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たしか20代前半に書いた小説。その時、普段から考えていたことを小説にしました。レイモンド・カーヴァーの「大聖堂」にいたく感動して、それを意識していたように思います。(約8100文字) (1)言葉の革命家 私は感じたことをこの小説という表現形式を使って書く。 私はあるきっかけから、言葉の革命家になった。言葉の革命家の仕事は、言葉を言葉の意味から解放してあげることだった。言葉の解放家ともいえるかもしれない。 物が、物として存在することに否定する人たちがいる。例えば音楽の分
昔、小説家の町田康が大好きで、それに完全に影響された小説を書きました。何か誤字などありましたら、ご指摘ください。すべてが誤字みたいな小説ですが…(約1万文字) --- 金が無くて暇なもんだから、ヒゲモジャのおじちゃんから東スポを三十円で買って、三行広告の求人欄に目がいったんだよね、そこに書いてある、『即金モデル十八~三十歳迄♂五万~・ガッシリ・筋肉質・体育会系・爽やか・美系・坊主・各特優遇 当日撮影可。ブシツパラダイス』ってのに電話してみようと思ったわけで、俺はポケット
二番目に完成したボリュームのある小説。ボリュームのあるものとしては初めて。元となる自作詩があり、それを発展させて書きました。確か、18、19歳ぐらいに書いた小説だったと思います。何か誤字などありましたら、ご指摘ください。(約18,134文字) --- 音のしない部屋で一人、ぼくは工作に励んでいた。 「おかあさん、ハサミない」 ペンギンとゴリラさんのシールが貼ってある四段の引き出しを次々と開けた。一番上は薬、二番目はインク、三番目はプラスチック、四番目はお母さんの匂い。