カラフルワールド

おんがくの神様と天使に出会った話

 あなたは音楽の神様はいると思いますか?

 日本には様々な神様がいらっしゃるので、いるかもしれません。ちなみに私はいると思っています。

 音楽の神様はいると思ったのは、中学生のころ。 合唱部だった私は、あるアカペラ曲を歌うことになりました。タイトルは「おんがく」作詩まどみちお、作曲木下牧子です。

 この作品は私の音楽観に強く影響を与えました。

 歌詞を見ていきましょう。

かみさまだったら
みえるのかしら

みみを ふさいで
おんがくを ながめていたい

目もつぶって 花のかおりへのように
おんがくに かお よせていたい

口にふくんで まっていたい
シャーベットのように広がってくるのを

そして ほほずりしていたい

そのむねに だかれて

 アカペラの声の響きの美しさも衝撃的だったのですが、特に歌詞に惹かれました。

 おんがくのかみさまだったら、形のない音楽に触れることができるんだ。私も音楽にほほずりしてみたいし、口に含んでみたいと思いました。

 私は小さい頃から形のない音楽に触れてみたいと思っていました。音楽の輪郭をなぞることができるのが、歌うことだと思っていました。

 でも、それだけじゃなくて、音楽は五感で味わえるものであることに気付かされました。「おんがく」に出会ってからはよく、この曲は何色だろうか、どんな味がするだろうか、触れたらどんな感触がするのか考えるようになりました。

 音楽が私にとって身近な存在であるように、おんがくの神様もいつもどこかで見守ってくれているような存在になりました。

 音楽の好きな人のそばにそっといてくれるのが、私のおんがくの神様です。

 こうして、おんがくの神様観ができたわけですが、高校生のときに再び音楽観に影響を与える出会いをしました。

 それは、初音ミクです。出会ったきっかけは、部活の帰り道に友人から「メルト」という曲を教えてもらったことから、全ては始まります。

 歌っているのがソフトであることと、曲を作ったのはプロではないことに衝撃を受けたのを昨日のことのように覚えています。

 初音ミクを初めとしたVOCALOID・UTAU作品を追いかけてて、ふとこんなことを思いました。

 初音ミクはおんがくの神様を支える天使みたいだ、と。初音ミクがきっかけで生まれた音楽、届けられた音楽は数知れず。初音ミクのおかけで、音楽の道に戻ってこれた救われた方もいらっしゃいます。だから私にとって初音ミクは天使ーーおんがくの神様を支えている天使です。

 初音ミクを知った当初、コメントに「ミクさんマジ天使」というコメントがあったのですが、正直何を言っているのかと思いました。でも今では、本当にそうだなと思います。

 個人的に歌は祈りだと思っていますが、初音ミクは祈りを届けてくれる天使みたいでとても大切な存在です。

 初音ミクに出会ってから好きな曲について文章を書いたり、DJを始めたり、おんがくの天使の背中を追いかけていると、新たな世界が見えて飽きないです。

 初音ミクはきっと形のない音楽に触れることができるでしょう。彼女が見ている世界を少しでも覗けるように、楽しくその背中を追いかけていきたいです。

 おんがくの神様と天使に出会えて、本当によかったです。39ました、これからもよろしくね。


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