見事な書痙だった

書痙(しょけい)と言いまして、文字を書く時手が震えることです。
多分僕はそうかなと思っていましたが。

最近、釣銭テストをやる機会がありまして。
問題 653
答え 247
というように、問題のところに数字が書いてあり、その数字から1000を引きます。それを答えに書くというものです。
1000円のお釣りはいくら?です。

数字がズラーッと書いてあり、4分間でいくつ答えを書けるかというテストです。
僕は計算は苦手というわけではありません。
「よーいスタート」という声とともにストップウォッチの音が。

「ピッ」

と鳴った瞬間、僕の手が震え始めました。

えっと思いました。

638を1000から引きます。
でも手が震えています。

一の位は8。だから、2。
答えは出ましたが、でも手が震えています。

用紙にペンをビタッと付けました。
これで震えは止まりました。
次は数字の2と書きたい。
ペンを動かすとプルプル震えました。
医者のメスだったらアウトです。
患者死なせて終わりです。

そう思うと多少気が楽になりました。
僕は2を書くだけだから。

それでもプルプル。
寒いのでしょうか?今夏です。
机がデコボコなのでしょうか?ガラス板です。
ことごとく、言い訳が潰されました。

言い訳がないと余計プルプル震えてきます。
まだ2が書けません。

今何分経った?
計算できない奴と思われる。

さらプルです。
完全に負のループでした。

なんとか冷静さは取り戻しましたが、震えは止まらず終了でした。
こんなに見事な書痙は初めてでした。
これは人に見られているという理由だと思います。

そして、そんな体験がもうひとつありまして。
文字を書くではなくて、文字を打つの書痙です。

生配信にコメントを打つ機会がありまして。
コメントを打つのもタイミングというものがあって、間違えると変な空気になることがあります。
そんなことはあってはなりません。

僕はタイミングを待っていまして。
滅多にコメントなんて打たないので緊張感はありました。

そして時が来ました。

ここ!

逃してはいけません。キーボードに手をかけ、カタカタ打とうとした瞬間、プルプルに変わりました。

「kdぎhだとgおもいまsl」

急いでバックスペースキーで消して、打つ直してエンターキー。
しかしもう、ここ!のタイミングではありませんでした。

これを書痙というかわかりませんがそんな体験でした。

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