粗さゲームズ6本目:警察官最大の敵は筋肉痛だ!

RFAの元ネタか?(違う)

5本目に引き続き、ガンシューティングのお話。あなたは体力には自信があるだろうか? ガンシューの進化はプレイヤーにリアル体力を求めたのである。それがザ・警察官シリーズ(コナミ製)である。

太ももが……パンパンに……

ストーリーを説明すると、極道会というそのまんまな名前のヤクザを摘発すべく警察官たちが戦うという内容である。明らかに警察で対応できるとは思えない銃撃戦が新宿で繰り広げられるのだが、このリアリティの無さはまあどうでもいい。このゲームのキモは、筐体に備え付けられているセンサーである。このセンサーが直接自分の体を認識して、それに合わせて画面内の警察官(プレイヤーキャラ)が動く。つまり、自分の体を動かして敵弾を避けねばならないのだ。

敵弾を避けるには膝を曲げての中腰姿勢がやりやすい。しかしゲーセンのゲームである以上、休憩時間など取れるわけもなく……進めば進むほど、どんどん太ももに負担がかかって張ってくる。ガンシュー特有のいきなり命中弾を放ってくる敵もいるから、ビクッと体を揺らして避けると、足に掛かる負担はさらに大きくなる。リアル体力が高ければ何ともないのかもしれないが、なんせ私は貧弱なボーイであったので……

そしてこのゲームは、前述したタイムクライシスよりも遥かにタイムがクライシスしている。1シーンクリアすれば2~3秒くらいはタイムが増加するが、大抵は移動で無くなる上に、ボスを倒しても3秒くらいしか回復しない。特定の階級にアップすると10秒くらい増えるので、このゲームをうまく攻略にするには、警部補まで昇進したらわざと殉職することである。もちろんライフもあるがそちらはあまり気にしなくていい。トップの警視総監にまで出世すればライフ100個もらえるのだから(時間切れでパアだけど)。

凶悪犯との戦い。そしてアメリカへ……

こうして極道会構成員(と筋肉痛)との戦いに身を投じるのだが、いわゆる警察ルポのテレビ番組をモチーフにした演出が面白く、飽きずに遊ぶことが出来る。一般市民を誤射した時は新聞の切り抜きが出てきたり、ボス登場で指名手配犯人のモノクロ写真が出てきたりと、かなり凝った演出になっている。こうして敵を次から次へと倒していき、新宿駅に逃げ込んだヤクザも一掃すると、本部から指令が入った。極道会会長がアメリカに逃亡したと。残念ながらここまでか……と思いきや、アメリカまで追いかけていく我らが警視庁警察官。捜査権とかどうなってるんだろう?

そして舞台はアメリカへと移り、リトルトーキョーでまた銃撃戦を繰り広げ、ついに私は極道会会長の逮捕に成功したのであった。頭を思いっきりぶち抜いたような気もするが、普通に手錠を掛けられていたので生きているのだろう。

一斉検挙作戦完了!(検挙?)

こうして田中信夫さんのナレーションが流れる中で、私は太ももを擦りながらエンディングを見る達成感を味わうのであった。シチュエーションはめちゃくちゃだが、とてもよくできたゲームで本当に面白かった。続編の2や、セイギノヒーローも面白かった。ゲームセンター業界もコロナで厳しい状況だそうだが、もし稼働しているところを見かけたらぜひ遊んでみてね。

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