舞台から落ちて骨折入院しても最高のことが起こってる14

12月24日（金）
クリスマスイブ　
なかなかのクリスマスイブ。どこにも行けないイブ。
くしゃみが骨に響く朝。イテテ。
職場に1月末までのお休みの連絡をした。劇団にも。昨夜、1月は完全に無収入になることをうーちゃんに伝えて「養ってください」とお願いした。しょーがない。頼る。甘える。モヤモヤしつつも、それも全部、味わって、今日も生きている。

やるタイミングが来た感じがして、センターの仕事と劇団の事務処理をそれぞれ進める。ちょっとだけなのになんだか消耗して、午後は寝る。

外出する　
夜。仕事から帰ったうーちゃんに頼んで、卵を買いになおこさんち、それから銀行とスーパーへ。なおこさんちは車で待ってた。銀行は段差あったけどなんとか松葉杖で。
スーパーは車椅子を使う。目線の高さが違うと別な場所みたい。あ、あそこ行きたいと思った時、押してるうーちゃんは止まらない。そりゃそうか。待って、と言えばいいけど、言える時と言えない時がある。介助の難しさも感じる。座ってるだけなのに疲れる。買い物は「自分で好きに選べる」のが喜びだとわかる。これならネットスーパーの方がいいな。偶然、知り合いに会い、あらまぁ、どうしたの？と話す。
混んでる店内。クリスマスイブだからか。2人してちょっとテンションが上がっていろいろ買い込んた。ピザとチキンのコテコテの晩ごはん。ケーキは前日までに食べちゃったから、今日はきのゑプリンで幸せ。夜、なおこさんからLINE。遠隔靈氣を2人でやってくれると。ありがたい。なんてありがたいんだろう。新鮮な毎日が続いてる。

12月25日（土）
珍しく夜中一度も目覚めず熟睡。正確には一度起きてトイレに行こうとしたらしいがベッドを起こしてまたそのまま眠ってしまったみたい。遠隔靈氣のおかげだと思う。疲れが少し取れてグラウンディングできた気がする。

掃除　
うちの充電式掃除機は重すぎてできそうもなかったけど、柄の先に洗剤付きの紙を取り付けるタイプの道具を使えば松葉杖でも掃除できる。でも、スイスイやりたい気持ちと、松葉杖やいろんなものに引っかかるイライラで、長時間はできない。今日はやまちゃんが往診に来てくれるから、ちょっとでも掃除したいってがんばってみる。久しぶりのお客さま。どうぞお入りください。お茶もお菓子もございます。泣いた赤鬼みたいだな。

ひとしきり動いたら休憩〜とベッドに座り、配信期限の迫ったドラマ「それでも、生きていく」の続きを見る。こんなにしんどいお話だっけ。2011年。みんなのしんどさに寄り添ってくれていたんだろうなと、想像する。あの頃と世界は変わっている気がするけど、パラレルの中にはある。いつかのわたしが生きていた世界。そして今もぜんぶある、暖かい世界。

鍼灸の施術　
少し緊張する。誰かに会うのが久しぶり。わたし、なんだかオタオタしてる。片付かない部屋も、なんとか用意したお茶も、そのまま受け止めてくれてホッとする。いつものように魔法のやまちゃんの施術。素晴らしいな。ありがたいな。痛いところとツボがわかっていて、普通のおしゃべりをしながら探りあてていく。置き鍼もしてもらった。靈氣が気になるって話したら、受けられるよって教えてくれて。でも金額聞いて尻込みする、相変わらずなわたしである。

12月26日（月）
このままで、ちゃんとしないことも許す　
できること、できないこと、このままでもいいこと。今にいて、今を感じて、どうするか感じること。些細なことでも人に委ねず、でも流れを信じて。
仕事もサークルも「休まないのが良いこと」というのが染み付いていたけど、そうではないとわかった。自分の感覚に集中すると、今どうすべきかがわかる。この状態で生きていたい。だからいらないものは手放したい。「わたしでなければ」「わたしがいなければ」の幻想を捨てよう。捨てるのが怖い。だけど怖いからこそ、ここに答えがあると思う。
うーちゃんから「周りが見えなくなるところあるよね」「もう少し見た方がいいよね」って言われた。いつも人の行動に口出さないうーちゃんが言うからこその重み。わたしの中と繋がる感覚。

こうした方がちゃんとしてる。
良い人ならこうする。
常識的には。
そういうの、ぜんぶ、やめてみよう。
今だからこそできる、チャレンジ。

ヒトミちゃんの演劇の配信
ジュリアス・シーザー。すごかった。14日間で創り上げたシェイクスピア。言葉の持つ力と演出と役者のエネルギーの放出。生で見たかった。とはいえ、今のわたしには配信でも刺激的すぎる2時間だった。

ちょっと治ってきたのかな、今日は本当に痛くないし、なんなら普通に歩けそうかもってくらい。

うーちゃんは消防団の夜警に行ったので、早くからお風呂に入り、湯たんぽを入れて布団に入る。ここちゃんもやってきて、ぬくぬくしていたらうーちゃんが帰ってきた。ベッドに横になるのが落ち着くスイッチになってるみたい。おやすみなさい。

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演劇の公演中に舞台から落下。骨盤単純骨折で入院してから自宅療養する間に変容していくわたしの日記です。