舞台から落ちて骨折入院しても最高のことが起こってる11

12月18日(土)
ベッドの取り合い
昨日はほぼ日中寝てたのに夜も眠れる。イメージするのは傷ついた獣が巣穴でじっとしている図。エネルギーを消耗しないよう、とにかくじっとして傷の修復に全てのエネルギーを注ぐ。良くなるまでは動かない。体の声を聞いている。
ここちゃんはわたしの右脇と右腕の間にすっぽりハマって寝ている。時々ぐいーっと手足を伸ばし、スペースの調整をしているみたい。ぴったりくっついて、わたしもあったかい。
トイレに行きたくて目が覚める。そーっとここちゃんから離れようとすると、体が引き戻される。うん？もう一度起きあがろうとする。やっぱり引っかかる。何？見ると、ここちゃんはわたしの寝巻きを体の下に敷いて寝ているのだった。ちょっとごめんよ。グイッと寝巻きを引っ張るけど、全く動く気配なし。えー！ちょっとぉ〜少しずつ少しずつ、体をずらして移動する。なんとか起き出して、松葉杖でトイレへ。
入院中は介助なしで行けなかったことを思うと、一人でトイレ行けるだけで嬉しくなる。できたぁって感じ。これ、赤ちゃんも感じるんじゃないかな。成長は少しずつ。
で、用を済ませてベッドに戻ると……デーン、と、ど真ん中に移動して寝ておられるここ王様。もはや下僕は床で寝ます、と言いかけるが、寒いのでなんとかお願いします、ここ王様。王様のスペースを邪魔しないように、そぉっとベッドに入り、腰を変なふうに捻らないように気をつけながら、隅っこに横たわる。全く動かれませんな、王様は。結構でございます。下僕は隣に寝かせていただくだけで光栄にございます。しばらくすると王様はご自分のタイミングで動き始め、下僕の体を乗り越えて、右脇と右腕の間の定位置へ。お互いに安心して眠れましたとさ。（この後、もう一度トイレに起きて同じターンが繰り返されました汗）

なんかいい日らしい
昨日と今日は一粒万倍日で神吉日で、何かを始めるとすごくいい日らしい。ここまで書き溜めた日記を公開するかどうか迷っている。noteでこっそり書いてみようかな。じっとして書くこと。遠目から全体を見ること。インスピレーションなのか、エゴなのか、まだわからないけど、じっくり感じる時間をもらったから、これこそがギフトだと思って味わおうって思う。昨日の悲しい気持ちも、できて嬉しい気持ちも、いちいち、全部、味わっていこう。

献立を立てる
今日の午後、ネットスーパーで注文した物が届く。またもやありがたや。病院食のバランス感が好きで、やっぱり品数欲しいって思っていろいろ作ってみようと思う。
18日（土）ポテトグラタン
19日（日）厚揚げの卵炒め
（追加：牛乳、きのこ類、魚）
20日（月）にら豚鍋
21日（火）にら豚鍋そば
22日（水）黒豚ご飯+味噌汁
23日（木）魚料理
24日（金）ほうとう

作り置き副菜
・小松菜とちりめんのおひたし
・大根とツナの甘辛煮
・蒸しかぼちゃ
・昆布煮大根
・小松菜と厚揚げの煮物
・じゃがいもの煮ころがし

生活がリハビリ
洗濯機回すのと干すのはうーちゃんにお願いして、畳んで棚にしまうのはできた。2階には持って上がれないので1階に服が積まれるのはもうしょうがないと諦めた。今日は雨か雪の予報だったのにお日様が出て暖かくなってきたから、思い切って洗濯機回してみた。ゆっくりならできるかも、と干してみた。できた。気持ちいい。
午後までサンルームは暖かくて、しっかり乾いた洗濯物をゆっくり畳む。エコバッグに入れて数回に分けて運び、棚にしまう。できた。気持ちいい。
玄関の2段で松葉杖昇り降り練習やってたら、ちょうど宅配が来たりしてタイミング良い。とにかく体を動かす。疲れたら休む。生きてる。ただそれだけで。

舞台に立っていたあの日のこと、もう、ほとんど記憶にないみたい。稽古の日々も、通っていた仕事もみーんな忘れて何もないわたしに戻るみたい。グラウンディングして聞こえてきたのは、静かに自分の中心にチューニングさせるための時間だということで。これを今のうちにやることは、どうしても避けられなかった、と。やるべきこと、自分のペース、好き嫌い、ベースがないところには城は建てられない、だそうです。

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演劇の公演中に舞台から落下。骨盤単純骨折で入院してから自宅療養する間に変容していくわたしの日記です。