〜


本来であれば7月19日(月曜日)は「海の日」でお休みになるはずですが、オリンピックの関係で7月22日に祝日が移動したんですね。どうせなら今週いっぱい休みにして欲しいぐらいです。

さて先週に引き続きEV/電気自動車の成長性と投資についてです。

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ローム社のホームページより引用したものを加工)

今週は上の図にある「モータとバッテリー間の電気の流れ」について考えていきたいと思います。

EV/電気自動車では電気はバッテリーからモータへの一歩通行だけではありません。コンセントから充電された電気がバッテリーに蓄えられ直流から交流に変換されモータを動かし車が進むわけですが、EV/電気自動車にはこのモータによる「回生エネルギー」と言うものがあります。今回はここに注目したいと思います。

アクセルを閉じると(ブレーキを踏み曲がる・止まるために)バッテリーからの電気の流れがとまり車の速度を落とすことができますが、当然ですがモータはまだ回転しています。モータというものは電気を流して回転させると電気を消費しますが、逆に電気の流れを切って回転させると発電します。これは「回生エネルギー」と言われるものです。

EV/電気自動車はアクセルを閉じるたびに回生して発生した電気をバッテリーに送り返して充電をします。この時に今度は交流から直流に変換します。前に進みスピードを出すときはアクセルを開けて電気を直流から交流に変換し消費してモータの回転を上げて進みます。

コレを理解してEVを運転すると面白いですね。都市部ではそんなに速度を上げて走れないですから交差点やカーブが近づいてくるとアクセルを踏むのを止めて走行し回生した方がわずかでも充電が可能になるということです。これをリフト・アンド・コースト運転といいますが、EVのレースのフォーミュラーEで多く見られる運転方法です。

EVの問題点として充電場所が少なく長距離走行もしにくいということがありますが、回生エネルギー効率が改善されていけば多少は運転しやすくなるかもしれません。このためにはモータが重要になってきますが、モータの数を増やしたりするとなにより車自体の値段が高くなります。また車が重くなってしまったり消費電力が多くなるとバッテリーがすぐに空になってしまうという問題もあります。日本電産がEVのモータ製造を始めましたが、わたしはコレはうまくいかないのではないかと思っています。自動車はなんでもパッケージ化されていてモータだけ系列でないメーカーを使うということも考えにくい上にコスト的に見合わなくなってくると思います。

ちなみにフォーミュラーEで最後の周にゴール手前でバッテリー残量が0.0%になってしまいトップを走っていたのにゴール手前で止まってしまいリタイアなんていうこともありました笑(ちなみにNISSAN)。

いずれにせよものすごい回生効率を誇るモータというものが開発されると充電の心配もしなくて良いことになり非常に便利になりますが、現状ではそんなモータを見たこともありませんので、投資対象としてもどうなのかな?と思ってしまいます。先週も書きましたがインバータ半導体への投資の方が有効ではないかと思われます。

最後までお読みいただきありがとうございました。