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舞台から落ちて骨折入院しても最高のことが起こってる①

12月5日(日)
救急車で病院へ。劇団代表の指示を受けたスタッフの真田さんが付き添ってくれる。頭の中はまだハイテンションのまま。あと1回ある公演、どうなるんだろう。多分わたしは戻れない。代役?衣装着たままだ。しばらくして、劇場と電話連絡していた真田さんから、代役で公演をやることになったと聞いて、すぐに衣装を脱いで渡した。それから、入院前のコロナ検査とかで随分長く待たされる間、衣装を取りに病院に向かった受付スタッフの方が間違えて別の病院に行ってることが発覚。その間にわたしはネクタイを渡し忘れていることに気づき、結果的にもれなく衣装をお渡しすることができた。ここでひとまずホッとした。あとはみんなを信じて無事に幕が上がるのを願うだけだ。ここまでみんなで作り上げてきたものを、なんとしても楽しみに集まっているお客さまにお届けしたい!そんな気持ちが湧き上がってきた。

真田さんはこの状況でもいつもと変わらず、アセアセしたり、ゆるゆるしたり、ご自身の入院体験など話してくれた。時折、笑い声の上がる緊急処置室。
警察の人も来た。え?何?何?舞台からの転落事故として調査しなければとのこと。マジか。落ちた時の状況を聞かれ、誰かに落とされたりしてないか?だって。ウケる。ドラマみたい。ほんとに警察ってそういうこと聞くんだ。ハイテンションで自分で落ちただけで、誰も悪くないですと伝えたらお大事にと帰って行かれた。なんか、なんもなくてスンマセン、て感じ。と、同時に、どうしよう、大変なことになってるのかなって不安も湧く。
医師からどうやって落ちたか聞かれ、覚えてないと言ったらレントゲンとCT、脳の検査もすることに。もう、なすがままだ。入院前に血液検査とPCR検査。思いがけずこんなところで健康診断受けちゃった。「レントゲンとCTの診断結果は座骨の骨折。あと恥骨と仙骨にも骨折の疑いがあるのでMRI検査をしましょう」この時、先生はこう言ったんだけど、思えば「骨盤骨折」て言われるよりショックは少なかったかな。「2〜3日か、1週間くらい入院しましょうか。痛みが取れるまでには1〜2カ月かかりますかね」。そう言われて、え〜入院なんだ〜と思った。この時まではまだ帰れると思ってた。動けないのに。ベッド移るだけで痛くてギャーギャー言ってたのに。
ベッドに横たわったまま病室に運ばれた。今は一番高い個室しか空いてないと言われて、ちょっとホッとする。1人になりたい。看護師さんから「空いたら大部屋に変更したいですか?」と聞かれた。金額が頭をよぎって「はい、空いたら大部屋で」と答えた。
夕方、感染対策のため面会はできないと聞いていたが、説明のために夫だけOKと言われてナースステーションで会う。わたしはベッドのまま病室から運ばれて、持ってきてもらった荷物を寝たままで受け取り、医師の説明を聞き、部屋に帰った。夫はそのあと書類の記入などしてくれたみたい。入院の保証人、部屋代のこと、気になる。ごめんなー。それにしても、完全に「起きたことはしょうがない」というかんじで、誰も責めず、驚いたり動揺することもなく、淡々とこなす夫に驚く。ありがたすぎるや。

初骨折、初救急車、初入院。その夜は初病院食を食べて(天ぷらだった)寝た。

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演劇の公演中に舞台から落下。骨盤単純骨折で入院してから自宅療養する間に変容していくわたしの日記です。

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